立岩真也

1960年生まれ。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。社会学専攻。単著に『私的所有…

立岩真也

1960年生まれ。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。社会学専攻。単著に『私的所有論 第2版』(生活書院)、『弱くある自由へ』(青土社)、『良い死』(筑摩書房)、『自由の平等』(岩波書店)、『人間の条件』(理論社:増補新版、新曜社)などがある。

最近の記事

連載「人命の特別を言わず*言う」の第16回、公開します!

 ※ きっと9月に出してもらえるだろう『人命の特別を言わず*言う』の最後の章、第4章「高めず、認める」の第3節「人間を高めず認める」。今回は、1「還る思想」、2「かけがえのない、大したことのない私」、3「人の像は空っぽであってよい」の3。全体の目次・構成は『人命の特別を言わず*言う』・『人命の特別を言わず*言う 補註』をご覧ください。第4章4節が1回分なら、本のための連載は今回含めてあと2回で終わるはず。ただ、このかん買い足した本などもあるので、本になる時の分量を考えた上でだ

    • 連載「人命の特別を言わず*言う」の第15回、公開です!

      ※ 9月に出してもらえることを願っている『人命の特別を言わず*言う』の最後の章、第4章「高めず、認める」の第3節「人間を高めず認める」。今回は、1「還る思想」、2「かけがえのない、大したことのない私」、3「人の像は空っぽであってよい」の2。全体の目次・構成は『人命の特別を言わず*言う』・『人命の特別を言わず*言う 補註』をご覧ください。           * * * 第4章 高めず、認める ■2 かけがえのない、大したことのない私  そのときどきに、あるいは毎日、人は文

      • 本日公開! 第14回 「人間を高めず認める1・還る思想 」

         ※ 本の最後の章、第4章「高めず、認める」の第3節「人間を高めず認める」。この節はだいぶ長いので、1「還る思想」、2「かけがえのない、大したことのない私」、3「人の像は空っぽであってよい」と分けて掲載していく。全体の構成がわかるように、私のページに『人命の特別を言わず*言う』と『人命の特別を言わず*言う 補註』を置いてある。全体としてどういうことを言いたいのか、どういう流れの話になっているのかおわかりになると思う。また、とくにこの「note」という媒体ではうまく註に行かない

        • 連載「人命の特別を言わず*言う」の第13回「人間的なもの」、公開です!

          ※ 本の最後の章、第4章の第2節を掲載してもらう。この章は4節で構成されるので、今回合わせてあと3回でいったん終わるはず。  以下は前回の前置きと同じ。全体を読んでもらわないとなんだかわからないのも当然だ。それで、私のページに『人命の特別を言わず*言う』と『人命の特別を言わず*言う 補註』を置いてある。全体としてどういうことを言いたいのか、どういう流れの話になっているのかおわかりになると思う。また、とくにこの「note」という媒体ではうまく註に行かないようだ。それを『捕註』の

        連載「人命の特別を言わず*言う」の第16回、公開します!

        • 連載「人命の特別を言わず*言う」の第15回、公開です!

        • 本日公開! 第14回 「人間を高めず認める1・還る思想 」

        • 連載「人命の特別を言わず*言う」の第13回「人間的なもの」、公開です!

          連載「人命の特別を言わず*言う」,第12回「「現代思想」は使えるか」を公開します!

           ※ ようやく第4章に入る。これが最後の章になる。それを予定では4回に分けて掲載していただく。  以下は全体の前置きと同じ。全体を読んでもらわないとなんだかわからないのも当然だ。それで、私のページに『人命の特別を言わず*言う』と『人命の特別を言わず*言う 補註』を置いてある。全体としてどういうことを言いたいのか、どういう流れの話になっているのかおわかりになると思う。また、とくにこの「note」という媒体ではうまく註に行かないようだ。それを『捕註』のほうに掲載していく。合わせて

          連載「人命の特別を言わず*言う」,第12回「「現代思想」は使えるか」を公開します!

          連載「人命の特別を言わず*言う」,11回目の公開です!

          ※ 第3章が今回と次回まで。その後、わりあい長い第4章を予定では4回に分けて掲載していただく。そうすると1冊ができるはずだ。全体を読んでもらわないとなんだかわからないのも当然だ。それで、HPの私の頁に『人命の特別を言わず*言う』と『人命の特別を言わず*言う 補註』を置いてある。全体としてどういうことを言いたいのか、どういう流れの話になっているのかおわかりになると思う。また、とくにこの「note」という媒体ではうまく註に行かないようだ。それを『捕註』のほうに掲載していく。合わせ

          連載「人命の特別を言わず*言う」,11回目の公開です!

          連載「人命の特別を言わず*言う」,本日で10回目の公開です!

          ※ いろいろとひどいこともあったが、だから原稿を書きあぐねていたというわけではなく、しかし間があいてしまった。原稿はいったんは書いてしまっているので、次からはもっと詰めて、掲載できたら(掲載してもらえたら)と思う。  この連載がもとになる本と(ほぼ)同時に、2008年の『良い死』、2009年の『唯の生』の一部を略し、つなげた本を、ちくま学芸文庫から『良い死/唯の生』として刊行していただこうと思っている。ただ、基本、分量を減らしたうえでそのまま、にしようとは思っているのだが、な

          連載「人命の特別を言わず*言う」,本日で10回目の公開です!

          連載「人命の特別を言わず*言う」,第9回を公開します!

