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【うた#14】「オアシス」

今日もタイムラインには
渇いた心が流れてくる
繋がりたい 認めてほしい
そんな願いを託している

広い世界に落とされて
未だ見ぬ景色はたくさんある
いつか見たい でもここにいたい
そんな矛盾のそばにいる

やりたいこととできることの
違いはいつも大きくて
道なき道を踏み出すための
勇気はいつも小さくて

あの日夢見た自分に僕はなれてるかな
今は夢見てるだけだった あの頃に戻りたくて

また今日が過ぎていく
また今日が過ぎていく
また今日が過ぎていく

ろくに進んでないくせに
立派に佇み また迷ってる
自分のこと 信じられるか
投票権は僕にある

この世に選ばれた人なんて
誰ひとりとしていないから
命の使い方次第で
何者になるか選べるから

人は涙を流せる場所を探してる
張りつめた心を休められる
自分の居場所を

あの日夢見た自分に僕はなりたいから
たとえ砂漠のような世界でも 未来でも 定めでも
届かない想いたちが 昇華するそのときまで
果てしなく続いていく 人生を歩いていく


――――――――――


自分らしさを探していると、
どの方角へ進めばいいのか
分からなくなる。
まるで砂漠の中を彷徨っているような
焦燥感に襲われる。

大学3年生のとき、
教育学部の僕は教育実習に行った。
その中でとても実りのある経験をした。

担当してくれた先生の指導が
良かったこともあり、
ちゃんと努力できた。

実習最後の日、指導教員との最後の時間、
僕は涙した。

涙を流したあの場所が
自分の居場所だと、
なんとなく悟った。

報われなくてやりきれない思いは
無尽蔵に湧いてくる。
ひとつ間違えば罪のきっかけになり得る
それらを昇華するために、
ひたすらに努力する。

たとえ今は砂漠のような世界でも、
これからの道の足場が悪くても、
不条理に苛まれても、
いつかは辿り着けるはず。

美しい涙の溜まったオアシス、
自分の居場所に。


――――――――――


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