原題:An Homily or Sermon Concerning Prayer. (祈りについての説教)
第二説教集第7章に入ります。この章は三部構成です。まず第一部の解説をします。聖句でいうテーマとポイントは次のとおりです。
あなたがたの中で知恵に欠けている人があれば、神に求めなさい。そうすれば、与えられます。神は、とがめもせず惜しみなくすべての人に与えてくださる方です。(ヤコブの手紙 第1章5節)
第1部のポイントは次の4点です。
①祈りの目的とその重要性
②旧約世界における祈り
③新約世界における祈り
④まとめと結びの短い祈り
まず祈りとは神によって定められたものであり、どれほど重要なものであるのかということが説かれます。
祈りが大切であるということをなお強く説くために、あえてある反論が打ち立てられます。神が全能であり、この世の何事についてもお見通しであるのなら、祈りをすることは無意味ではないかというものです。それに対して、聖書の文言を引用しつつ、このように説かれます。
キリスト教徒にとって祈りは大切なものであるということが確認され、祈りによって力を得た人々の逸話が旧約聖書から引き合いに出されます。そのうちの一つを紹介します。祈りをするしないが戦いの行方を左右したという逸話です。
祈りをしてそれが神に受け入れられることによって人間は力を得る。同じようなことが新約聖書からも引き合いに出されます。祈りによって人間が救われたという逸話です。
神は真剣で誠実な祈りに応えられる。そのうえで惜しみなく与えられる。第1部ではこのことが聖書からの多くの引用によって確かにされ、短い祈りでもって結ばれます。
今回は第二説教集第7章「祈りについての説教」の第1部「神は惜しみなく与える」の解説でした。次回はこの試訳をお届けします。
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