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【ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集】福音館創作童話シリーズと位置付けられているけれど。これは子どものための本ではなく、大人のための本

予想以上に、素晴らしかった1冊。
「ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集」

福音館創作童話シリーズと位置付けられているけれど
これは、子どものための本ではなく、大人のための本だと思う。

簡単にいうと、
おじさんと、小学生の男子の物語。
男子は、おじさんの親友の息子だ。
親友は詩人だったが、すでに亡くなってしまっている。

おじさんと、男子の間に、詩がある。
詩を材料にして、二人で会話する。
そのやりとりのなかで、詩の読み方、味わい方、
詩という表現の豊かさが伝わってくる。

小学生の頃、自分には、世界がどんなふうに見えていただろうか。
本書に出てくる詩を読んで、どんなことを感じただろうか。
小学生の子どもと接する機会があったら、
本書に登場するおじさんのように、向き合うことができるだろうか。
そんなことを考えさせられる。

すでに大人になってしまったけれど、
もっと、さまざまな詩を読んでみたくなる。
もっと、詩を味わってみたいと思う。

新しい世界の扉を開いてもらえる。




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