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日本企業は世界随一の後進国企業

土曜日の夜、私は大手アメリカ企業のベトナム法人に勤めているフランス人の美人でバリバリのキャリアウーマンと、2人でいつものBarで飲んでいました。


彼女は7か国語を流暢に話し、27歳でアジア全市場を1人で担当しており、年の70%は海外出張で各国を飛び回っています。

彼女は、次の拠点は台湾か韓国を考えているとの事で、「日本は好きだし、観光は良い国ね。でも、私の様に外国人で、しかも女性となると絶対に働きたくない国よ。分かるでしょ?(笑)」と言っていたので、私は「日本人の男の俺だって日本では働きたくないから、海外のキャリアを積んでいるんだよ。日本はおしまいだよな。(笑)」と、マンハッタンとギムレットを飲みながら、日本人からすると非常に痛い本音を話しておりました。

でも、これがグローバルな視点から見た日本の現実なんですよ。日本やばくね?って



大きく分けて世の中には2つのタイプの社会人が居ます。

1、大きな組織で1つのコマとして安定した人生を送りたい人

恐らく日本人の8割強はここに該当します。

2、他人に合わせるのでなく、自分で決断して生きてゆきたい人

2割にも満たない層が、日本社会で言う変わり者です。


私を例に挙げると性格が組織向きではないので、必然的に後者になってしまいます。


私の様な人材が日系の大企業で働けない理由を、堂々リスト化してみます。

◆ 基本、空気を読まない ◆

・ビール嫌いだから、周りに合わせて乾杯ビールしない。

・カラオケ嫌いだから、1人だけ歌わない。

・上司でも取引先でも意見が違っていたら普通に反論する。


◆ 基本打合せはオンラインで十分と考えている ◆

・いちいち電話かメールで済む内容でも会いに来る人を拒否する。

・頼まれても仕事になる確度が低ければ、対面打合せを断る。

・(とりあえず挨拶でお伺い)というセリフが死ぬほど嫌い。


◆ 人に決められて行動する事が苦手 ◆

・子供の頃から、親の言うことが聞けなかった。

・上司や先輩の指示や提案も、非効率と思えば堂々と無視か拒否。

・自分で判断できないなら、最初から判断したい人へ丸投げする。


簡単に思いつくだけでも上記が出てきましたが、この様な人材は日系大企業では絶対にやっていけないでしょう。(笑)

このような人材の私は、日本の人材紹介会社や日系企業の人事からは当然ながら評価されない事が多く、以前日本での転職を考えた時にはかなり苦労しました。

しかし、国境を超えると"個の力量"が試されるので、私は世界中のどこの誰とでもいつでもビジネス出来ます。そして、日本では浮いている私の様な人材がグローバルスタンダードなのです。


それでも私は、日本の大企業の人と仕事をする機会が多々あります。

私はずっと海外で働いておりますが、現在のクライアントは日本企業がメインです。そして、そのやり取りの中で日本の会社は本当にヤバいなーと思う事が多々あります。

No,1・・・決断が遅すぎる (昔から日本の最たる悪習)

No,2・・・全ての動きに無駄が多すぎる (決裁権無い奴が商談担当したり、全てに関して直の上司からお伺い立てて行かないと何も進まない)

弊社は、日本からの企業団と現地企業とのビジネスマッチングや商談会を主催したりするのですが、"日本製品の販路拡大"の名の元に、ASEANでは頻繁に商談会が開かれていて、そこに参加する企業は地方の中小企業が大半です。

となると、明らさまな準備不足が現場で露呈します。

・半分旅行気分で来るため、事前準備をしていない。

(商談先の市場概要や商談相手の企業概要等の基本情報)

・商談なのに現場で何も決められない。

(値段も出荷時期も未定。詳細は全て未定)

これでは現地の商談相手は呆れてしまい、当然ながら現場で商談が成立する事は、ほぼ皆無となります。

これでも、自治体が税金で日本側企業の参加費を負担したりするので、参加する企業は【安価に市場が理解できた!!】位に思っています。

これをどこの国でも永遠と繰り返しているので、日系の商談会は海外では次第に評判が悪くなり、現地バイヤー等が集まりにくくなってきています

そして、商談中に「いや、まだ値段も、出荷時期も決まって無いんですがね。物が良い分お値段は少し上がりますが、とにかく食べてもらえれば分かります‼ウチのは味とクオリティが違いますから‼」と一番アウトな文句を並べて、商談先の担当を失笑させていた地方の水産加工会社の社長は、帰り際のタクシーの中で「海外って日本を尊敬してるでしょ?いやー、これだけ日本食屋があるしね‼日本のクオリティってのは世界一だよね!」と言っていたのを思い出します。

後日、現地の商談先の担当にヒアリングした所、「今後取引対象になる企業は0ゼロだったし、毎回こんな感じで来られると困るよ」と言われました。


私は日本人として、日系企業が少しでも有益な生きた情報と海外でのビジネスチャンスを掴んでもらいたいとの思いから、海外で日系企業の進出に関わる様々なサポートをしていますが、本当にやるせなくなる時があります。

中にはよく分からなくても熱心に話を聞いて、自分なりに市場理解や商習慣を身に着けようとする担当者も多いのですが、日本の企業というのは根本的な組織形態や企業文化がそもそも海外進出に向いていないのです。

ですので、初めて海外進出をする企業は社内の担当者(海外赴任する人)を決めておしまいが多いのですが、そうでは無くて海外でのビジネスには日本とは全く違う法務・会計ルールが存在し、進出するサービス云々では無く、連結対象となる本社と海外子会社のルールのすり合わせや商習慣や異文化理解が非常に重要となります。

海外に本社の経理と法務の担当をそれぞれ赴任させる事は非常にまれなので、ここが海外進出時の落とし穴なのですが、日本側の法務と経理も海外事業担当の赴任者と同じように事前の情報収集と、国内での対象者向けセミナー参加等での事前学習での知識付けが、見えない部分で非常に重要になります。

これを怠っている企業が大半であり、それによる間接的な影響が次第に大きな損失を生んでくる2期目、3期目にようやく手遅れで気づく企業をいくつも見てきて、私自身も体験してきました。


ただ、日本クオリティーだからという理由でプロダクトアウト型の海外進出で成功している企業ってほぼ無いんじゃないでしょうか?


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