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2019年10月23日 02:45
彼と離れようと決心して別れをほのめかす。ー別れましょう。と言えるほど強くない。あなたはどうしたい?決まって私はクエスチョンを投げかけて彼に答えを委ねる。彼はいつも言う。僕が決めれる事じゃない。ただ君といると幸せだ。言い回しを変えながら毎度同じ事を言う。 そうすると私は無意識に彼に近付き、彼も無意識に私に手を伸ばす。のどがじりじりと音をたて、私は空っぽの安い涙を流す。
2019年7月10日 01:57
深夜2時過ぎ、繁華街の少し外れに住んでいる私。蒸し暑い今日は窓を開けて、Jazzを流しながら赤ワインを開けてみたり。車の音が聞こえる。外は眠らない。ホステスの今日はありがとね。また。と色っぽい声が外から聞こえる。見送られたタクシーの中の客の人生を想像してしまった。家族はいるのか、はたまた独身か。家まで送るという事は浅い客ではないなとか。毎日違う音が聞こえる。 #短編