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”心配性”は、念入りに準備することでは克服できない。準備に終わりはないから、もう飛び出してみようよ。

2011年から大学生・短大生向けのキャリア・就職支援に携わっています。12年以上この分野に携わり、1対1でご相談に乗らせていただいた学生さんは2000人以上です。

よく、就職(転職)活動で聞かれる鉄板の質問で、「あなたの短所は?そしてその短所をどう対策していますか?」という質問があります。

私の感覚ですが、2-3割くらいの学生さんが、自分の短所を

心配性なところ

と言います。

そして、対策としては

念入りに準備をすること

と言います。

面白いですよね。

誰に教わったわけでもないのに、2-3割近くの学生さんが同じ短所と対策を言う(もしかすると就活対策のブログやyoutubeでそれを言うことを推奨しているのかもしれないけどw)。

私自身も”心配性”であります。

なので、この感覚、すごくよくわかります。

一方で、この”心配性”を本当の意味に克服したいのならば、どこかのタイミングで、”念入りに準備する”を手放す必要があると実感しています。


心配性の人はすごいよ

私自身も心配性な部分があるので、ちょっと自画自賛っぽくなりますが(笑)

心配性の人って、想定外の事が起こった時に混乱したりショックを受けたりしてしまうことが怖いので、先を見通したり、周囲の人や状況をよく観察したりしています。

なので、仕事では色々な方向で抜け漏れがないように念入りにチェック・準備をします。

外出中には、絆創膏とかおしぼりとかゴミ袋とか、普段みんながあまり持ち歩かないようなものがサッと出てきます(笑)そして、「さすがー!」と言われたりします。

ある意味、長所でもあるんですね。きちんとしているし、その人がいると安心感がある。

誰かをサポートする仕事や、段取りをする仕事、丁寧さや正確性が求められる仕事には適任だと思います。

喜びの頭打ち感

心配性だからこそ、念入りに準備したからこそ、得られる喜びはたくさんあります。

◆しっかり準備をして思い通りに達成できて得られる喜び。

◆「もしかしたらこうなるかも?」と想定していた出来事に対して慌てず対応できた喜び。

◆人からお願いされた事に対して、そのお願い以上のプラスαの気遣いを上乗せして提供して相手に感謝されたことで得られる喜び。

このように、念入りに準備して考えて実行したからこそ得られる喜びはたくさんあります。

それがモチベーションになって、「よし、これからもしっかり準備をして頑張ろう」と思えます。

が、私の場合、どこかで頭打ち感を感じるようになりました。

念入りに準備したことで得られる喜びがデフォルト(あって当たり前)になってしまったんです。


想定内の未来が、想定通りに起こって、想定内の喜びを得られる。

以上。

そして、それが得られなかった時に、かえってむなしさや物足りなさを強く感じるようになっていってしまったんです。

さらに、

念入りな準備力を携えていると、想定できる未来は山ほどあって、その未来のどれに対しても間違いがないように(可能な範囲で)隅々まで準備をするんです。

でも実際に起こる未来は1つです。

なので、起こらなかった未来の方が多くなる。

「あれ、こんなに準備したのに、いらなかったじゃん」

という事もかなりあります。

労力をかけたわりに、返ってくるものが少ない感じがなんとなーくいつもありました。

元々「準備の過程」も好きなので、苦にはならないのですが、年齢を重ねて体力も落ち、結婚・出産を経て自分に使える時間が減った時に、

心配性で念入りな準備力があることは、実は生産性が低いし、得られる喜び度合も頭打ち感がある

と、じわじわ、じわじわ、感じるようになりました。

そして実際、念入りな準備力によって、常に時間に追われて、キャパオーバーを起こし、適応障害になってしまったこともあります。

なんで念入りに準備するのか?

そもそもなんでそこまで念入りに準備するのか?

その動機は色々あると思いますが、主に2つかなと思います。

①自分に自信がないから
②関わる相手や周囲の人に喜んでもらいたいから

私の場合この2つでした。

元々自信がないから、「ここまで準備したから大丈夫」という自信がほしかった。

そして、しっかり準備をしたことで、関わる相手が喜んでくれることが嬉しかったから。「ここまでやってくれてありがとう」「しっかり準備してくれるから助かるよ」と言われることが嬉しかった。

②は一旦おいておいて、①のケースって多いのではないかと思います。

自分に自信がないんですよね。怖いんです。

ちゃんと準備しておかないと、求められるレベルに達することができないと思ってる。自分への信頼がそこにないんです。

自信って、「自分を信じる」ことですから。

潜在意識の仕組みからすると、「自分に自信がない」という気持ちで準備をすればするほど、「準備をしないと私はできない」という思考をどんどん強化していってるんです。

脳の仕組みとして、【意識(フォーカス)したものが拡大する】というのがあるので、心配という気持ちから準備をすればするほど、心配している意識にフォーカスがあたり、自信のない自分にフォーカスがあたり、それがどんどん大きくなります。

結果、この意識で念入りに準備をしている限り、いつまでたっても、「心配」はなくならないし、「自信」は得られないんです。

②の「関わる相手に喜んでほしいから」の場合も実はトリッキーで、その裏にある意識が「喜んでもらうことで自分の価値を感じることができる(そのままの自分では価値がない)」という意識で行動をしているのならば、上記と同じことになります(涙)

(他者の喜びが純粋に自分の喜びだと感じるのであれば、それは素晴らしいことです!)

