新谷里映

映画ライター・コラムニスト・ときどきMC。書籍『海外名作映画と巡る世界の絶景』。連載『…

新谷里映

映画ライター・コラムニスト・ときどきMC。書籍『海外名作映画と巡る世界の絶景』。連載『mina』『NYLON.JP』映画コーナー、『charmmy』処方箋CINEMA、『東京カレンダー』ほろ酔いシネマなど。https://www.rieshintani.com/

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  • エッセイ

    映画のこと、仕事のこと、自身のこと、いろんなエッセイ。

  • 映画のこと

    映画についての記事をまとめています。

  • 声のエッセイ

    おすすめ映画を音声で紹介。Podcast「ほっとひと息 Cinema Voice Essay 」で配信していた内容も含まれます。

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最近の記事

辞書を引く。

少し前に、大辞林(第四版)を買ったのですが、B5サイズで厚さ約7cm、デスクでの存在感がすごいのです。 さすがにでかかったか……と最初はちょっと後悔したものの、使ってみると語義の解説がとても分かりやすくて。辞書を引くってこんなに楽しかった?と感動してます。大辞林のホームページに「ことばの海の新しい羅針盤」とあるのですが、たしかに「言葉の海」だし「羅針盤」で、なんと素敵な表現なのだろうと。 「大辞林」「てにをは辞典」「CASIOの電子辞書(XD-SX20000)」が、今の私

    • ゆるゆる、だらだら。

      雑記。 ゆるゆるする日があっても だらだらする日があっても いい、いいよね、いいです。 やるべきことは、まあまあいろいろあるのだけれど、まったくスイッチが入らない日というのはあるもので。そんなときは、こういう日があってもいい、いいよね、いいことにしよう!と、自分を甘やかすことが増えました。 で、甘やかしついでに、近所のスイーツショップへ。少しお高いけれど、やっぱり美味しいものは美味しくて。そしたら、何回目かの周年記念だそうで(おめでとうございます!)帰りにお花をいただき

      • “くらべない日”をつくる。

        くらべることで 活力を得ることもある。 くらべることで 後ずさりしてしまうこともある、 卑屈になることもある。 だから、 自分のなかで “くらべない日”をつくることも必要なんだな って思うんです。 日々、いろいろな情報が飛び込んできます。そのなかには、ついつい自分とくらべてしまう情報もあります。 心が元気なときは、私も!ってプラスの力に働くけれど、心がしおれているときは、私なんて…と卑屈になっちゃう。 だから、ちょっと元気ないなっていうときは、くらべない。くらべないよう

        • とても個人的な、終着駅と始発駅のこと。

          少し前の記事で「呼び込むためには、スペースを作る。」と綴りました。 さあ、準備はOKよ!と、あらかじめ呼び込みたいことのためにスペースを用意しておくのも必要ですが、そうじゃない場合だってあります。突然、終わりを告げられる、終わりが訪れてしまうこと(事柄)もある。なかにはずっと持続していくこともあるのでしょうけれど、多くの場合は終わりがあって終わりがやって来る。その終わり=終着駅はずっとずっと先にあるかもしれないし、思いのほかはやく到着してしまうかもしれないし。どちらにせよ、

        辞書を引く。

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        記事

          面倒くさいを塗りかえてくれる言葉。

          今年こそ、三日坊主にならないように、さらさらっと書くことができたらなあと思っていましたが、はやくも黄色信号。 というわけで、手抜きをします(笑)。 2016年に『シミルボン』という読書サイト用に書いたエッセイですが、昨年、そのサイトが終了してしまったので、ここで掲載しようかなと。今も自分に気づきを与えてくれる言葉についてのエッセイです。 気づくことで豊かになる これまで、さまざまな自己啓発本を読んできました。「○○歳になるまでにしておく○○のコト」的なものから「愛され

          面倒くさいを塗りかえてくれる言葉。

          あいさつのチカラ。

          「ありがとう」 「こんにちは」 「おつかれさま」 大人になるほど忘れがちだけれど あいさつのチカラは なかなかどうして大きいと思うんです。 だから 声かけようかな、どうしようかな 迷ったときこそ あいさつ あいさつ。 いつも行くスーパーで お花屋さんで ドラッグストアで 笑顔で「ありがとう」って言われると うれしいから 自分がされてうれしいことは 私も。 マンションのエレベーターでも 近所の交番のおまわりさんとも 宅急便のかたとも あいさつ。 たったひと言だけど 言葉にする

          あいさつのチカラ。

          日めくりカレンダーでリセットする。

          今年は、日めくりカレンダーにしました。 仕事のスケジュールはデジタル手帳で管理していることもあり、紙のカレンダーとのご縁はすっかり遠のいて……。そんななかで、日めくりカレンダーの“めくる”という行為が、生活における、ある種のリセットになると聞き「いいかもしれない!」(はい、なかなか単純です、笑)と、小さな日めくりカレンダーを買いました。 リセットと言ってもいろいろです。日めくりカレンダーのリセットは、一日をふり返り、また新しい一日を迎える、こころ構えのようなものなのかなと

          日めくりカレンダーでリセットする。

          「倚りかからず」からはじまる。

          あけましておめでとうございます。 昨年は、6作品の映画にオフィシャルライター(※1)として参加し(うち3作は現場から参加)、映画と共に歩めた一年になりました(詳細はHPのお仕事履歴にまとめました!)。 また、映画の基礎となるシナリオを学んでみたいと思い、昨年6月からシナリオの学校へ。週一回の講座ですが、学ぶことの楽しさ、感じています。 毎年、新年の抱負を掲げることはあまりせず、自分が感じた風の流れに身を任せるようにしているのですが、その“風”になりそうだなと思う詩とは、

