マガジンのカバー画像

るんぺんパリ【RunPenParis】作品

48
作品
運営しているクリエイター

#写真

さんもじ もしくは よんもじ   Sanmoji Mosikuwa Yonmoji

さんもじ もしくは よんもじ   Sanmoji Mosikuwa Yonmoji

さんもじ もしくは よんもじ   Sanmoji Mosikuwa Yonmoji

 行きつくところは、三文字がベストだと考えている。でも無理に三文字に収めるようになってくると、四文字もありとする。
 松尾芭蕉が俳句を作る時に、五文字、七文字、五文字と指折り数えていたと考えたら、出来上がった俳句を詠んで、上手い事いったとニヤついた松尾芭蕉は、俳句を楽しんでいたと思う。ものすごく楽しんでいたと思

もっとみる
のこりの あぶらは わるもの   Nokorino Aburawa Warumono

のこりの あぶらは わるもの   Nokorino Aburawa Warumono

のこりの あぶらは わるもの   Nokorino Aburawa Warumono

 夏が終わりそうもない9月が始まった。現在の時刻は夜が明けて朝の徘徊者が健康アピールを始め出した五時二十八分、テレビではアニメのアンパンマンが終わった瞬間だった、そして五時三十分、テレビは次のウルトラマンが始まり出した、カッコいいオープニング曲に視線も奪われる。
 日曜日の朝は夜明け前から起きているのに時間が

もっとみる
かいてきな しつどに おぼれる   Kaiteki na Situdo ni Oboreru

かいてきな しつどに おぼれる   Kaiteki na Situdo ni Oboreru

かいてきな しつどに おぼれる   Kaiteki na Situdo ni Oboreru

 ダブル台風が今年の流行りらしい。今年のお盆は、このダブル台風で予定が狂ったけど、その狂った日々は、落ち着いた日々だった。洗濯物は炎天下のベランダよりもクーラーの効いた部屋の方が楽しそうだ。黒い衣類は夏の日差しに焼かれて茶色く枯れる物もあれば、青く枯れる物もある。
 台風は確実にお盆に来るだろうと三日

もっとみる
やくそくは よなかの おひるに   Yakusoku wa Yonaka no Ohiruni

やくそくは よなかの おひるに   Yakusoku wa Yonaka no Ohiruni

やくそくは よなかの おひるに   Yakusoku wa Yonaka no Ohiruni

 お昼に食べるお昼と、夜中に食べるお昼の違いは生きる目的の違いだと気が付くまでに、どのくらいの夜中を繰り返すのかな。夜中じゃ無いと出会えない生き物は沢山いるのに、夜中に出会った事は夜中のお話で夢のような扱いなって、よく覚えていない。満たして減ってを繰り返しながら、時間は本当に過ぎていく。誰も気にして

もっとみる
くうきと さんその かつさんど   Kuuki + to + Sanso + no + Katusando

くうきと さんその かつさんど   Kuuki + to + Sanso + no + Katusando

くうきと さんその かつさんど   Kuuki + to + Sanso + no + Katusando

 近所に、草刈りを無心に始めるおじさんがいる、そのおじさんは、どのタイミングで草刈りを始めるのか、草刈り機は何も言わずにそのおじさんに付き合って暮らしている。真っ暗な暗闇をヘッドランプで足元を照らし、火花を散らす、その草刈りスタイルは異様だ。翌朝、早朝におじさんは、その草刈りの仕上げを始

もっとみる
さついを こめた いもけんぴ   Satui + wo + Kometa + Imokenpi

さついを こめた いもけんぴ   Satui + wo + Kometa + Imokenpi

さついを こめた いもけんぴ   Satui + wo + Kometa + Imokenpi

 ある日、事件の凶器が「いもけんぴ」だと言う事が判明、ただその凶器の「いもけんぴ」は見つかっておらず、犯人が犯行後に食べたと思われる。ではなぜ、凶器が「いもけんぴ」だと判明したのか。目撃者の証言によると、犯人らしき人物は、田舎から出て来た「さつまいも」でパンクのカッコをしていた。見た目がとても固く鋭

