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【福島県/県立中学校・高等学校等】2024年7月(5)【教育の現状レポート】

お疲れ様です。
人財教育/人事労務コンサルタントP206です。

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福島県教育委員会は、2023年3月にnoteと協定を締結し、「福島県の教育を支える地域の人々や企業・団体などが発信する情報をまとめたメディアをnoteに構築する」という、新しい試みをスタートしています。



このプラットフォームには、興味深い記事・多くの方に共有して頂きたい記事などが多く発信されています

私も福島県の教育に関わっている一員ですので、様々な関係者の思いを伝えるため、定期的に取り上げることが出来ればと思い、まとめ記事を発信しています。

今回は『2024年07月30日まで』の記事まとめです。



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1.生成AIパイロット校としての取組                                                                       郡山東高等学校(県教育委員会)



記事の概要

 本校では、文部科学省の指定を受けて、令和5年11月からおよそ3ヶ月間、生成AIパイロット校として、生成AIを教育現場で活用することについて検証を行いました。短い期間でありましたが、教育現場での活用についての本校の取組について一部を紹介いたします。

1 探究の背景

 近年、ChatGPT のような自然言語処理技術AIモデルは多くの分野で重要な役割を果たしています。 しかし、教育に生かす方法についてはまだ限定的です。
 そこで本校では、「教育現場においてChatGPTは有効活用できるのか」等について知見を深めました。

2 生成AIを校務に利用することについて

文書の作成について

 生成AIは文書の作成を得意としています。Chat-GPTやGoogle Gemini(旧Google Bard)のどちらを利用しても簡単に文書を作成することができました。どの文書においても一定の満足度を得ることができました。
 本校では主にChat-GPTを利用しましたが、Geminiでも同じような結果が得られると思います。

生成AIを文書作成に利用するメリットとしては
①内容を体系的に整えることができる
 情報をバラバラに入力しても、きちんと整理整頓して必要な情報を吸い上げてくれる。
② 時間の短縮
 ゼロベースで素案を作成しようと思うと時間がかかるが、Chat-GPTで素案を作成し、教員は「できたものをブラッシュアップするのに時間を使うことができる。」などメリットがあります。また、短時間で一定レベルの文書ができてしまうので、作業の短縮に繋がります。

3 教科での利用

 教科での利用については、教科の特性によって、評価が分かれました。以下は、各教科の感想です。

①国語科での利用(場面により活用できる)

 国語科では、次のことをメインにChat-GPTを教科指導のために利用しました。その結果は次のとおりです
【活用場面ごとの効果と課題】〇=効果 △=課題
(1) 小論文指導(課題の提案、題材集め、添削、模範解答)
 〇多様な分野からの小論文問題が提案されました。小論文の作問には向いているように感じます。
 △機械的であるため、実体験や具体例などを盛り込んだ模範解答の提示には課題があるように感じました。
(2) 授業内で使用する例文の作成の補助
 △古典分野の重要語句や句法を生徒に理解させるため、いくつかの例文の提示を求めました。しかしながら、古典分野は誤った内容を提示してしまいがちでした。
(3) 記述問題等の採点
 〇生徒から提出された記述問題の解答を瞬時に採点できました(ただし短文に限る)。より細かい採点基準の指定により、長文の問題においても効果的な採点が期待されます。
 △生徒からの提出がデジタルであることが前提。採点の条件づけも細かく覚えさせなければならないので、負担感はむしろ大きいと感じます。
(4) 小テスト作成
 〇ワークブックの問題を把握させた上で、ランダムに出題させるのには大変便利です。

②数学科での利用(簡単な問題の作成に利用できる)

 数学科では模擬試験の類題作成に利用できるかを試みました。
○メリット
・簡単な問題の作成
 ChatGPTは、平方完成の練習問題のような簡単な問題の作成には有用です。
・きれいな数式の作成
 ページレイアウトソフト「TeX(テフ)」のようなきれいな数式が知識がなくても作成できます。
・問題を解く能力
 数学の問題をほぼ完璧に解くことができます(最適解とは限らない)。