          「倚りかからず」からはじまる。

          年の瀬というひととき。

          今年もあと少し。 年の瀬というひとときを感じる頃合いです。 今年中に終えておきたい仕事 やり残していた家のなかの片づけ 取りかかっている課題など ひとつずつ、ゆるゆると、取りかかっています。 そしてもう、夕暮れどき。 帰省するのは、年が明けてからになると思うので 大晦日も元旦もこぢんまりと過ごす予定です。 少し前に「ことばむ」という新しいSNSがはじまり オフィシャルセレクターとして いくつか“ことばむ”言葉を紹介しています。 “ことばむ”とは、 こころが動く、ことばを愉し

          年の瀬というひととき。

          呼び込むためには、スペースを作る。

          呼び込むためには、スペースを作る。 恋愛でも仕事でも、次のステップに進みたいとき、呼び込みたいときは、自分のなかのスペースを空けてあげないと入ってこないんだよね──という話を同年代の友人として、ハッとしたのが一週間前。 11月末〜12月頭は断捨離に絶好の時期ということで、まずは身の回りの空間から断捨離開始。この一週間は、仕事の合間に「これも手放そう」「こっちも手放そう」と断捨離週間でした。 集中的に片付けたのは、玄関のシューズクローゼット。決して広くないクローゼットのな

          呼び込むためには、スペースを作る。

          溜め込まない。焦らない。詰め込まない。

          溜め込まない。 焦らない。 詰め込まない。 世の中は三連休。出かけたいなあと思いつつ、週明けに送る原稿をゆるゆる書いています。 先月は、映画の撮影現場と東京国際映画祭のQAの司会と慌ただしくて、部屋がまあ散らかっていること! 冬服やコートを出して、夏服の整理ができていないというのもありますが、仕事の机の周りが書類だらけ。紙のやりとりは徐々に減ってきてはいるものの、なんやかんや気づけば書類の山ができている。散らかっていても仕事ができる人もいるようですが、私はちょっと無理な

          溜め込まない。焦らない。詰め込まない。

          お豆腐の映画が思い出せてくれたこと。

          映画『高野豆腐店の春』、公式ライターとして参加しています。藤竜也さんの作品は、『台風家族』『それいけ!ゲートボールさくら組』に続いて3作目のご縁。またご一緒できるという嬉しさのなかで、もうひとつ嬉しかったのは、お豆腐屋さんのお話だったこと。私の母方の祖父がお豆腐屋さんだったこともあり、ああ、おじいちゃんとおばあちゃんがご縁を持ってきてくれたのかなぁと、今は亡き祖父母のことを思い出しながら撮影現場に通っていました。 麻生久美子さんのセリフに「柔らかくて、甘くて、豆本来の苦みも

          お豆腐の映画が思い出せてくれたこと。

          しあわせについて考える、月とマーニとコーヒーとパン

          【2016年に『シミルボン』(サイト終了)で掲載したエッセイです】 夜型を通り越して真夜中型人間。朝日が昇る瞬間を目にすることはそう滅多にない不規則な生活から抜け出せずにいる四十路です。いろんな人が「朝型に変えたら体調がよくなった」「仕事がはかどる」というので、「よしっ! 今度こそ!」と挑戦してみるものの、気づくと元の真夜中スタイルに戻ってしまっている。最近は、それが自分のスタイルなのだから仕方ない、無理しない無理しない……と、受け入れるようにしています(が、健康診断は今の

          しあわせについて考える、月とマーニとコーヒーとパン

          わたし流の持たない暮らしはデータ化から始まった

          【2016年に『シミルボン』で掲載したエッセイです】 断捨離という言葉が定着したかと思えば、今度はミニマリストという言葉を見聞きするようになりました。私自身も“こんまり”さんの「人生がときめく片づけの魔法」に助けてもらい、家の中をすっきりさせた一人。持ちすぎない生活をいまのところ続けています。 仕事柄、知らず知らずのうちに増えていくモノのナンバーワンは雑誌、書籍、資料、紙モノ類です。後で片付けるからちょっとだけここに置いておこう、なんてうっかり床に積んでしまったら最後。崩

          わたし流の持たない暮らしはデータ化から始まった

          自分の映画の枠を広げる。

          【声のシネマエッセイ】 第6回目。自分の映画の枠を広げるには、どうしたらいいのか、というお話。2年前にポッドキャストで配信していたものを再投稿しています。(BGM:Audiostock)

          自分の映画の枠を広げる。

          自分の映画の枠を広げる。

          言葉を受け継ぐこと。

          昨日、新宿に新しくできる映画館「109シネマズプレミアム新宿」について、坂本龍一さんが音響の監修をしたという原稿を書きながら、ニュースで訃報を知りました。「えっ」と言葉が漏れて、しばらく呆然となって──。 坂本龍一さんには、一度だけ取材をしたことがあります。『レヴェナント:蘇えりし者』の取材です。T-SITEでの掲載だったのですが、T-SITEのサイトが終了しているので、当時のインタビューをここに掲載しようと思います。 穏やかで、でも力強くて、坂本龍一さんを通して送り出さ

          言葉を受け継ぐこと。