もっとみる
やさいに つめる にくえらび  Yasai + ni + Tumeru + Niku + Erabi

やさいに つめる にくえらび  Yasai + ni + Tumeru + Niku + Erabi

やさいに つめる にくえらび  Yasai + ni + Tumeru + Niku + Erabi

 何やら大笑いをしている。それも今日の晩御飯を聞いて。綺麗に半分になったとても濃い緑色をした野菜に、これでもかと肉を詰めている。この肉詰めピーマンに大笑いが止まらないらしい。テレビの前にあぐらをかいて、ビール風のビールを呑みながら、その笑いの素を考えて見た。まずはピーマンの事を、ピーマンはピー

もっとみる
よなかに ひかる かみぶくろ  Yonaka + ni + Hikaru + Kamibukuro

よなかに ひかる かみぶくろ  Yonaka + ni + Hikaru + Kamibukuro

よなかに ひかる かみぶくろ  Yonaka + ni + Hikaru + Kamibukuro

 紙袋は、知らない内にたまっていたが、使い道があるようでない。デザインがシンプルで、使えそうな紙袋も、高級な感じて、ここぞという時に使えそうな紙袋も、意外とみんな仲良く集まっては、それぞれの個性を変える事無く暮らしている。なんて素敵な世界なんだろう。こんな世界がある事に気がつかなくて、紙袋は、ど

もっとみる
みかんの むくちな きもち   Mikan + no + Mukuti + na + Kimoti

みかんの むくちな きもち   Mikan + no + Mukuti + na + Kimoti

みかんの むくちな きもち   Mikan + no + Mukuti + na + Kimoti

 みかんがとても素敵に見えたのは、段ボール箱の中で詰め詰め状態のみかんの奥でカビにまみれた、みかんを数個見つけた時だった。この数個は、とても多くのカビに包まれ、もう捨てられるしかない状態だった。そして気になった事が一つ。このみかんは英雄なのかもと思った。他のみかんには何もカビの影響を受けて無いん

もっとみる
そんな ことばは さよなら   Sonna + Kotoba + Wa + Sayonara

そんな ことばは さよなら   Sonna + Kotoba + Wa + Sayonara

そんな ことばは さよなら   Sonna + Kotoba + Wa + Sayonara

 君はいつも、どこかで気にかけてくれてたんだ。僕は、それを当たり前のように感じてしまった。本当に何も気にしないで当たり前のように感じてしまった。何となく誰かと話したくなった誕生日がせまった夜に、沢山の星空が見えたんた。あいつは、今もあいつのままでいて欲しい。その気持ちは誰にも届かないと思っていたんだ。

もっとみる
あさに おくれた なんて   Asa + ni + Okureta + Nante

あさに おくれた なんて   Asa + ni + Okureta + Nante

あさに おくれた なんて   Asa + ni + Okureta + Nante

 朝から本気を出してるのは洗濯機なのか、それとも夜明け前から全力でご飯を炊いてる炊飯器か、それともマイペースの冷蔵庫か。家の中でとりあえず、みんな仲良しなのは、それぞれが個性的でかつ素晴らしい才能の持ち主だからだと思うよ。数年前から始まったツバメの巣作りは3度も失敗をしても何度もチャレンジして、何だか、もうその

もっとみる
すいかの たねの ちょうこく   Suika + no + Tane + no + Tyoukoku

すいかの たねの ちょうこく   Suika + no + Tane + no + Tyoukoku

すいかの たねの ちょうこく   Suika + no + Tane + no + Tyoukoku

 小さな小さな物が、大きく大きくなって、もう小さな小さな時の事は忘れてしまいそうなくらいに小さくなるけど、いつかどこかで出て来るんだ。いつのまにかゆっくりになった理由は乾電池の何かが小さくなったから。まだ小さくなった物を残したまま乾電池は取り換えられちゃう。その取り替えられた乾電池さんをコロコ

もっとみる