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海外で仕事の出来る人、出来ない人

私は今まで東南アジア3か国で仕事をしてきて、強く思う事があります。

それは、大半の日本人は海外ビジネス環境において圧倒的に優秀ではない。という事です。

つい先日の実例を紹介します。

とある案件で、クライアントの希望により全く効果の無い日系フリーペーパーに記事掲載する事がありました。クライアントの希望なので仕方なく、フリーペーパーの担当者に繋いでもらい、やり取りを始めました。

私は最初のメールで「掲載スケジュール・やってほしい事・フオーマット提供のスケジュール等」を明確に記載しメールを送りました。

その担当者には、パートナー企業から事前に「スケジュールがギリギリになるので現地ベトナムの担当と繋げるから、取り急ぎ、直接のやり取りをしてくれ。」と電話で伝えてもらっていました。

それから1週間経ってようやく深夜1時に返信が来ました。その内容は挨拶から始まり、「スケジュールが間に合うか分からない。うちのフォーマットも出せるか社内調整が付かなそうです」という内容でした。


私は3分後には下記のように返信しました。

「まず、スケジュールが迫っている事は事前に通知しており、貴社からフオーマット提供の提案をされた為に、そのように進めていました。自分で決めたのに、1週間経ってようやく返信してきた上にスケジュールが迫っている中で、出来ないとか何を言ってるんですか。その時点で報告するとか、最低限のビジネスマナー位は守りましょうよ。では、ジャーナリストが他のメディア用に書いた記事をそのまま提供するので、それを元に貴社で編集してください。これ以上変更している時間は無いので、貴社フオーマットに合わせて記事制作はしない方向で進めます。

そして、また2日後の深夜に返信が来ました。

「フオーマットを取り急ぎ添付しました。これでいいでしょうか。」という文面と共に、手書きの超適当な記事フオーマットが張り付けられていました。

私は、それ以後返信はせず日本側パートナーを通じてその担当の変更依頼をしました。

そして2つ目の例です。

ある大手日系企業の東南アジア5か国プロモーションの案件を受け、各国の担当がそれぞれの国を担当し、シンガポールが取りまとめる方向で固め、私はタイとベトナムの2か国を担当する事となりました。

これまた、スケジュールがタイトで私はタイのサプライヤーの見積もりとスケジュールが間に合うかギリギリになるとすぐに思い、思いつく限りレスの速そうな現地パートナーに連絡を入れて、何とか見積もりとスケジュールの提示を期限2日前に揃えて送りました。

そして、別の国の担当者は普段からレスが遅い人で、案の定提出スケジュールに間に合わず、その国の案件だけ取り逃してしまいました。

上記の典型的なダメな例で2名の仕事が出来ない人の特徴の事例を書きましたが、要するにレスが遅い人で仕事ができる人は居ないという事です。


今時、スマホからだってメール送れるし、どうしてもメールが送れない状況でもSNSで「今移動中なので〇〇頃に資料送ります」とか一言位、連絡出来るわけですよ。

私の場合は基本的にレスが遅い人とは仕事はしない主義です。

もちろんクライアントの場合は文句が付けられませんが。。

逆に、レスが速いというだけで仕事がもらえる事も実際にあります。

東南アジアや海外で仕事をしている人なら理解できると思いますが、全てにおいて日本のようにスケジュール通り現地人は動きませんし、本当にすぐ物事を忘れるのです。

それを見越して、普段から関係構築と情報収集を行っていれば大半は防げますし、万が一納期が遅れる事も見越してスケジュールを組めば、最悪の事故は防げるでしょう。

このような基本的な事を行っているだけで評価され成果に繋がるのです。


次は企業のダメな例を紹介します。

私は以前タイでマーケティング会社の進出を立ち上げから行っていました。

その会社は海外進出は初めてで、マーケティング会社という比較的新しい業種ではありましたが、社内意思決定の遅さや事業の進め方古き日本の象徴そのものでした。

私は駐在員社長でしたので、両国のギャップに挟まれ日々イライラしていたのを覚えています。

まず、何を判断するにも直の上司である、何も知らない役員を通して、報告。時には、経理部や人事部のマネージャー人にも同時に報告。

そして、その人たちは会社の規則だから従っているだけで、海外事業関連の意思決定をする知見は皆無です。

せっかく現地企業と商談してもその場で決済判断が出来ず、「分かりました。では、本社に報告して伝えます」というしか無い状況が多々あり、海外で現地の事業者と商談する際に、その場で判断が出来ない事は致命傷です

先方からすると「決められないなら、何のための商談だよ!?」と思われますし、私もそう思います。

営業の商談で、やんわり断る際に「わかりました。では本社が判断するで・・・」という文句は時には有効ですが、基本的に即断できない日本企業は海外では韓国・中国企業より大きな後れを取っています。

そして、数えきれないくらいのビジネスチャンスを逃しているのです。

ダメならダメとその場ではっきりと意思表示するという非常にシンプルな事なんです。

私は、これまで多くの東南アジア人・欧米人と関りを持ってきましたが、よく言われるのは「日本人っぽくないですね」というフレーズだ。

これは誉め言葉として言ってくれているが、相手方からすると日本人のネガティブイメージを持っているという明確な意思表示である。

私は日本人相手だと、「無駄だなー」と思いながらでも日本のビジネスカルチャーにあわせるし、逆に諸外国の方々を相手にコミュニケーションを取る時ははっきりとした意思表示をします。断りの表現には、当然マナーや言い回しには気を付けて失礼の無いようにしています。


基本的な事って出来ているようで出来ていないんです。

でも、世界は日本の視点で見るより時にシビアです。


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