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中野信子さんの本

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#読書感想文

『脳内麻薬』

『脳内麻薬』

『脳内麻薬』
中野信子著

一言で言うと、「ドーパミン」は、人間の行動や感情に大きな影響を与える脳内物質だということ。ドーパミンは、人間にとって必要なものではあるものの、過剰になると依存症や暴走を引き起こす。逆に不足すると、やる気や幸福感が低下する。

印象に残ったこと。

①世帯年収別に「幸福感」によると所得 1500万円までは、所得とともに幸福度さ上昇する。それを超える低下する。

②店員の笑

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キレる

キレる

『キレる!(小学館新書)』中野信子著

著者は、「ホンマでっか」でもお馴染みの脳科学者。

日本で議論というと相手のことを論破することに主眼がいってしまい、相手を黙らせること、否定すること、喧嘩することになってしまう。肝心の論が欠けてしまうことが多いように見受けられる。日本の学校では、話し言葉を学習しないため、言葉を使って自分の〝怒り〟を表現して抵抗する方法を学ぶチャンスがほぼない。本書は、〝感情

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脳科学から見た「祈り」

脳科学から見た「祈り」
中野信子著
著者は医学博士/脳科学者。東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻修了。フランス原子力庁サクレー研究所でのポスドク(博士研究員)経験を経て、執筆活動を開始。脳科学の基礎をふまえつつ、「人間」についての研究を深めている。

「祈り」から人は幸福感が得られるのか?興味深い議題だった。幸せとは何か?そのヒントが様々な形で提示されている。ひとに愛されているという実感を持

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空気を読む脳

空気を読む脳

空気を読む脳
中野信子著
著者は、「ホンマでっか」でもお馴染みの脳科学者。

① 犯人は脳の中にいる
セロトニントランスポーターが低い日本人はまじめで自己犠牲をいとわない人々であるが、これが同調圧力の源なのかもしれない。日本では、ルールを少しでも逸脱した人がバッシングを受けてしまう現象がよく見られるが、根底にはセロトニントランスポーターが低いことが関与している可能性が指摘されている。日本人は集団の

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科学がつきとめた「運のいい人」

『科学がつきとめた「運のいい人」』中野 信子著

著者は医学博士/脳科学者。東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻修了。フランス原子力庁サクレー研究所でのポスドク(博士研究員)経験を経て、執筆活動を開始。

人の人生という限られた期間をみると、運の目の出方はどちらかに偏ってしまうようにみえるが、圧倒的にマイナスだとか、圧倒的にプラスだという人も、滅多にいるものではない。運というのは、その人の考え

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