ニーズ・インサイトを探すテクニック ~実態と意向、現在と過去をクロスする
こんにちは、リサーチャーの牛尾です。
★本記事のテーマ:ニーズ・インサイトを探す際に使える2つのテクニックをご紹介します。
実態×意向!!
<1>
「生活者のニーズ・インサイトを見つけたい!」という時には、【実態(生活者がいまやっている/やっていない)】と、【意向(生活者がやりたいと思っている/やりたくないと思っている)】をクロスさせてみましょう。
具体的には、下図の中に生活者の様々な行動をプロットするのです。
<2>
さて。
「もっとやりたい」ゾーン、「いまはやっていないが、本当はやりたい」ゾーンにご注目ください。ここにはどんな行動がくるでしょうか?
ここにくるのはズバリ、その人がやりたがっていること!つまりは、ニーズです。
「お金がないからできないんだ」
「時間的に厳しくてねぇ」
「健康上の理由で諦めているんだよ」
「田舎に住んでいるからさぁ」
「宗教上の問題があって」
「親の介護があって」
「子育てが忙しくて」
「一緒に行ってくれる人がいないから」
「英語が話せないから」
「コロナ禍だから」
とまぁ様々な理由で実現できずにいるのでしょうが……しかし、どうにかして実現できないものか?
ここに、【真に生活者から求められている商品・サービス】の種が眠っています。
<3>
同様に、「いまはやっているが、本当は止めたい」ゾーンも要注目です。
これまたいろいろな理由で止められずにいるのでしょうが……しかし、どうにかして止めることはできぬものか?
ここにも【真に生活者から求められている商品・サービス】の種が眠っていそうですよね。
試しにやってみよう!
まずは、ご自身で試してみてください。
例えば……
・Step1:普段の仕事をふりかえり、自分の業務をすべて書き出す
・Step2:業務をなるべく細分化する
・Step3:細分化したものを上図にプロットする
「もっとやりたい」ゾーン、「いまはやっていないが、本当はやりたい」ゾーン、「いまはやっているが、本当は止めたい」ゾーンにはどんな行動がきましたか?
そこにビジネスチャンスが眠っているはずです。
補足:セルの粒度を調整する
なお、上図では全体を6つのセルに分けています。
※再掲
セルの粒度は調査目的や調査テーマに応じてご調整ください。
例えば、【実態】を「高頻度でやっている」「低頻度でやっている」「やっていない」の3段階に分けるなどです。
現在×過去!!
<1>
それからもう1つ。「【現在】と【過去】のクロス」もご紹介しましょう。
※過去といっても幅広いので、ここでは【過去 = 1年前】と定義しました。
<2>
ご注目いただきたいのは【現在】と【1年前】の相違。
1年前にはやっていたのにいまはやっていないこと、もしくはその逆、そこに何かがあるはずです。
なぜ開始したのか?
なぜ止めたのか?
理由は何か?
どうすれば止めずに済んだのか?あるいは、どうすればもっと早く止められたのか?
その人の個人的な変化なのか?
それとも、もっと大きな変化の一部なのか?
ビジネスチャンスの芽を探しましょう!
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