すいかの　たねの　ちょうこく　　　Suika + no + Tane + no + Tyoukoku

すいかの　たねの　ちょうこく　　　Suika + no + Tane + no + Tyoukoku
 
　小さな小さな物が、大きく大きくなって、もう小さな小さな時の事は忘れてしまいそうなくらいに小さくなるけど、いつかどこかで出て来るんだ。いつのまにかゆっくりになった理由は乾電池の何かが小さくなったから。まだ小さくなった物を残したまま乾電池は取り換えられちゃう。その取り替えられた乾電池さんをコロコロと転がして、そういえば、なんて思いついたら工作に使えたんだ。セロテープさんや輪ゴムさん、紙コップさん、カラフルなペンのみなさんが乾電池さんを誘ってくれた。無口な乾電池さんは、目立たないけど、そういう場所が好きなようだった。今日も、コロコロとみんなでわちゃわちゃしてたら、あまり見かけない黒いたねが落ちてた。なるほど、これは、すいかのたねだね。物知りな輪ゴムさんは、すぐにそのすいかのたねに声をかけたんだ。どうだい一緒にコロコロしないかい。みんなでどうだい。すいかのたねはうれしそうに、とくいのちょうこくを披露した。みんな笑顔になった。さあ準備はいいね。コロコロしよう。