△デメリット
・複雑な問題の作成
 複雑な模試問題の作成には向いていません。
・間違いの発生
 時々間違うこともあり、その間違いに気づくには学力が必要です。
・生徒の発達段階に適さない問題の作成
 二次関数の問題ですら、生徒の発達段階には適さない問題を作成します。
・細やかな作業には手間暇が必要
 細やかな作業を生成AIにお願いするには、膨大な手間暇が必要です。

 全体的に、数学での利用はあまり向いていないように感じますが、数式の体裁を整えたい場合には生成AIを使用してもいいと思います。

③英語での利用(多くの場面での利用ができる)

 英語では生徒の英作文の添削や英検の練習問題の作成などを試みました。
○メリット
・英語学習の強化
 生成AIは英語学習に有効で、英作文や英会話の練習、採点が可能。
・明確な基準
 GPTの採点は明確でブレないため、生徒は目標に向かって努力できる。
・英検対策
 英検の模擬問題作成や、アドバイスが可能。
△デメリット
・発達段階の理解
 生成AIは生徒の発達段階を理解するのが苦手で、教師のチェックが必要。
・模擬問題作成の手間
 模擬問題を作成するのに手間がかかる。 

4 進路指導における利用

○志望理由書の添削や推薦書作成でのAIの活用

 進学指導では、生徒の志望理由書の添削や推薦書の作成にAIを活用しました。また、抽象化した生徒のプロフィールを入力することで参考ヒントが得られました。
○キャリア教育と自己理解
 高校入学時の早い段階でのキャリア教育にも役立て、生徒の「気づき」を促し自己理解にも寄与します。
△注意点
 AIに質問した内容の利用管理が不明であり、個人情報の含め方には制限が必要です。また、生成AIから得られる情報の正確さにも注意が必要です。

 一般的な文章作成には有効であると考えられるため、個人情報の取り扱いに気をつけることで、校務負担軽減につながる有力な取り組みであると感じました(今後、大学のガイドラインに注意)。

5 部活動における利用

 水泳部において、メニューの作成に利用しました。
Chat-GPTには、今までのメニュー、高体連強化練習メニューを入力することで、1時間のメニューを作成することができ、負担を減らすことができました。
 この利用方法は、経験のない部活動の顧問になった際には有効な利用法だと感じます。

おわりに

 冒頭のポスターにあるように、利用する前は否定的な意見が多かったのですが、利用することでハードルが下がり、前向きな意見が多くなりました。どうすれば使っていけるようになるのかを試行錯誤しながら、活用していくことが今後の教育にも有用であると感じています。


生成AIについての拒否反応の強さは分かりますが、まずは触ってみることが重要ということが分かる記事です。

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2.身体づくりは食事から!!栄養教室が行われました(県立郡山北工業高校)



6/28(金)栄養教室が行われました。
 今年の講師の先生は柴宮小学校の栄養教諭 増子恵美子先生です。

 スポーツ選手に必要な栄養素や、カロリー計算などの基本的な知識。試合に向けての食事摂取の仕方、試合後の食事の重要性などを教わりました。
 当日は卓球部、バドミントン、ソフトテニス、ラグビー、バレーボール部のマネージャーなど多くの生徒が参加しました。

 身体づくりは食事から!「トレーニング」「休養」そして「栄養」3つのバランスを整えて、健康なからだ、強いからだをつくっていってほしい下さい。


大事な試合のときには、げんを担いで。

人財教育/人事労務コンサルタントP206です。


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福島県教育委員会は、2023年3月にnoteと協定を締結し、「福島県の教育を支える地域の人々や企業・団体などが発信する情報をまとめたメディアをnoteに構築する」という、新しい試みをスタートしています。





このプラットフォームには、興味深い記事・多くの方に共有して頂きたい記事などが多く発信されています。


私も福島県の教育に関わっている一員ですので、様々な関係者の思いを伝えるため、定期的に取り上げることが出来ればと思い、まとめ記事を発信しています。


今回は『2024年07月30日まで』の記事まとめです。




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1.生成AIパイロット校としての取組                                                                       郡山東高等学校(県教育委員会)





記事の概要

 本校では、文部科学省の指定を受けて、令和5年11月からおよそ3ヶ月間、生成AIパイロット校として、生成AIを教育現場で活用することについて検証を行いました。短い期間でありましたが、教育現場での活用についての本校の取組について一部を紹介いたします。


