【簡単あらすじ】死神の精度(微ネタバレ)【伊坂幸太郎/文春文庫】
死神は、対象者の死を判断するため、本人と一週間交流した後に(調査した後に)命を奪うことの可否の判断を下し、可と判断された対象者は翌八日目に死が訪れる。
クールなのにどこか奇妙な死神・千葉が出会った、6人の対象者の六つの人生。
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この作品における『死神』とは、
1.人間に素手で触ると、その人は気絶したり寿命が一年縮んだりする。
2.真面目な顔で、相手が恥ずかしくなってしまうことを言える。
3.殴られたり爪をはがされたりしても痛みを感じない。
4.音楽を最高のものと思い、ショップの無料視聴コーナーに入り浸る。
5.仕事にこだわりがあり、やるべきことをしっかりやる。
6.真面目な発言とユーモアの区別がつかない。
などの特徴があります。
そんな人間らしい部分がある死神と、調査の対象者となってしまった人間たちの六つの物語です。
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1.死神の精度
大手電機メーカーの苦情処理係に所属する藤木は、やっかいな苦情を続けて担当することになってしまい気が滅入っている。
その苦情は、藤木を指名し「謝れ」という当たり前のことから、「この歌を歌ってみろ」という風変わりな内容まであり…
2.死神と藤田
昔ながらの極道である藤田。
けじめをつけるため相手を殺そうとするが、相手に気づかれ、計画の修正を余儀なくされる。
3.吹雪に死神
年配の夫婦・女優の卵・童顔のシェフなどが、ある洋館に集まる。
死神のせいで天候が悪化し吹雪となってしまったため、訪問者全員が閉じ込められることになってしまったが、次の日、ある訪問者が毒で死んでいた…
4.恋愛で死神
バス停で顔を合わせる若い男女。
共通の趣味もあり少しずつ仲が深まっていくが、男性はコンプレックスを持ち・女性には心配事がある。
5.旅路を死神
東京の繁華街で人を殺してきた若者と死神は、途中でラーメンを食べたり・仙台市でホテルに泊まったりしつつ、十和田湖奥入瀬渓流までドライブをすることになる。
6.死神対老女
「人間じゃないでしょ。」
死神にそう話かけた美容師の老女。
死神は、老女から「髪を切りに来る10代の男女四人くらいを連れてくること」を依頼される。
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題名で分かるように、バイオレンス・ミステリー・恋愛など、一冊で様々な伊坂さんの物語を堪能できるところも大変おススメです。
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