準備しないで飛び込んだ先に見えた景色

そんな心配性で準備力が長所だった私ですが、何故か、2019年に独立した時は、独立の準備をあまりしていませんでした。

育児家事仕事でキャパオーバーになり、当時の仕事を休職していたのですが、「もう組織を卒業して自分で仕事をするんだな」という心の声があまりにもうるさく抗えなくなったので、準備をしていないのに退職・独立の道を選びました。

今となれば、もう少し準備しておけばよかったなと思うことは山ほどあるのですが、私の準備力を稼働して独立準備をしていたのならば、多分、私は、一生独立できなかったと思います(苦笑)

だって、独立するって、めちゃくちゃ怖いですよ。

毎月の定期収入がなくなるということですから。

そして、自分自身が商品となり、自分で営業して、自分で仕事を創っていくのですから。

怖くて怖くて、心配性の私のままだったら絶対に独立できなかったと思います。

最初の数か月の収入は一桁万円でした。「一桁がこのまま続いたらマジでヤバイ」と思いました。どんどん貯金が減っていく恐怖。

そこからは、もう、準備とかなんとか言っている場合ではなく、先の見通しを立ててとか言っている場合ではなく、自分の感覚直感に従って色々な場所に行き、色々な活動に参加し、色々な業務委託の案件に飛び込み、その場その場でできることを精一杯やってきました。

準備をする時間なんてありませんでした。毎日が目の前のやる事で精一杯で。

そうなると、目の前にやってきた波に乗っていくしかないんです。自分で波を取りにいくというよりも、やってきた波に一生懸命乗る。

そしたらまた次の波が来る。そしてまたその波に乗る。たまにすごい大きい波に飲み込まれて溺れそうになる。またなんとか這い上がって、また次の波に乗る。

そんな感じ。

そうすると、毎日が想定外なんですよ。

そして、周りのせいにしている暇がないんです。

会社のせいとか、環境のせいとか、家族のせいとか言っている場合ではなくて、次から次に波がくるから(たまに疲れすぎてふてくされて周りのせいにしちゃう自分もいましたが)。

それが、なんか、めちゃくちゃ充実感があって。

「次はどんな想定外が起こるんだろう」ってワクワクしている自分がいました。

もちろん、楽しいばかりではなく、苦い思いもたくさんしてます。人に迷惑もかけています。ごめんなさい。

でも、それでも、ちゃんと立て直して、次の波に乗っている私がいる。

周りには一緒に波乗りしている仲間もいる、家族もいる。

「あぁ、どんな波が来ても、自分はなんとかできるんだな。」

「助けてくれる家族や仲間がいるんだな」

ということが、心から信頼できるようになっていきました。

そして、それは、自分への信頼にもつながっていきました。少しずつ、少しずつ。

本当の自信は想定外に飛び込んだ時に育まれる

いつか大海に出て波乗りをしたい(自分の人生という海を泳ぎたい)と思っている。

でも、いきなりそれをやるのは怖いから、自宅で波乗りのノウハウ本を読んで、youtubeを観て、筋トレをして、ウェアを買って、しっかり準備する。浜辺まで行って準備運動をしっかりする。

そのプロセスも本当に大事。準備も楽しいしね。

でもね、本番は、海に出ることなんです。《自分が本当に願っている人生》という海に出て、波に乗ること。それが本番。

なのに、ずーっと自宅と浜辺で準備だけして、「よし、ここまで出来たから海に入るか」って思えるまで待っているだけでは、本当の波乗りの楽しさ喜びをなかなか味わえないです。

そして、海に出たからこそ経験できる苦悩も経験できない。

実はこの苦悩こそが、人生に深みを与えてくれるものだと思っています。

苦悩があるからこそ、逆サイドの喜びの感度が高まるんです。両方大切。

波乗りは楽しいだけではないです。苦悩もあります。でも、苦悩があるからこそ喜びも大きい。

これは、自宅と浜辺で準備していた時には味わえないんです。

そして、本当の意味の【自信】は、海に出てみないと得られない、そう思います。

いくら準備しても、本当の【自信】は得られないんです。5割くらいは得られるかもしれないけど、いつまでたっても5割の自信で頭打ちなんです。

そして、準備には終わりがないんです。だって、想定できる未来は何通りもあるから。全部の未来に完璧に対応できるように準備しようと思ったら、何年経っても終わらない。

そして、一番大切なのは、準備の過程での意識。

「準備しないと心配」「しっかり準備しないと私はできない」という意識でいくら準備を重ねても、「心配」「できない」という部分がどんどん拡大していくだけなんです。だからまたさらに準備をしないと不安になる。不安がずっと循環していくだけなんです。

いくら資格を取って勉強しても、実践しないと本当の自信は身につかないのと同じ。仮免とって教習所の中ではうまく運転できても、一般道に出ないと本当の意味で運転ができるようにならないのと同じ。

海に出てみて、どうしても怖かったら、また浜辺に戻ればいんです。また自宅に戻って本やyoutubeで波乗りの復習をすればいいんです。いつでも戻れるのだから。

もし、心配で、いくら準備してもできる気がしないと思っている方がいるのであれば、

心配で準備する

という世界を飛び出して

やってきたものに乗ってみる

という世界を体験してみましょうよ。

きっとそこには、今までみたことのない景色があるはず。感じたことのない感情感覚があるはず。

本当は、それを受け取れる自分がいるはず。

そう自分を信じて、飛び込んでみてほしいです。

まず、最初の一歩から。

海に片足を入れてみるところからでもいいから。

今日も暑くなりそうですね。こんな日は海に飛び込んでみるのもいいかもしれませんね♬

今日も読んでいただきありがとうございます^^

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