1 探究の背景

 近年、ChatGPT のような自然言語処理技術AIモデルは多くの分野で重要な役割を果たしています。 しかし、教育に生かす方法についてはまだ限定的です。

 そこで本校では、「教育現場においてChatGPTは有効活用できるのか」等について知見を深めました。


2 生成AIを校務に利用することについて

文書の作成について

 生成AIは文書の作成を得意としています。Chat-GPTやGoogle Gemini(旧Google Bard)のどちらを利用しても簡単に文書を作成することができました。どの文書においても一定の満足度を得ることができました。

 本校では主にChat-GPTを利用しましたが、Geminiでも同じような結果が得られると思います。


生成AIを文書作成に利用するメリットとしては

①内容を体系的に整えることができる

 情報をバラバラに入力しても、きちんと整理整頓して必要な情報を吸い上げてくれる。

② 時間の短縮

 ゼロベースで素案を作成しようと思うと時間がかかるが、Chat-GPTで素案を作成し、教員は「できたものをブラッシュアップするのに時間を使うことができる。」などメリットがあります。また、短時間で一定レベルの文書ができてしまうので、作業の短縮に繋がります。


3 教科での利用

 教科での利用については、教科の特性によって、評価が分かれました。以下は、各教科の感想です。


①国語科での利用(場面により活用できる)

 国語科では、次のことをメインにChat-GPTを教科指導のために利用しました。その結果は次のとおりです

【活用場面ごとの効果と課題】〇=効果 △=課題

(1) 小論文指導(課題の提案、題材集め、添削、模範解答)

 〇多様な分野からの小論文問題が提案されました。小論文の作問には向いているように感じます。

 △機械的であるため、実体験や具体例などを盛り込んだ模範解答の提示には課題があるように感じました。

(2) 授業内で使用する例文の作成の補助

 △古典分野の重要語句や句法を生徒に理解させるため、いくつかの例文の提示を求めました。しかしながら、古典分野は誤った内容を提示してしまいがちでした。

(3) 記述問題等の採点

 〇生徒から提出された記述問題の解答を瞬時に採点できました(ただし短文に限る)。より細かい採点基準の指定により、長文の問題においても効果的な採点が期待されます。

 △生徒からの提出がデジタルであることが前提。採点の条件づけも細かく覚えさせなければならないので、負担感はむしろ大きいと感じます。

(4) 小テスト作成

 〇ワークブックの問題を把握させた上で、ランダムに出題させるのには大変便利です。


②数学科での利用(簡単な問題の作成に利用できる)

 数学科では模擬試験の類題作成に利用できるかを試みました。

○メリット

・簡単な問題の作成

 ChatGPTは、平方完成の練習問題のような簡単な問題の作成には有用です。

・きれいな数式の作成

 ページレイアウトソフト「TeX(テフ)」のようなきれいな数式が知識がなくても作成できます。

・問題を解く能力

 数学の問題をほぼ完璧に解くことができます(最適解とは限らない)。


△デメリット

・複雑な問題の作成

 複雑な模試問題の作成には向いていません。

・間違いの発生

 時々間違うこともあり、その間違いに気づくには学力が必要です。

・生徒の発達段階に適さない問題の作成

 二次関数の問題ですら、生徒の発達段階には適さない問題を作成します。

・細やかな作業には手間暇が必要

 細やかな作業を生成AIにお願いするには、膨大な手間暇が必要です。


 全体的に、数学での利用はあまり向いていないように感じますが、数式の体裁を整えたい場合には生成AIを使用してもいいと思います。


③英語での利用(多くの場面での利用ができる)