          ※ 筑摩書房から出してもらった2021年の本が『介助の仕事――街で暮らす/を支える』。このところも、新聞やテレビからの取材があって、番組の一部に使われることもあるらしい。また取材の時の録音記録もとってある。このへん確実なことがわかったり、整理がついたら、お知らせする。今回は一つ、日本解放社会学会という学会があって、その学会誌に『介助の仕事』への書評が掲載され、それへの返信=リプライを載せてくれるというので、書いた。「『介助の仕事』書評へのリプライ」。最初は、お礼だけ言ってすま

          連載「人命の特別を言わず*言う」,第9回を公開します!

          お待たせしました。連載「人命の特別を言わず*言う」,第8回の公開です!

          ※ 今回で第2章を終わらせるつもりだったが、結局、本には収録しないとても長い註を置いて、もう1回分を次回に残すことにした。私としては何度も書いてきたことなのだが、それでも、繰り返すことにする。 * * * 第2章 殺すことを認めたうえで人殺しを否定する ■2 私たちの事実だから/だが私たちを超えたものとする  そして、このこと〔→前回「Ⅱ:人のもとに生まれ育つ人であることを受け止める人」〕と、第3

          お待たせしました。連載「人命の特別を言わず*言う」,第8回の公開です!

          連載「人命の特別を言わず*言う」,第7回の公開です!

          ※ 2月26日と27日、障害学国際セミナー 2022という催しがあった。ここしばらくはZoomでやるしかなかったのだが、その前は、各地域もちまわりで、このセミナー、もう長くやっている。日本と韓国から始まって、中国・台湾が加わってやっている。東アジアは東アジアなりにたいへんななかで、共通の主題でのやりとりを続けることは、その主題に関わるところでの進展というだけのためでないところで意義があるという思いが、とくにこの企画をずっと担当している長瀬修にある。私は「東アジアは介助で恊働で

          連載「人命の特別を言わず*言う」,第7回の公開です!

          第6回目の連載「人命の特別を言わず*言う」,公開です!

          ※ 以下に書いたことは半年ほど前に書いてあったことだが、昨日(2月24日)、戦争が始まった。以下は、そのことについてどんな意味ももちはしない。                                                  * * * 第2章 殺すことを認めたうえで人殺しを否定する 3 食べるために殺すのでない人間は殺してならないことにする     ■1 予告  本書で言う第一のこと(Ⅰ)は、それを次項で述べるのだが、人・ヒトはたいした理由でもない理由

          第6回目の連載「人命の特別を言わず*言う」,公開です!

          連載「人命の特別を言わず*言う」,5回目の公開です!

          ※ 2度お知らせしましたが、2月19日、日本生命倫理学会・人生の最終段階におけるケア(End of life care)に関する部会主催の「エンドオブライフケアの諸相」で話をしました。私の分を録音した記録を「私のような死ぬのが怖いだけの単純な人間には無用ですが、多くの人はそうでもない。」から聞けるようにしました。本書のこと、そして、『良い死』と『唯の生』の一部を合わせた本を文庫版で出していただく相談をしていること、何を思って、その本を、そしてこの連載をしているのか、終わりの方

          連載「人命の特別を言わず*言う」,5回目の公開です!

          連載「人命の特別を言わず*言う」,第4回を公開します。

          ※ 連載の第4回です。この回から全4章の第2章になります。第2章の進行は以下の予定です。 全体の目次(予定)等は『人命の特別を言わず*言う』にあります。 第2章 殺すことを認めたうえで人殺しを否定する 1 殺し食べる  1 動物倫理を動物に拡張すると  2 0:殺すなとは言えない  [第04回] 2 それにしても  1 人はずっと間違えてきたと言える不思議  2 種主義は人種主義ではない  [第05回] 3 食べるために殺すのでない人間は殺してならないことにする  1 予告

          連載「人命の特別を言わず*言う」,第4回を公開します。

          連載「人命の特別を言わず*言う」公開です。今回で第3回です。

          ※ 連載の第3回になります。この3回分が第1章になります。書き始めて、というか、本としてまとめようとする作業の中で、第1回・第2回の分について、いや違うという人がいるように思いましたので、この回でいちおうその部分について答えてあります。それでも若干舌足らずのように感じますので、本になるまでにさらに手をいれていくつもりです。 ※ 関連する企画であるとか、この連載中にお知らせできるものがあれば、お知らせするのがよいだろうと思いました。2月19日に、日本生命倫理学会・人生の最終段

          連載「人命の特別を言わず*言う」公開です。今回で第3回です。

          連載「人命の特別を言わず*言う」第2回、公開します

          【本連載について】                         人間だけでなく、あらゆる生命の「命を奪ってはならない/奪ってよい」をめぐって、これまで言われてきたことを、社会学者の立岩真也さんが多角的に検討し、自身の考えを展開していきます。『唯の生』第1章での議論をもとに、さらなる展開を図る本連載、終了後には単行本として刊行します。ご愛読を! (筑摩書房編集部) 第1章 人命の特別を言わず/言う 2 批判                              ■1 

          連載「人命の特別を言わず*言う」第2回、公開します

          連載を始めます。題して「人命の特別を言わず*言う」。

          【本連載について】                         人間だけでなく、あらゆる生命の「命を奪ってはならない/奪ってよい」をめぐって、これまで言われてきたことを、社会学者の立岩真也さんが多角的に検討し、自身の考えを展開していきます。『唯の生』第1章での議論をもとに、さらなる展開を図る本連載、終了後には単行本として刊行します。ご愛読を! (筑摩書房編集部) 第1章 人命の特別を言わず/言う1 脱人間中心主義と称する主張                    ■1 

          連載を始めます。題して「人命の特別を言わず*言う」。