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【聴くクラシック音楽入門】🎵


【聴くクラシック音楽入門】Vol.10~劇音楽その後~

前回は、バロック音楽の劇音楽の成り立ちについてお話ししました。

今回は、劇音楽がどのように発展したのかをお話ししようと思います☆

stand.fmにて音声配信もしております✨よかったらお聴きください(*’ー’*)ノ


カメラータ、そしてヴェネツィアのモンテヴェルディの活動で発展しその中心がヴェネツィアから今度はナポリに移ります。

その中心的な人物がアレッサンドロ・スカルラッティです。このナポリでの歌劇運動のなかで、ダ・カーポ・アリアやイタリア式序曲といわれる器楽曲形式が確立されて、歌劇が形式的にも整えられていきます。

ダ・カーポ・アリアというのは、ABA'の三部形式で書書かれたものです。
アリアは、「劇中の人物がその内面的な心の世界を抒情的に歌い上げる独唱曲」という意味で、形式的にはそこで劇の進行が一時中断されることになるので、劇を円滑に進めるために、語るように歌う部分(セッコ・レチタティーヴォ)も加え、アリアとうまく組み合わせることによって、劇の筋書的進行と登場人物の内面的表現を一体として構成した舞台音楽となります。
これが、歌劇です。

アリアは一般的に旋律が装飾の多い華やかな形で作られ、声楽的な技巧を披露するように作られていきます。この傾向はナポリ派の歌劇でみられ、その後もイタリア歌劇の伝統となっていきます。

また、急緩急(アレグロ-アンダンテ-アレグロ)の三部からなるスカルラッティのイタリア式序曲は、シンフォニアとよばれ、緩急緩という形のフランス式序曲とともに、古典派の交響曲の原型となっていきます。

こうして、形式的に整えられていく間に、歌劇にはさらにオペラ・セリア(正歌劇)とオペラ・ブッファの2種類が生れてきます。
オペラセリアは神話や古代に題材を求め、アリアとレチタティーヴォを用いて、劇としての荘重さを重視します。
オペラブッファは世俗的な内容を扱った喜劇風なものです。
ペルゴレージ(G. B. Pergolesi, 1710-36)の《奥様になった女中》が代表的な作品です。

このイタリア歌劇がフランスに移入されたのは17世紀の中頃。そのものが根付くまでには至らずに、舞踊、音楽、歌、朗読などのフランス独自の芸術とイタリア歌劇の手法も取り入れて17世紀の後半に成立したのがフランス歌劇であり、その中心人物が作曲家リュリ(J. B. Lully, 1632-87)でした。

その他の国、イギリスでは、作曲家はパーセル(H. Purcell, 1659-95)が、以前からあったマスク(仮面劇)を土台として歌劇を作りました。
ドイツでは、シュッツ(H. Schütz, 1585-1672)によるイタリア歌劇の輸入上演といった形で、僅かに歌劇活動が行われていました。


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