ヤマサキリョウ

京都大学(生命科学)→DeNA→外資コンサル(戦略/マーケティング部門)。ateを創業…

ヤマサキリョウ

京都大学(生命科学)→DeNA→外資コンサル(戦略/マーケティング部門)。ateを創業し、スタートアップ、大企業向けに、事業開発支援や新規事業開発に関する研修を提供しています。パーソナルコーチングも提供。

マガジン

  • 事業開発に効くフレームワーク

    事業開発、プロダクト開発に有効なフレームワークをご紹介します。

  • 事業開発に関するエッセイ

    事業開発に関連して執筆したエッセイをまとめるマガジン

  • コーチングの話

    コーチング、セルフコーチングに関する記事を紹介します。

最近の記事

誰でもできる、事業アイデアの着想方法(続きの続き)

前回、事業アイデアの着想方法として、 課題を起点に考えるという内容をシェアしました。 今回は、 「解決策を起点に、事業アイデアを着想する」 という内容です。 解決策から事業アイデアを考えるということは、他社の事業の 事業コンセプトやビジネスモデル上の優位な点を模倣し、 自社の事業に活用する、ということです。 この方法は、少なくとも特定の領域では、 ビジネスとして成立している事業を参考にすることができます。 解決策の探索場所解決策の探索場所としては、 検討している業界・

    • 誰でもできる、事業アイデアの着想方法(続き)

      前回、「誰でもできる、事業アイデアの着想方法」という記事を書きました。 前回は事業アイデア自体の定義を行いましたが、今回は具体的な事業アイデアの探し方です。 アイデア着想の方向性前回、事業アイデアの定義として、誰の、どのような課題を、どのように解決し、どのような世界を実現するのか?と定義しました。 この中で、事業アイデア着想の方向性として、大きく2つあります。 ①課題から着想する ②解決策から着想する アイデアの出し方として、2つあると認識することで、 アイデアの量

      • 誰でもできる、事業アイデアの着想方法

        起業や新規事業を開発したいけど、 事業を始めるきっかけとなるアイデアが思い浮かばない人も多いと思います。 今回は、事業アイデアの探し方について紹介します。 私自身、事業会社やコンサルティングファームで 様々な業界における新規事業の戦略策定を実施していきました。 その経験を踏まえ、以下のように体系的に考えています。 そもそも、事業アイデアとは…まず初めに、 「そもそも事業アイデアとは何を検討することか?」 という内容を定義します。 ①誰の? まず、最初に誰に便益を提

        • 【育成】研修効果を無に帰さない為にすべき事

          昨日、伴走支援した新規事業開発リーダー育成のための研修の フォローアップ会に参加してきました。 この研修は、大手企業の研修プログラムの一環で、 現場の新規事業開発リーダー候補を集めて、 新規事業の戦略検討の実践訓練を行うというものです。 内容としては、半年間かけて、 新規事業戦略策定の方法論のインプットと、 自分たちで事業アイデアを具体化するというアウトプットを行います。 その後、半年間かけて、 実際の職場で、研修で教わった事をどれだけ実践できるかを確認します。 習得

        誰でもできる、事業アイデアの着想方法(続きの続き)

        マガジン

        • 事業開発に効くフレームワーク
          8本
        • 事業開発に関するエッセイ
          3本
        • コーチングの話
          5本

        記事

          プロジェクト開始時に確認すべきこと=PMの動き方=

          プロジェクトマネジメントの初動に、 プロジェクトマネージャーとして確認した方が良いことをまとめます。 プロジェクトマネージャーは、プロジェクト開始時に、 プロジェクト計画書を資料としてをまとめます。 そのプロジェクト計画書には、 以下の要素が含まれる事が一般的です。 プロジェクトの背景と目的 プロジェクトのスコープ 課題とソリューション マスタスケジュール タスク・成果物一覧 プロジェクト体制 管理方針(会議体制) プロジェクトの背景と目的 プロジェクト

          プロジェクト開始時に確認すべきこと=PMの動き方=

          『ユニクロ』と探索

          ユニクロの創業から現在までの発展を描いた『ユニクロ』という本を読みました。 この本を読むと、ユニクロの柳井さんが宇部の田舎にある個人商店から、どのようにグローバル企業を起こしたのかがよく分かります。 柳井さん自身がとても読書家で、様々な理論を勉強する中で経営をされているので、この本で学べることは再現性がとても高いのでは、と思っています。 イノベーションと探索経営学の理論に、知の探索と深化(Exploration & Exploitaiton)があります。 この理論は、

          『ユニクロ』と探索

          優位性を生むために、興味・関心から事業を始める

          5月より、Xデザインスクールというオンラインのデザインスクールに通い始めました。 この記事は、第1回目の講義を受けて、感じたことを起点に書いています。 (講義内容をベースにしていますが、個人的な考えをまとめたものです。) デザイン思考とアート思考第1回の講義では、デザイン思考とアート思考を対比した説明がありました。 デザイン思考が「顧客観察を基に課題解決」を行うのに対し、アート思考は「個人的好奇心や体験を基に創造活動」を行う。 デザイン思考が他者起点なのに対し、アート