 英語では生徒の英作文の添削や英検の練習問題の作成などを試みました。

○メリット

・英語学習の強化

 生成AIは英語学習に有効で、英作文や英会話の練習、採点が可能。

・明確な基準

 GPTの採点は明確でブレないため、生徒は目標に向かって努力できる。

・英検対策

 英検の模擬問題作成や、アドバイスが可能。

△デメリット

・発達段階の理解

 生成AIは生徒の発達段階を理解するのが苦手で、教師のチェックが必要。

・模擬問題作成の手間

 模擬問題を作成するのに手間がかかる。 


4 進路指導における利用

○志望理由書の添削や推薦書作成でのAIの活用

 進学指導では、生徒の志望理由書の添削や推薦書の作成にAIを活用しました。また、抽象化した生徒のプロフィールを入力することで参考ヒントが得られました。

○キャリア教育と自己理解

 高校入学時の早い段階でのキャリア教育にも役立て、生徒の「気づき」を促し自己理解にも寄与します。

△注意点

 AIに質問した内容の利用管理が不明であり、個人情報の含め方には制限が必要です。また、生成AIから得られる情報の正確さにも注意が必要です。


 一般的な文章作成には有効であると考えられるため、個人情報の取り扱いに気をつけることで、校務負担軽減につながる有力な取り組みであると感じました(今後、大学のガイドラインに注意)。


5 部活動における利用

 水泳部において、メニューの作成に利用しました。

Chat-GPTには、今までのメニュー、高体連強化練習メニューを入力することで、1時間のメニューを作成することができ、負担を減らすことができました。

 この利用方法は、経験のない部活動の顧問になった際には有効な利用法だと感じます。


おわりに

 冒頭のポスターにあるように、利用する前は否定的な意見が多かったのですが、利用することでハードルが下がり、前向きな意見が多くなりました。どうすれば使っていけるようになるのかを試行錯誤しながら、活用していくことが今後の教育にも有用であると感じています。





生成AIについての拒否反応の強さは分かりますが、まずは触ってみることが重要ということが分かる記事です。


ーーー


2.身体づくりは食事から!!栄養教室が行われました(県立郡山北工業高校)





6/28(金)栄養教室が行われました。

 今年の講師の先生は柴宮小学校の栄養教諭 増子恵美子先生です。


 スポーツ選手に必要な栄養素や、カロリー計算などの基本的な知識。試合に向けての食事摂取の仕方、試合後の食事の重要性などを教わりました。

 当日は卓球部、バドミントン、ソフトテニス、ラグビー、バレーボール部のマネージャーなど多くの生徒が参加しました。

 身体づくりは食事から!「トレーニング」「休養」そして「栄養」3つのバランスを整えて、健康なからだ、強いからだをつくっていってほしいです。


大事な試合のときには、験養を考えた食事をすることが出来るようになった現代は、大変良い時代だと思います。

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3.家庭クラブ×スーパーマルト 商品開発プロジェクト(県立磐城桜が丘高校)



【コラボ商品 令和6年度 第1弾が発売されます!】

家庭クラブ役員とスーパーマルトが共同開発した商品が出来ました!
今年度の第1弾は、お稲荷さんとスイーツ3種類です

【4種の福島いろどり稲荷】
【ふわふわ桃オムレット】
【ももンブラン】
【サクジュワなククルンジ】

価格は税込み431円~538円です。マルトSC平尼子店にて、

8月4日(日)まで土日限定で販売されます。


美味しそうで値段も手ごろですので、近くの方は是非購入しては如何でしょうか。

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4.【勿来物語R6-19】地域連携活動 ~一日警察官~(県立勿来高校)



令和6年7月20日(土)。
この日は、「いわきおどり なこそ大会」が植田町のパティオ通りで行われました。
おどりが行われる前の歩行者天国で、防犯を呼びかける「一日警察官」の活動に本校生徒が参加しました。
活動の主催は、福島県警察いわき南警察署です。
一日警察官に任命されたのは、本校生徒のほか勿来工業高校の生徒さん1名の計2名でした。

写真はないのですが、この後パトカーの助手席に乗り込み、走行しながらの放送による呼びかけも行いました。
警察官の制服を着用したり、パトカーに乗って放送したりと、なかなかできない体験をすることができました。
一日警察官2名のおかげで、いわき踊りの治安が維持されました。
お疲れさまでした。


わたしのイメージですと、一日警察署長に選ばれる方は「アイドル」や「有名人」がほとんどだと思っていましたが、このような取り組みも良いですよね!



★前回のまとめ記事★

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記事を読んで頂いた方に、何かしらのプラスを届けたいと考えています。