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全人類の生き残りを賭けた、唯一度のアフリカ脱出 ウルトレイア

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誰もが最初は簡単に解ける謎だと思った。

6万5000年前、アフリカ東岸を旅立った150人はアラビア半島をめざした。

なぜ、彼らは苦難のウルトレイアに挑んだのか。

どうやって紅海を渡ったのか? 10万年に1度、開くかどうかわからない「悲しみの門」がどうして渡れたのか、それは今も謎のまま、、。


 7万年前のスマトラ島の大火山噴火だけでは説明できない。

6万5000年前、アフリカの大地溝帯で全人類はたった1500人までに減っていた。熱帯雨林が消滅する中、うずくまるようにして息を潜めていた。

絶体絶命。


 脱出に成功したグループは150人。その中にいた適齢期の女は35人。彼女たちが全人類の母親になった。

それ以外のグループの血筋は一滴も残らなかった。

われわれは褐色人種だったのだ。



人類が絶滅境界線上を歩んだ

地球家族の物語!

生命がけの旅は、今を生きる我々を勇気づけてくれる。切ないまでもがんばり抜いた人々。それが我々の母だった。

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左はアフリカ大陸 右がアラビア半島。最短部は悲しみの門。10万年に1度、渡れる時が来る。


 スタンフォード大学の研究者による個別の研究を精査したところ、人類は6万5000年前には全世界でわずか2000人にまで激減、消滅しかけていたことがわかってきた。

一体、6万5000年前に何が起きていたのか?

2005年に開始された遺伝学によって人類学を研究するこのプロジェクトによると、ミトコンドリアの追跡によって、現在の人類は約20万年前にアフリカに住んでいた「ミトコンドリア・イブ」と呼ばれている単一の母親の子孫であることがわかっており、約6万年前から全世界へ人類の分散が始まっている。

しかし、このミトコンドリア・イブと全世界への分散までの間に何が起きたかについてはほとんどわかっておらず、謎に包まれたまま。

最近の研究によると、南アフリカのKhoi族とSan族の人々は9万年前と15万年前にほかの人々から分岐したような形跡がミトコンドリアの解析で判明。

どうやら、石器時代に先だって小さな人数の集団に分離された後、一緒に戻ってきたりして数が増加、その他の地域へこの時期に拡散し始めたらしい。

さらに13万5000年前と9万年前に東アフリカでひどい干ばつが発生、そして7万年前には極端な気候変動によって人類はついに消滅の危機に瀕するほどの少数にまで激減し、一時は2000人ほどになっていた。


われわれホモサピエンスがアフリカを離れたのはおおよそ6万5000年前。それまで、脱出に成功したグループはいたが、その子孫たちは現存しない。

現在のわれわれ人類の遺伝子を調べたところ、行き着いた回答は、アフリカから脱出に成功したのは、ただひとつのグループに行き着いたのだ。その数150人。

誰がどうやって、どのルートをたどったのかは正確にはわからない。しかし、われわれ人類はすべて彼らの子孫なのだ。

当時、アフリカを脱出するルートは2つ存在した。ひとつはナイルに沿って北のエジプトをめざす北ルート。もうひとつはアラビア半島へ渡る最短だが、水が手に入らない650キロの砂漠を横断する死の南ルート。

成功したのは、アラビア半島へ渡った150人のグループ。ただ、1度だけ。それ以外のグループは子孫を残せなかった。つまり、失敗した。注)北上ルート説については後述。

 

だが、それよりずっと昔に成功したホモサピエンスの仲間がいた。ネアンデルタール人やハイデルベルゲンシスらだ。彼らはアラビア半島には渡らず、エジプトから北ヨーロッパをめざした。彼らの人骨の出土地からわかった。

ではなぜ、われわれホモサピエンスは、アフリカを脱出しなければならなかったのか?

今となっては推論でしかないが、逃げなければ生き残れない脅威が迫っていた。

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アフリカ西部を縦断する大地溝帯




この「6万5000年前のただ一度のウルトレイア」はわたしが、北タイ紀行に挑む前に挑戦し、死にかけた旅でした。こんなところでも人は生きなければならないのか、、

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ミャンマーで軍事クーデター

 在タイ日本大使館によると、ミャンマーでクーデターが発生したことを受け、1日午後3時半ごろから、バンコクの高架鉄道BTSスラサック駅近くのミャンマー大使館前で、タイの民主派グループなどが政治集会を開いた。
 バンコク・サトン通りのミャンマー大使館前で1日午後、ミャンマーで発生した軍部のクーデターに抗議するデモ隊数百人をタイの警官隊が強制排除した。この衝突で双方の数人がけがをしたほか、逮捕者が出たもようだ。


人類にはまだ、わかってない事が多い。

アフリカから脱出に成功したグループは150人ぐらい。その中にいた若き女性35人が、我々全人類の母親になった。

それ以外にも何度も人類はアフリカを出ていた。しかし、生き残れなかった。

人生をバトンタッチできなかった。

生き残った35人のうち9人がユーラシアの極東の淵に立った。

その噺が「北タイ探検紀ー9/35生命を賭けた母親たち」。連載中です😂

このウルトレイアは、3年前に出版した最初の2章。現在、進行中の「北タイ探検記」の前提になる物語。

北タイ探検記は中国新南部に入り、そこで取材が止まっています。日本人はグレートファイアウォールの中に、日本人の秘密が潜んでいる事にまだ、気づいていません。

わたしがミャンマーから逃れる事が出来たら、完結させる予定です。








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読書感想文

バンコク駐在記者。ミャンマーのヤンゴンからチン州ミンダットに転戦。ウィルス戦争取材に呼び戻され、世界最前線で戦うためコロナウィルスの突然変異に迫る😂もし、頂上に立てなかったら、日本は中国から千年の隷属国家に貶められます、戦いのすべてはコロナ感染で苦しむ人々のために❗️