          優位性を生むために、興味・関心から事業を始める

          意味のイノベーションについて

          体験設計をする上で、抑えておかないとおくべき”意味のイノベーション”。 直感的に分かるようで、腹落ちして理解し、活用するのが難しい”意味のイノベーション”についてのメモ書きです。 意味のイノベーションについて意味のイノベーションは、ミラノ工科大学のベルガンティ教授が提唱するイノベーションに関する考え方です。 ベルガンティは、従来の課題解決型のイノベーションというのは前時代的で、我々は意味のイノベーションについて、考えなければならないと解きます。 ベルガンティは、私達自

          意味のイノベーションについて

          【リサーチ】アンケート調査を基にした市場性調査のやり方

          インターネットアンケート調査を使用して、市場性を調査する方法について解説します。 インターネットアンケートは、低コストで容易に、参入を検討している事業やコンテンツの市場性(市場がどれくらい大きいか)を調べることができます。 プロダクトアウト的に作りたいものを作る際においても、市場の大きさを理解しておくことは非常に重要です。 1,市場性の定義まずは、どのような定義で、市場性を調査するのかを決めます。 ここでは、市場性の中でも、対象とする事業の市場規模を確認したい。 更

          【リサーチ】アンケート調査を基にした市場性調査のやり方

          「プロダクト開発・事業開発って、何すれば良いの?」と思った時に見る記事

          新規事業や新規プロダクト開発で、必要なプロセスをまとめました。 新規事業やプロダクト開発に突然アサインされて、途方にくれている方の、「どのようなステップを踏んで開発してして行けば良いんだっけ?」に答える為の記事です。 戦略コンサルタントとしての新規事業戦略策定や、DeNAを始めとする事業会社での開発経験でやってきたことをまとめているます。 これらのステップを必ずする必要があるという訳ではなく、必要なものを選択して実施していけば良いと思います。 1,Aspiration

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          コーチの選び方のポイント3つ

          コーチングに関して、コーチの選び方に関して相談させることが多いので、大事だと思うポイントを書いて見ようと思います。 前提として、私自身コーチングの資格を持っていますし、受け手としてお金を払ってコーチングを体験してきました。 その中で、コーチを選ぶ際に重視した方が良いと考えるポイントを書きます。 最初に結論を書くと 「コーチ以外の職業的バックボーンがしっかりしている」、「自分が憧れる要素のある」、「話やすい人」を選ぼう! という内容です。 1,コーチ/職業人としての

          コーチの選び方のポイント3つ

          【雑記】コーチングを6ヶ月受けてみた所感

          コーチングを6ヶ月間受けてみたので、その所感を示そうと思います。 私自身はコーチングスクールに半年通って、サーティフィケーションを持っています。 コーチングの理論を理解した上で、(流派によって色々あるものの)コーチングは基本的にとても有用なものだと考えているので、受けた次第です。 私が通ったスクールでも、プロのコーチでも、常に誰かのコーチを受けることを推奨されています。 コーチングを受ける前の課題コーチングを受ける前の自分自身の課題は、以下です。 「やりたいこと」よ

          【雑記】コーチングを6ヶ月受けてみた所感

          機能的価値、情緒的価値とエシカル価値

          機能的価値と情緒的価値 マーケティングでは、機能的価値と情緒的価値の双方を満たすことが重要であると、よく語られる。 これは、2000年代初頭までは、物質的豊かさを実現することが重要であったが、いざそれが実現されると、今度はデザインや顧客体験などの情緒的価値が差別化要因になったという文脈で説明される。 +エシカル価値最近は、この機能的価値、情緒的価値に加えて、エシカルさに関する価値基準も顧客の購買意欲を高めるために重要になった。 エシカルさとは、リサイクル素材を使うなどの

          機能的価値、情緒的価値とエシカル価値

          誰でもすぐに3C分析ができるようになるポイント

          事業環境分析の中でも、最も頻繁に使われるフレームワークが、いわゆる3C分析です。 3C分析は、顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の観点から事業機会や勝ち筋を分析していきます。 3C分析の手順3C分析は非常にシンプルですが、分析する順番があります。 まず最初に、①顧客(Customer)の分析を行います。 顧客の分析を行う事で、事業機会が一体どこにあるのかを明らかにします。 次に、②競合(Competitor)の分析を行いま

          誰でもすぐに3C分析ができるようになるポイント

          現状を壊すモメンタムの作り方

          コーチングがクライアントに与える影響の第一義的な価値は、クライアントが自分自身だけでは到達できなかった事を成し遂げられる様になる事である。 ここには、「そもそも、こんな事考えもしなかった」というレベルのゴールを見出すことも含まれる。 そして、これらの事象が起こる際には、必ずクライアントは現状のコンフォートゾーンから外れる思考と行動を行うことになる。 したがって、コーチングにおいて、コーチが行う事は、クライアントの現状のコンフォートゾーンを壊しにかかることである。 これ

          現状を壊すモメンタムの作り方

          サービスデザインの進め方

          サービスデザインの進め方のプロセスをまとめます。 こちらは、デザイン思考をベースとした方法論です。 デザイン思考というと、クリエイティブであったり、イノベーティブなアイデア創出をイメージされる方が多いかもしれません。 しかしながら、デザイン思考と相性が良いのは、イノベーティブなアイデア創出よりも、既存サービスの改善や拡張です。 これは、デザイン思考が顧客起点、ボトムアップでの思考を起点にしている為です。 以下に記載する方法論も、実際に想定顧客や対象業界・領域が特定

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