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傾聴

人の話を”きく”こと。

最近誰かの相談に乗ったり、誰かの話に耳を傾けることがありましたか?私は、職業柄日々人の話を”きく”ことが多いです。

さて、その”きく”ですが皆さんは普段どのように”きく”を実践されますか?

「話を”きく”」という言葉には「聞く」「聴く」という漢字があります。私はこの漢字について自分なりに考えた時、、、

☆聞く・・・自分が意識せず音の方から情報が入ること

☆聴く・・・自分が意識して音の方へ情報を求めること

このように捉えていました。

実際に調べてみると

■ 字義から理解する「聞く」と「聴く」の意味の違い

「聞く」という言葉に含まれる「聞」という漢字は、「門」と「耳」が組み合わさった会意兼形声文字です。「両開きの扉」の象形と、「耳」の象形が組み合わさっていて、「音が自然と耳に入ってくる」ことを意味します。

一方、「聴く」という言葉に含まれる「聴」という漢字は、「耳」の象形と「階段」の象形、「まっすぐな心」を示す象形が組み合わさった会意兼形成文字です。「階段」の象形は「突き出る」という意味を指すことから、「耳を突き出して、まっすぐな心でよくきく」ことを意味します。

つまり「聴く」とは、音や、音が持つ意味を認識しようと注意して耳を傾けることを意味します。

となっていました。

そこで今回はこの「聴く」について。

私たち介護業界の仕事は、ざっくりですが「食事のお手伝いをしてあげる」「お風呂に入れてあげる」「尿や便の処理をする」等のイメージが優先して浮かばれがちです。

確かに間違いではないですし、大半のお仕事内容というとこの3つが半数以上を占めているかもしれません。

しかし介護のお仕事で凄く重要だと思うのが「傍にいてお話を聴くこと」

私が介護を初めて間もない頃、周りの職員さんはお風呂にトイレに大忙し。私は何をしていいかわからずあたふたしていました。そんな時に当時の上司が私を見て、

「忙しそうにお風呂に入れてあげたり、下のお世話をしてあげることが介護の全てではない。横に座ってゆっくりすることも介護だよ。」

と教えてくださいました。

お話相手のいない高齢者の方々にとって「話をする」というのは寂しさを埋める手段でもありリフレッシュの場でもあります。

その「話を聴く」行為を、私たちはよく「傾聴」と言ってます。

「傾聴する」というのは、ただ単に話を聞くのではありません。「話を聞く」というのは声を耳で受け取る行為ですので、そこに共感はありません。

例えば、自分が凄く集中してゲームをしていたり読書をしていたとします。そんな時に誰かが一方的に話をしてきても、聞く側の体制は作れていない為返事はするものの内容は頭に入ってこないですし、「~についてどう思う?」と聞かれても、「いやいや聞いてなかったとなるでしょう。

「傾聴」という行為は、その人のしぐさや声のトーン、話の中での沈黙なども含めて共感をしながら耳を傾ける事です。

周りでも「あの人には相談しやすいな」「あの人と話すと気持ちが楽になる」なんていう方がいるかもしれません。その人はきっとあなたの話にしっかり頷いて共感してくれて、ただ話を聞くのではなくしっかりと「傾聴」してくれているのではないでしょうか?

このストレス社会で生きていく上で、どうしても忙しい時やイライラしている時というのは人の話を疎かにしてしまいます。もちろん忙しい時に話かけてしまう方にも原因はあるのですが。

ですがもし時間があって余裕があれば、話をしてくれる人へ「傾聴」をしてみてください。「話をしてくれる」という行為は「あなたを頼りにしている」という見えない気持ちが込められています。

傾聴してあげた結果、その人の気持ちが晴れてすっきりさせることが出来たら自分の心もすっきりします。是非試してみてください☆


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