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「病院ではカルテ上でしか知れなかった」 理学療法士が考える訪問リハビリの醍醐味

こんにちは!リカバリー採用担当の広瀬です。
本日の記事は、弊社スタッフの理学療法士 大石さんへのインタビュー後半編です。

インタビュー前半では、「リカバリーに入社した決め手」「入社前の不安」「大変だったこと」を教えてもらいました。

◆前半編はこちら
https://note.com/recovery_blog/n/n1c38ace05529

後半編では、実際に印象に残っているエピソードを中心に紹介していきます。


1.スタッフ紹介:理学療法士 大石さん

大石さんは、総合病院で約2年経験を積んだ後、2020年1月にリカバリーへ入職した弊社スタッフです。

大石さんNEW


現在は、西新宿事務所に所属していますが、今秋には新規拠点の中野事務所の立ち上げに携わる予定です。ワークマンのレインコートを愛用する、ワークマン女子です^^


2.最期に立ち会えるのは在宅の醍醐味

入社して良かったなと思うことや印象に残っているエピソードについても訊いてみました!
在宅ならではのエピソードを話してくれました^^

Q.入社して良かったなと思うことはありますか?
A.終末期の利用者様に最後の最後まで関われることです。
入社してから関わっていた利用者様が5名くらいご逝去されました。
先日も長く担当していた方がご逝去されたので、お別れ会に出席してきました。看護師がやるエンゼルケアにも同席させてもらったこともあって。そういった最期に立ち会えるのはとても凄いことだなって思っています。病院のリハビリスタッフとしては絶対に経験できないことだったので。

ぼかしいちょう

病院時代は担当の患者さんがご逝去されても、電子カルテで知ることが日常でした。
今日リハビリ予定の方のカルテを見たらその人の名前がなくて、記録にはご逝去されたことが書いてあったり・・・。状態が悪くなったらICUに入って、リハビリはそのまま終了してしまうんですよね。
 でも、在宅だと最後まで関わらせてもらえるので、本当に最後の最後までちゃんとチームで寄り添って介入できるんです。それが在宅の強みだなって思いますね。
気管切開を「するか」「しないか」の意思決定について、チーム全体のMTGで話し合ったりとか、デスカンファレンスをしたりもしています。
病院では、デスカンファレンスをしたことがなくて、「亡くなったらそこで終わり」みたいな感じでした。「リハビリがどうだったか」とか、「看護がどうだった」とか、そういった振り返りは今までほとんどしてきませんでした。
人の命について考えることは、訪問看護で働くようになってから「大切だな」「深いな」って思うようになりました。


3.涙のデスカンファレンス。多職種連携の大切さを痛感


看護、リハビリ職で一緒にデスカンファレンスも開催していますが、実際にどんな様子だったのか、深掘りして聴いてみました。

Q.デスカンファレンスを実施したきっかけはどんなことですか?

A.難病で年齢も比較的若いご利用者様だったんですが、度々カンファレンスをしていました。意思決定についてリハビリの介入内容についてとか。その利用者様が急にご逝去されて、みんなどこか消化不良のような気持ちになっていて・・・。チームの看護師さんが「デスカンファレンスをやろう」って言ってくれたのがきっかけです。

白いハート

Q.どんなことを話し合ったのですか?
A.関わる期間も長かった利用者様でお別れ会にスタッフ何人かで出席したんです。その時に聴いたご主人のお話しを共有したりもしました。
生前、とある処置を「するのか」「しないのか」話し合うことも多かった方で、ご本人は「処置をしたくない」お気持ちが強かったんです。
結局、ご本人の気持ちを尊重して、ご家族や主治医とも話し合い 処置をしませんでした。だけど状態が悪くなった時に、「緊急搬送して処置をしよう」という流れになり、「それなら早く処置を促しておくべきだったのかな?」とか「本人が嫌と言っていた理由は何かをもっと考えるべきだったのかな?」とか・・・
一人ひとりが思っていることを口に出したんです。「最後に握られた腕の感触が忘れられない・・・」と話すスタッフもいて・・・みんなでワーと泣く場面もありました。

Q.一人ひとりの想いを表出する場になったんですね。
A.はい。「今後にどう活かすか」という視点も持ちながら、みんなの精神的な苦痛を取り除く場にもなりました。私も同じように最後の介入の時に、グーっと力強く手を握られたことがあって、「みんな同じようなことを思ってたんだな」とか、そういうのがわかると気持ちも楽になりますね。
デスカンファをやった時は、その利用者様に「介入してる人」と「介入していない人」がいました。関わっているスタッフは、後悔とか「やっぱりこうしておけば良かった」っていう発言が多かったんですけど、関わっていないスタッフからは、「これだけやっててすごい幸せだったと思うよ」だったり、「これ以上何もできることはないくらい尽くしていたと思う」というような意見があって。客観的な意見も聴けてすごく心が軽くなりました。
利用者様の最期に向き合うことは、時には辛いこともありますが、こうやって職種の垣根を超えてチームで想いを共有できることは、凄く嬉しいです。

職種の垣根を超えて、チームで最後の最後まで利用者様に寄り添っていた様子が伺えました。病院ではなかなかできない体験ですね。


4.応募を迷われている方へメッセージ

最後に、大石さんに応募を迷われている方へのメッセージをもらいました!

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在宅が初めてとなると、「ハードルが高い」と不安に思われる方も多いと思います。ただ、リカバリーの場合は訪問未経験で入社するスタッフがほとんどです。訪問していく中で不安を解消することが、一番の不安の拭い方なんじゃないかなと思います。最初は「わからないことが不安」だと思うんですけど、チームのみんなもフォローしてくれるし、絶対に一人で訪問できるようになっていきます。訪問に興味がある方は是非チャレンジしてみてほしいです!

5.おわりに


大石さんのインタビューから、リカバリーで働くイメージが少しでもつけば嬉しいです。
デスカンファレンスの話しはインタビューする中で、私も鳥肌が立つくらい印象的でした。
在宅ならでは醍醐味だな~と思いながら聴いていました。

現在、リカバリーでは一緒に働くお仲間を募集中です♪
少しでも興味があればお気軽にお問い合わせくださいね^^

▼求人はこちらから
https://www.recruit-recovery.jp/recovery/all/KMT_1_20_DUD%2CID/CLlist.htm

おまけ.
大石さんは学生時代に器械体操をやっていたそうです。「器械体操 = 身体が柔らかい」イメージがありますね!素敵♪
「今度、大石さんに柔軟を教えてもらいたいな~」とインタビューしながら思いました。
身体の硬さに大石さんが驚かないように、今日からストレッチをしてみようと思います^^!

ここまで読んでいただきありがとうございました^^