近未来からの警告:地球の未来を救うために2077年から来た私の使命
2027年10月10日の今日、私は近未来の状況を伝え、なんとか地球を守るためにこの時間軸にやってきた。
私がもといた世界、2110年10月10日の現状をお伝えしよう。
地球は度重なる自然災害と核戦争により人間が住める地域というのが限られてしまっている。地表は放射能汚染がひどく、とても人が住める環境ではない。
地球で生き残った3分の一の人間は地下シェルターへ。残りの3分の1は地上に作ったシェルター内で生活をしている。そして残る3分の1は地球がこうなってしまう前に火星へ移住したのだった。
なぜそのような割合になっているかというと、放射能や太陽光など外部からの影響が少なく比較的安全な地下シェルターは人気が高く、所謂、富裕層など一部の人間しか利用できない。また、火星への移住も身体能力が適しているかなどの検査があり、一部の人間しか住むことができない。所謂、‶普通の人間”は外的影響を受けやすい地上のシェルターでの生活をすることになった。
実は私は、一番安全と言われる地下シェルターからやってきた。
地下シェルター内は、あらゆるものが揃っている。太陽の代わりとなる光だって人工的に作り出すことができ、植物を育てることができる。また、私のいる時代になれば、‶特定の粉末”を機会に入れておけば、好きなときに好きな食材を作ることができるため、必ずしも‶食材”が必要なわけでもない。水は地下水をそのままシェルター内まで引いているので不足することはないし、洋服など必要なものは3Dプリンターの応用版のような機械で作ることができる。そのため、生活で困ることはまったくない。
ではなぜ私がこの2027年の世界にやってきたのか。だ。
それは地球人という種が絶滅の危機に瀕しているからだ。
まず、地下での生活でいうと、そもそも地下シェルターに入ることのできる人間というのは富裕層で高齢のものが多い。若い富裕層ももちろんいたが、シェルターに入る時には、年齢にして60歳を超えているものがほとんどだった。
もちろんその子供や孫達も連れてきていたものの、地下にあった毒素がシェルター内に漏れ出したお陰で体がダメージを受けてしまい、ほとんど子供が産まれなくなってしまった。今いる子供達が地下での最後の地球人になる予定だ。
次に火星への移住者たち。彼らとは今でも連絡を取りあっているが、生活はかなり厳しいものらしい。地球環境の悪化にともない、火星居住区の開発途中に移住したため、人間が住む環境としては完全ではなかったようだ。生存者自体が年々減っている。残るは今連絡を取り合っている3名だけだ。
最後に地表に残っている人間だが、彼らに関しても同様で、いくらシェルターで守られているとはいえ、常に核と太陽光にさらされており、シェルター自体の機能が十分に果たせていないらしい。このままでは時間の問題で核と太陽光に直接さらされてしまうと聞いている。核と太陽光に直接さらされてしまえば一瞬のうちに終わりを迎えるだろう。
けっきょく、どこへ逃げても楽園などなかったのである。
だから私は、なんとか地球を救えないものかとこの時間軸へやってきた。
別に私のせいではないのかもしれないが、あの時、私が違う決断を下していなければこんなことになっていなかったのではないか。そのようにいつも自責の念に駆られているのだ。
ここからの数年が正念場だ。
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※この小説はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
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