「選手一人100億円時代」マネーゲームがサッカーを壊す。
「サッカー選手は金になる。」そう目をつけられて、金満な汚い世界から手が伸びてきたのはいつ頃からだったか。
海外のトップ選手は、セレブのような生活を送れるほどの年俸を受け取り、女性関係をとっかえひっかえしながら煌びやかな生活を送っている。(うらやましい。)
そんな一方で所属するチームはどうなのかというと、数字を見栄えよくしながら何とか黒字アピールを続けていたり、首が回らなくなった結果経営権を売り飛ばしたりして身を守る始末である。
正直、もう無茶苦茶である。このままでは、トップクラブはすべて誰か個人の「所有物」になる。全てを破壊するのはほんの一瞬で済むだろう。
①「『選手一人290億円』を買える」という脅威
ネイマールの契約解除違約金2億2,000万ユーロ、日本円にして290億を超える値札を「お!ネイマール売ってるやん!買うたろ!」などと捉えたクラブがいるとは誰も思わない。誰がどう見ても「非売品」である。
誰も手を出さないものを買ったという事実がもはや大事なのだ。あの時点でオーナーのアル=ヘライフィ氏は、ネイマール単体での純粋なサッカー戦闘力を正直オマケとしか捉えていない。むしろ費用対効果である商品価値としていくら回収し、いくら儲けられるかの世界だ。ネイマールのインスタグラムのフォロワーが日本人口に匹敵する時点で、ファン1人が1ユーロ払うだけで1億2,000万ユーロ回収できる「歩く広告塔」である。2億2,000万など初期投資にすぎない。元も子もないことを言えばポケットマネーから年間予算を無限にひねり出せるのだ。最大の目的は、移籍市場にメッセージを届けることだったろう。
「いくらかけて守っていようと欲しいものは手に入れる」
この危険思想がサッカー界を混乱に導いていく。
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