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読んだ小説を褒めながら紹介するnote ~『両親の借金を肩代わりしてもらう条件は日本一可愛い女子校生と一緒に暮らすことでした。』篇~

 不穏に始まり、垂涎に終わる。
 そんなタイトルな本作は #糖度300パーセント でお送りされます。

書影と、軽い紹介から。

 いつも通りに。

 \はい、どーん/

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 イラスト担当はkakao先生
 朝の一コマでしょうか。しっかりと同棲をなさっている光景ですね。
 んー、リアルが充実。盛大に爆発してくださいまし。

 著者は雨音恵《あまね・めぐみ》先生(Twitter、いつも見てます)。
 そして、本作はカクヨムからの書籍化となります(ばっちりフォローしてます)。


『かたかわ』 #とは

 あ、本作の公式略称が『かたかわ』です。
「両親の借金を『肩』代わりしてもらう条件は日本一『可愛』い女子校生と一緒に暮らすことでした」ってことですね。

 本作は、主人公・吉住勇也《よしずみ・ゆうや》がいきなり黒スーツwithサングラスのオッサンたち――原津組という『団』に所属されている方々――に囲まれているところから始まります。
 理由は、3000万円近くの借金をこさえた両親が、そのまま海外逃亡――しかも、その行き先が「ベガス」で一攫千金を狙う、とかいう寝言を添えて――したから。
 要するに、取り立てに来られてしまったというわけ。
 もっとも、取り立てとは言っても、吉住邸にやってきたタカさんとその舎弟のみなさんは勇也とは顔見知りなので、険悪なムードはとくにないのですが。

 とはいえ、高校1年生にして桁のヤバイ借金を負う羽目になってしまった勇也は、当然のように悲嘆にくれるわけですが――。

 ――そこで、突然インターホンが鳴ります。

「はいはい! 今出ますよ! どちら様ですか!?」
 非常識なまでのピンポン連打に若干苛立ちながら俺は玄関のドアを開けた。そこに立っていたのは――――
「こんにちは、吉住君。あなたを助けに来ました」
 夜空を思わす澄んだ黒髪のロングストレート。くりっとした愛らしさと曇りのない澄んだ真珠のような美しさを併せ持つ瞳。雑誌に出ているモデルと比較するのもおこがましい、まるで名画から飛び出して来た女神様がそこにいた。
「一葉楓……さん?」

(『両親の借金を『肩』代わりしてもらう条件は日本一『可愛』い女子校生と一緒に暮らすことでした。』p.9-10より) 

 救世主《ヒロイン》登場です。
 勇也の通う高校でその名を知らぬ者無し、全国女子高生ミスコンの覇者である名実ともに「日本一可愛い女子高生」
 ちなみに父は会社社長、母は弁護士、そして叔父は警察庁刑事局長。
 それがこの美少女、一葉楓《ひとつば・かえで》

 なぜそんな少女が吉住邸にやってきたかと言えば、ここでタイトル通りなんですが、ちょっと詳しい話の流れを追うとこんな感じ。

 1. 勇也の父親は知り合い――というか腐れ縁であった楓の母に借金絡みで泣きついた。

 2. 最初は断る気満々だった楓の母だったが、ここで楓の「生まれてはじめてのワガママ」が発動。
 2-A. 勇也を助けてあげてほしい
 2-B. できたら、助けた勇也といっしょに暮らしたい
  (だって、初恋なんだもん(←!?))

 3. ならば、と両家の親同士で話し合った結果、以下のような誓約が交わされる。
 3-A. 同棲を許可する
 3-B. 勇也は高校卒業に合わせて一葉家へ婿入りする
 3-C. 同棲開始後、吉住夫妻から勇也への接触は永久的に禁止

 4. なお、勇也の婿入り後は楓の父の側付となり、行く行くは後継者となる。

 いろいろとヤヴァイ。
 っていうか、よく見れば勇也くん、両親から二つ返事で放り出されてる

 そりゃ、泣きます。
 いくら、借金こさえてトンズラするような両親だったとしても、肉親には代わり無いのですから。

 そんなわけで、借金背負ったと思った直後、何故だか美少女と婚約して会社社長になる道を約束されてしまった高校生のお話が始まるわけです。


感想とか、推しポイントとか。

 甘い。甘い。甘すぎる。
『糖度300%』は伊達じゃ無い。
 砂糖まみれで前が見えねえ。
 とりあえずダイナマイトか何かでこの夫婦もろとも爆破したい。

「大好きな《彼氏》とお昼まで会えないのがやっぱり寂しくて会いに来ただけですよ? いけませんか?」

(『両親の借金を肩代わりしてもらう条件は日本一可愛い女子校生と一緒に暮らすことでした』 p.103 より)

 んー、イケナイ子だ!

 同棲系ラブコメ定番の添い寝もあり、お風呂もあり。
 お弁当がんばって作ってくれるところもあり。

 いろいろあって傷心気味でもある勇也くんは、何とか絆されないように踏ん張ろうとしますが、楓さんってば健気なんですよね。いわゆる『ザ・社長令嬢』って感じの高慢なところがありません。
 だって、勇也が初恋の人だから。初めての恋だから、やっぱりがんばっちゃうんですよね。
 がんばりすぎで、ちょっと抜けたところもあるカワイイ人なんです。
 そんなだから、勇也も心が揺れるわけで。

 で、困ったことに、勇也くんは『天然女たらし』の気があって、ときどき楓さんの心臓を破裂させそうなコメントをしたりします。
 たとえば、スチーマーで日頃の肌のお手入れをしているところを目撃されてあわあわしちゃう楓さんに対して――。

「そうだね……楽しいというよりは嬉しいかな? 一葉さんの可愛さは毎日の努力の積み重ねだって知ることが出来てさ。このことを知っているのは俺だけでしょう? それがすごく嬉しいんだよね」

(『両親の借金を肩代わりしてもらう条件は日本一可愛い女子校生と一緒に暮らすことでした』 p.135 より)

 ああ、青春。
 だれか私に清酒を持ってきて。
 これを肴にちょっと飲みたい気分なの。

 そして、実は本作にはもうひとりヒロインが居まして。
 それが二階堂哀《にかいどう・あい》
 中性的な美少女はバスケ部エース。女子からの人気も絶大でイケメン王子とも名高い彼女も、実は――。

 ということで『シュガー&ハプニング』な同棲系ラブコメが本作です。


続刊のお知らせ。

 まもなくっていうか、本日(2021年8月20日)第3巻がリリースです。
 さっそく大好評なようす。
 コチラ北海道へ届くのはもう少しかかりますが、楽しみですね。
 ※小説の類いは紙で所有したい派

 ぜひ。


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