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小説『下界の神様奮闘記』

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神様の世界である「天界」から、人間の世界である「下界」へ落とされた「元」神様。元神様は、下界の年齢でいうと50歳くらいのおじさんである。慣れない下界で奮闘しつつ、下界へ落とされた…
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#作品

『下界の神様奮闘記』第33話「神様とこの街④」

前話・第32話「神様とこの街➂」はこちらから!

もし興味がわきましたら、第0話「あらすじ」から読んでいただけると嬉しいです!

「そういえば、凪沙ちゃんはどうして画家を目指しているんだい?」

 神村さんはしばらく山頂からの景色を眺め、そして神鳴山名物「神鳴まんじゅう」を買った後、下山した。また2人でゆっくり話せる時に話そうという約束を交わして。

 俺と凪沙ちゃんはなるべく登山客の邪魔にならな

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『下界の神様奮闘記』第34話「神様とこの街⑤」

前話・第33話「神様とこの街④」はこちらから!

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 ひとしきり絵を描き終えた俺たちは山頂を後にする。降りる前に、神村さんから貰った神鳴まんじゅうの美味しさに感動した俺は一箱買うことにした。いや、マジで美味いんだこれが。

「しっかし、びっくりしましたよー! 神山さん、絵がお上手なんですね!」

「そんなことないよ。絵を

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『下界の神様奮闘記』第35話「神様とこの街⑥」

前話・第34話「神様とこの街⑤」はこちらから!

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車の通りが少ない。レッカーを呼ぼうにも、時間がかかりすぎる。ここには2人しかいない。そのうち凪沙ちゃんはアクセルを踏む係。つまり残りは1人。普通は絶望的だろう。しかし、今回は違う。その1人が元神様という特殊性があるのだ。

見せてやろうじゃないの。元神様の能力、「火事場

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『下界の神様奮闘記』第36話「神様とこの街⑦」

前話・第35話「神様とこの街⑥」はこちらから!

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神鳴山に絵を描きに行ってから1週間を経過しても、未だに腰を中心として全身がズキズキと痛む。以前のキャッチボール後の筋肉痛の比では無いなこれは。
 もう「火事場の神力」は出さんぞ……。次は本気で死んでしまう気がする……。あ、でも、死んだら違う意味で天界に戻れるのか……。

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『下界の神様奮闘記』第37話「神様とこの街➇」

前話・第36話「神様とこの街⑦」はこちらから!

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「改めて、私は権藤という。それで、私から何を聞きたいんだい? 昼の休憩時間が終わるまでだったら、答えられる範囲で何でも答えるぞ!」

うーん、物分かりが良くて助かった部分はあるけれど、果たして必要な情報だけを話してくれるかどうか……。
 おそらくこの権藤という人は、「凪

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『下界の神様奮闘記』番外編①「神様とクリスマス①」

※前話を書いていたのがちょうどクリスマス時期だったということで、今回は番外編で書いたクリスマスにちなんだお話となります!

前話・第37話「神様とこの街➇」はこちらから!

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「神山さん! クリスマスですねーっ!」

日本という国は、つくづく不思議だなと思う。

宗教について寛容な日本人は、年末にかけて通常クリスマスや初

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『下界の神様奮闘記』番外編➁「神様とクリスマス➁」

前話・番外編「神様とクリスマス①」はこちらから!

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「お嬢ちゃんや。俺が……じゃなかった、ワシが君に雪のプレゼントをしてあげよう」

「本当に!? サンタのおじさん、雪降らせられるの! ?」

「ただし、すぐには無理だよ。サンタのおじさんも、その力を出すために準備が必要だからね。そうだな、また1時間後くらいにまた来なさ

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『下界の神様奮闘記』番外編➂「神様とクリスマス➂」

前話・番外編➁「神様とクリスマス➁」はこちらから!

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女の子の言う通り、俺は嘘つき野郎だ。それもただの嘘つき野郎ではない。雪を降らす約束と、サンタのイメージという、女の子の夢2つも壊す大嘘つき野郎だ。この罪は大きい。

「サンタさん、雪降らせてくれるって言ったよね? 私、とっても楽しみにしてたのに……!」

女の子は怒

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『下界の神様奮闘記』第38話「神様と神様①」

前話・第37話「神様とこの街⑧」はこちらから!

合間に書いた番外編・「神様とクリスマス」も、興味があればぜひ!

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「天界でのあの事件」に関する情報もだいぶ集まり、俺は1つの仮定を導くに至った。

 それは、この事件は偶然起きたのではなく、全て計画的に行われたものであると。

 この過程を導くに当たって、俺は改めて3つ

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『下界の神様奮闘記』第39話「神様と神様②」

前話・第38話「神様と神様①」はこちらから!

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「神山さーん! 次はあっちのテーブルに、お冷をお願いしますー!」

「は、はーい!」

仕事中に考え事はいかんな。終わってからまたゆっくり考えよう。今は集中、今は集中……。

「おう、神山くん。頑張ってるね」

だ、誰? 俺はただお冷を持ってきただけなのに、なぜ俺の名前を

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『下界の神様奮闘記』第40話「神様と神様③」

前話・第39話「神様と神様②」はこちらから!

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「それでは、神山くんの話を聞こうか」

「その前に、神村さん。神村さんに聞きたいことがあるのですが……」

「聞きたいこと? いいだろう、何でも聞いてきなさいな」

「以前、神鳴山で会ったとき、神村さんは「私は天界で君に何が起こったのかを知っている」とおっしゃられていまし

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『下界の神様奮闘記』第41話「神様と神様④」

前話・第40話「神様と神様③」はこちらから!

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「下界にいても、天界と繋がる手段があるということですか?」

「うん、あるよ。あ、まぁ正確に言えば、私にはあるけど君には無いというべきかな」

「僕には無いんですか?」

「君と私には決定的な違いがあるだろう? それが関係しているんだが、分かるかな?」

「決定的な違い?

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『下界の神様奮闘記』第42話「神様と神様⑤」

前話・第41話「神様と神様④」はこちらから!

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 とうとう、天界に繋がる手段を得ることができた。

 それは、神村さんの「スマホを使う」という、下界では普通の通信手段にして、しかし下界から天界の通信手段としては最大の特殊性を持った方法である。スマホて。

 さすがに公衆の場で実行する事はできないと考え、居酒屋から場所を

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『下界の神様奮闘記』第43話「神様と神様⑥」

前話・第42話「神様と神様⑤」はこちらから!

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「……誰ですかあなた?」

 誰てお前……。いくら俺がお前を目の敵にしているとはいえ、それはいくらなんでも寂しすぎるぞ……。

「あ、あのー、もしもし。えっとー、神山ですー……」

「神山? あー、神山さんか。お久しぶりです。どうですか? 下界は。快適に過ごせていますか?

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