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海外就労で必ずぶつかる壁

私は今まさにこの壁にぶつかっている。

これはフィリピンでも、タイでも、ベトナムでも必ずこの期間が訪れた。

会社でのポジションにもよるが、特に管理職以上の周りの方々は全員同じ事が訪れて、精神的に参ってしまう人も多い。

いくつかの実例を紹介したい。

①海外駐在員編

これは日本から海外法人に出向してくる人の事を言う。

私はタイではこの駐在員現地代表であった。

特徴として日本本社からの監視的なプレッシャーがあり、当然ながら業績を評価され、基本的に海外事業になれていない日系の会社に所属して海外法人に来ると、日本側は数字しか判断しない傾向にあり、特に立ち上げ間もない期間で、売り上げも無い状態だと本当に辛い。

たまにやってくる役員とかに

「全然数字上がらないけど、どうなってんの?!」 

「スタッフ定着しないけどマネジメント出来てないんじゃない?!」

「営業行ってないんじゃない?新規回れば数字付いてくるでしょ?!」

なんて言われるのだ。

だが駐在している本人からすると、

「てめぇは毎回邪魔しに来てるだけで、何も知りもしねぇだろが‼」

「現地法人でクライアント予算なんか日本のゼロ2つ違うし、何でもかんでも売れんなら、どこだって海外進出してんだろが‼」

「タイ人が定着しねぇのは、全国どこだって同じで、これがタイ人の普通なんだよ‼ 日本人にたいな社畜精神愛社心なんて、あるわけねぇだろボケッ‼」

なんて反論したくなるが、これすると関係が悪くなり、日本側の調整がやりづらくなるので我慢する訳だが、これが続くうちに精神的に参ってくるのである。。

(まぁ、私はキレて本社社長に全部ぶちまけましたがね‼)


先日これで、入社3か月で辞めた人が居ました。

彼女は海外生活は慣れていたものの、入社直後からの本社からの異常なプレッシャーと休日すら休めない環境で参っていた。しかし、日本本社が求める動きを、ベトナム人従業員が出来るはずがないのである。そもそも、根本的に思考が違うし、生産能力やキャパシティが日本人とは比較にならないのだ。

私は彼女にアドバイスとして、「海外に慣れていない会社は現場の環境とか理解しようとしないし、そもそも知見が無いから理解は無理なんですよ。だから、〇〇さんみたいに間に挟まれる人は次第にキツくなって精神的に持たなくなるから、無駄かもしれないけど、こういう理由でこれは不可能です。こういう方法しかありません。って、ハッキリと今のうちから言っといた方が良いですよ。ただ、理解しないから悪い評価されると思いますけど、自分が参っちゃうより良いでしょ。」

それから数週間後に彼女はストレスが原因で病気にかかり入院し、退職した。


②現地での生活や現地スタッフとのコミュニケーション

ここでストレスを抱えるとプライベートでもストレスが降りかかってくるので、仕事と生活環境のダブルパンチで退職・帰国する事になる人が大半になる。

私は、今までこういう人を何人も見かけてきた。

私もこの経験があり、現在のベトナムでも半分それになりそうな状況である。

フィリピンで赴任していた時の事、

その前に、私はフィリピン人は根本的なDNAが他人からお金を巻き上げるという機能と意識を、恥じらいも無く行える特殊能力が、生まれながらに備わっていると本気で思っている‼

フィリピンは出稼ぎ大国で、国のGDPのかなりの%で出稼ぎ労働者からの本国送金が賄われている。

出稼ぎ国での男性は、ブルーカラーで工場就労や土方系、女性はパブとか家政婦が基本コース。

現地でのフィリピン人との仕事は、社会経験の浅い当時の私からしても、まさに動物園であった。

今でも当時は動物園の園長であったと自覚している。

英語講師採用の際時に、2か月で1000人以上の応募が来た。まさに、若者が異様に多いのだ。

面接したのは50人程度、中国製の安い携帯でピースした自撮りを履歴書に張り、基本事項すらまともに書いてない状態で勝手に会社に来て、いきなり面接してくれと言ってくる人や、顔に(バカです)と書かれたような彼氏と、肩を組んで面接しにきた強者や、ガムをクチャクチャ噛みながら席に着くなり、いくらもらえんの?と上から目線でまともな英語も話せずに、英語教師に応募してきたり。

面接期間の2か月は、一日100回はため息と、殴りたくなる怒りを覚えての日々であった。

そして、街に出れば治安が悪くタクシードライバーは薬中が多く、信号待ちで停車する度に、四方からストリートチルドレンが群がってきて、窓ガラスをボコボコ叩き金をせびってくる。

5☆ホテルのスタッフがグルとなり外国人宿泊客を違法カジノに連れて行き、金を巻き上げて、客が警察に訴えると警察もグルで更に金を巻き上げられる始末。

そして、ようやく理解力が有り仲良くなったと思った現地人は、慣れた頃に、「金かして」と言ってくる。

こんな環境で自制心を保つのは容易ではない。

私は、現在のベトナムでも現地人の友人は1人も居ない。

経験者なら分かると思うが、失礼ながら東南アジアの一般的な人々は、お世辞にも思考深くは無い上に、刹那主義で将来やこれまでの経験がどうこうなど考えて生きていない。

当然ながら、仲良くなっても非常に浅い会話しか成り立たない。

次第に、これが苦痛になってくる。

会社でも現地従業員とプロジェクトの間に挟まれて、コントロールしていくうちに、スタッフの限界点が見えてきて、まともな物が上がってこない為に、毎回仕事を頼んで理解させて、行動させて、というプロセスが嫌になり、自分で全てを行うようになる。

そうするうちに、単純作業までを管理職が手を出すようになり、次第に自分1人で働いているようになり、コミュニケーションも上手く行かなくなり、関係も悪くなる。

これは末期症状だが、まだ改善できる。

どうかこういう状況になった時は、平日でも数日休みとって、ビーチリゾートにでも行ってとにかく、その場から離れて環境を変えてほしい。

東南アジアなんか国内線で1時間乗れば、名の知れたリゾートはいくらでもある。

私は、同じ状況に居る人は多くいると思う。

そして、その人たちは日本側社内に相談が出来ないのだ。

なぜなら、海外での環境なんか理解できない上に、弱音や言い訳としか捉えられないと分かっているから。

だから私は定期的に、現地で同様にまともに話が通じる外国人の友達と飲みに行くし、本当に詰まった時は平日でも数日フラッとビーチリゾートで息抜きする。

でないと、やっていられないというのが本音だ。

この様に、精神的なストレスが溜まってくると、自分の生産能力も下がるし、マネジメントも上手く行かなくなるのだ。

海外就労でどうか壁にぶつかった時には、1度環境を変えてもらいたい。

恐らくは、あなたが渡航する前の気持ちと、現地で壁にぶつかって参っている状態での気持ちはかけ離れているはずだ。

出来れば仕事のメールも2,3日は見ずにどこかで自分の充電期間を与えてほしい。

私だって後進国でのビジネスには慣れているモノの、こればかりは定期的にやってきてしまい、充電する期間を必ず作るようにしている。


もし、誰かに聞いてもらいたいなら私にメッセージやコメントをして欲しい。

仲間として、遠慮は無しで。


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