田中

「データを集めて、ビジネスに役立つ情報を取り出す」をモットーに、フリーランスをやってい…

田中

「データを集めて、ビジネスに役立つ情報を取り出す」をモットーに、フリーランスをやっています。

最近の記事

アスタリスク(*)を活かしたいSUMIF関数

旅費交通費を部署ごとに集計し、例えば、以下のような表になったとします。 部署全体の合計額や日ごとの集計は簡単にできます。しかし、部署内のグループ(この例では、法人1Gや2G)、あるいは、社外の方が来社されたときの交通費という項目で集計したい、というニーズも出てきそうです。 そんなとき、摘要欄にある程度決まった形式で情報が記入されていれば、SUMIF関数を使って集計することができます。使うのは、SUMIF関数の条件に使えるワイルドカード文字、このケースではアスタリスク(*)

    • 指定した期間の合計を求めたいときに使えるOFFSET関数

      予算と実績を比較するとき、月ごとに比較することが一般的です。しかし、毎月の予実分析で、月ごとに細かく比較するのではなく、もう少し大きなくくり、例えば「前月まで」「当月」「来月以降」の3つに分けて比較したいときもありますよね。 例えば、予算額が以下のようにA1:L2セルに入力されていたとします。 「当月」が9月であれば、「前月まで」は4月から8月まで、「来月以降」は10月から3月までを、それぞれSUM関数で合計すれば計算することができます。 しかし、翌月の10月になって、

      • 必ず0以上にしたいときに使えるMAX関数

        財務シミュレーションを作っていると、必ず0以上にしたいという変数がでてくることがあります。例えば、ネット上で提供しているサービスのユーザー数。何らかの施策でユーザー数が変化し、売上や利益も変化するというシミュレーションを作るとします。 ユーザー数が増える施策だけでなく、減る施策を検討することもあります。しかし、どんな施策をとったとしても、ユーザー数が0より小さくなることはありえません。(0に近いのも、とても困りますが・・・) 例えば、施策後のユーザー数が、セルA1×セルA

        • シミュレーションに使えるNORM.INV関数

          バラツキも考慮したシミュレーションを行う際に便利な関数として、NORM.INV関数があります。これを使うと平均だけでなく、標準偏差も考慮にいれて、シミュレーションすることができます。 例えば、年7%の投資案件があったとします。その場合、当初100だったものが、10年後は約2倍の196.7になります。バラツキ(標準偏差)を考慮していないので、単純に毎年7%ずつ増加していくことになります。 しかし、実際には7%は平均であり、上振れすることや下振れすることもあります。この平均か

        アスタリスク(*)を活かしたいSUMIF関数

          数値をコードに変換するTEXT関数

          会社の業務システムを使っていると、さまざまなコードを見かけることがあります。商品コードや支店コード、社員コードなどがそれに当てはまります。これらのコードの中には、0001や0002のように、先頭にゼロが埋まった4桁の数値も存在します。 こうしたコードを含むデータを業務システムからCSV形式で出力し、Excelで開いて集計や加工を行う機会も少なくありません。しかし、CSVファイルをExcelで標準的に開くと、Excelは親切心から0001を1、0002を2へと自動的に数値に変

          数値をコードに変換するTEXT関数

          数式と数値で色分けするときに使うISFORMULA関数

          財務シミュレーションを作っていると、数式を入力したセルに思わず数値を入力してしまうことがあります。それを防ぐために、数式で自動的に計算させるセルと、各種条件を数値で入力するセルをフォントの色で分けたくなることがあります。数値を入力したセルのフォントは青、数式の場合は黒、とルール化している会社もあるそうです。 簡単なシミュレーションであれば、フォントの青と黒を手作業で設定できそうです。しかし、複雑なものになってくると手作業では大変ですし、数式から数値、あるいは、その逆の修正を

          数式と数値で色分けするときに使うISFORMULA関数

          構成要素に分解してアイデアを考える

          この記事で取り上げた、アイデアを考えることをもう少し続けてみます。 前回は、ビール系のアルコール飲料を例にしました。今回は、ビール以外のお酒も含めて、お酒の種類と容器という2つの構成要素に分解して、アイデアを考えてみます。 まずは構成要素のひとつ、容器の種類を調べます。例えば、ビールの容器を検索してみると、一般的なのは、ビンや缶ですが、いろいろ見つかりますね。缶でも、フタが全開になる容器もありますね。 では、この容器でビール以外のお酒を入れてみたらどうか?と発想してみる

