見出し画像

京都

本当の意味で貴方と共にいたい。私は此処で貴方と笑っていてはいけない。貴方が日々繰り返しの中で足を取られて行くことが不可能。本当は行きたかったはずの場所まで、今暖かいこの手を離し、1人で行って、何が見える。そこにどんな花が咲いているのか否か。指がどんなふうに湿る。睫に結露する光の粒の色合いも覚えた。貴方に見せる為、生きる。本当のお別れが来ないように私はする。何百年後も残る。肉体が滅びても作品は残る。永遠があることを私は知っているが貴方は信じていない。本当に永遠になることで最期に貴方を黙らせる。愛の存在を貴方は信じていない。私が愛を語り続ける。目に見える愛、読むことの出来る愛、繰り返し確かめることの出来る愛としてどうしたって証拠を残す。「愛はこの世にない。」もう言えない貴方に私が作りかえる。私はそうするために生まれた。全ての人に使命がある。私は生前から、愛として生死もない世界で、ただ光る光という役を、割り振られた。

バス座席に座っている人が席を譲ろうとしながら、「なぜ、泣いている?」と私に尋ねた。私しは、「詩人だから。世界の在り方を明朝体に焼く途中、どうしたって目から涙がでる。大した事ではない。みんな涙腺を通す為、泣きながら生まれてくる。」と言う。

四条通りのアーケードの街灯が一斉に瞬きしながら点灯する時を見た。ピュリタンは私1人?私が触れたい寂しい永久の竜は私?「そこでしか見れないものがある」そんなのはせいぜい数年で充分。ある構造下における生体反応の型を得ればいい。私達は頭がいい。その状況下でしか見れないものの本質自体はもうわかっている上で誰もが、そこから出ない選択をする。

その段階に留まらないと届かない層がいる。わざと降ってあげることは施し。誰かに施しをする心は施しをもらおうという心と全く同じ。悪い訳じゃない。最善ではない。私は世界で1番寂しい生き物の所へゆく。豪雪。

この記事が参加している募集

サポートよろしくお願い致します( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )❤︎