解説 愛をもって耐えた方(第二説教集13章2部) #152
原題:The Second Homily concerning the Death and Passion of our Saviour Christ. (救い主キリストの死と受難についての第二の説教)
第2部に入ります。聖句でいうテーマはこれでしょう。
私たちがまだ罪人であったとき、キリストが私たちのために死んでくださったことにより、神は私たちに対する愛を示されました。(ローマの信徒への手紙 第5章8節)
第2部のポイントは次の5点です。
①人間は自身を救うことができるか
②旧い律法を守ることは救いとなるか
③救いはキリストのみにおいてある
④確かな信仰を持つべし
⑤まとめと結びの祈り
冒頭で始祖であるアダムが犯した罪と、それを後世すべての人間が受け継いでいることが確認されます。
死と滅びに定められた人間は自身を守ろう、あるいは救おうとして、いろいろなことを考えますが、すべて無駄なこととされます。
人間の考えることなどたかが知れています。到底、そのようなもので人間を救うことはできません。では神から与えられた律法を守ればよいのか。これについてはこう説かれています。
つまり人間は自身の創作物で自身を救うことができず、また、神に律法を与えられてもそれを守る力もない、とても弱い存在であるということになります。この弱い存在である人間を救うためにみ子イエス・キリストの犠牲があったのだと述べられます。聖書の言葉が引用され強められます。
しかしそもそもなぜキリストは神でありながら人間の姿となって世にくだり、苦しみを受けたのか。そのそもそものところに目を向けるべきであると訴えられます。
人間が罪を犯したから神がみ子キリストを世に遣わした。この神の大いなる愛を思ってこれを受け入れるとき、わたしたちが持たなければならないものが何であるのかが説かれます。
わたしたちは強く信仰を持つべきである。信仰を持つ者のみが救われる。愛をもって苦しみを受け死を迎えたキリストを信仰をもって思うべきであるということが説かれ、結びの祈りをもって、第2部は、つまり第13章は終わります。
今回は第二説教集第13章第2部「愛をもって耐えた方」の解説でした。次はこの試訳となりますが、一度でお届けするには長いので、2回に分けることとします。
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