          構成要素に分解してアイデアを考える

          アイデアを考えるときにも分析・整理の基本は使える

          別の記事で、集めた情報を分析・整理するときに使える枠組みを紹介しました。いわゆるロジックツリーというものです。 実はアイデアを考えるときにも、この枠組みを使うことができます。例えば、アルコール飲料の商品企画を行うので、アイデアを広げたいと言った場合です。 しかし、急に何かアイデアを考えたいといっても、なかなか出てこないことがあります。そういったときに、考える軸を作ってみると意外といろいろと発想できるものです。 例えば、ビール系のアルコール飲料であれば、その要素を分解する

          アイデアを考えるときにも分析・整理の基本は使える

          抽象と具体から見た仕事のセンスの良さ

          仕事をしていると、「この人、すごいな」と思うことがよくあります。なぜ、そのように思うのか、抽象と具体のツリーを使って整理しました。 レベル1具体的な課題に対して、方法を教えると対応できる人。数学に例えるなら、個々の問題の解き方を暗記できている人ですね。覚えたものと同じ問題であれば、間違うことなく解くことができます。しかし、似たような問題であっても、覚えていない問題はなぜか間違ってしまう。あるいは、解き方が思い浮かばない。 とても具体的なレベルで解き方を記憶しており、応用が

          抽象と具体から見た仕事のセンスの良さ

          その仕事をする理由を整理してみた

          多くの人にとって仕事をする最も大きな理由はお金を稼ぐことですが、その次に来る理由はさまざまですね。以前、同僚とお酒を飲みながらそんなことを話したことがあります。 たくさんの情報が集まったら枠組みを使ってまとめる、という調査の原則があります。出てきた仕事をする理由を整理してみたら面白いのではないか、と思いました。整理する枠組みとしては5W1Hを使いました。 What対象となるものが好きだから、この仕事をしている、という理由です。野球が好きだからプロ野球選手を目指す。選手には

          その仕事をする理由を整理してみた

          PDFで作成された資料のExcel化

          欲しい数値情報をネットで探していると、資料がPDF形式で公開されている場合があります。掲載されている表を違う切り口で再度集計したい場合には、このPDFをExcelに変換したくなりますよね。 最も確実な方法は、PDFを見ながら自分でExcelに手入力する方法です。確実ではありますが、データ数によっては時間が膨大にかかりますし、入力したデータをチェックするのにも時間がかかりそうです。データ数が少ない場合にしか使えない方法ですね。 次は、WordでPDFを開く方法です。Exce

          PDFで作成された資料のExcel化

          ひとり経営企画室の調査の基本(4)

          スライドの形式報告書として、プレゼンテーションスライドを作成する機会があると思います。基本的な形式は、次のようになります。 最低限必要な要素としては、次の通りです。 メッセージ タイトル グラフや表など 注意点や参考にした資料など 作り方ですが、まずは「そのスライドで伝えたいメッセージは何か?」を考えます。そして、それに必要となるデータをグラフや表などで準備します。タイトルは、そのグラフや表などを表すタイトルです。グラフや表などを作成するために参考にした資料や注

          ひとり経営企画室の調査の基本(4)

          ひとり経営企画室の調査の基本(3)

          縦棒グラフ数値の情報は、グラフにすると視覚的にわかりやすくなります。よく使うグラフを紹介します。まずは縦棒グラフです。 縦棒グラフは、時系列データを表現するときやデータの分布(ヒストグラム)を見るときに使います。ビジネスであれば、年度ごとの売上や利益をまず見ることになるので、縦棒グラフは使用頻度が最も高いのではないでしょうか。 この例であれば、伝えたいことは次の点になります。 2013年がピークであり、5.5万戸であった。 2013年から2020年にかけては年率8.

          ひとり経営企画室の調査の基本(3)

          ひとり経営企画室の調査の基本(2)

          インタビューの長所・短所情報を自分で創造することもできます。方法としては、インタビューやアンケート、実験・観察が挙げられますね。 特にインタビューは非常に強力なツールだと言えます。 インタビューの長所は、以下のものです。 インタビュー相手の視点で、現状を詳細に知ることができる 事前準備で漏れていた点や勘違いしていた点を修正できる 重要なポイントに対して、その場で深掘りして聞くことができる より詳しい人を紹介してもらうことができる 最初の「インタビュー相手の視点

          ひとり経営企画室の調査の基本(2)

          ひとり経営企画室の調査の基本(1)

          調査の流れ私が学んできた調査の基本を書いていくことにします。調査会社が大企業のクライアントから受注して行うような大規模な調査ではなく、社内に蓄えたビッグデータを機械学習を使って解析するという調査でもありません。 リソース(ヒト、モノ、カネ)があまり与えられてない状況で、ネットを最大限に活用して情報を集め、社長やマネージャーに短い時間で理解してもらい、判断をしてもらう、という調査です。大企業でも予算の少ない新規事業や中小企業、ベンチャー企業で有用だと思います。 私はシンク

          ひとり経営企画室の調査の基本(1)