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とあるパンダの仕事術 - 企画を書きたいなら議事録を書け -

こんにちは、QT by オノダです。
後輩たちにナレッジを残しなさいと言われ続けて早数年、
僕もそろそろ本格的におじさんになってしまったので
僕がこれまでの経験で身につけて来た仕事術を文字に残そうと思い
このシリーズをゆるりと始めました。

前回、企画書の書き方を、実際の僕がいつも実践しているフローで説明しましたが、、あれをそのまま真似しても全然書けねぇじゃねーかっていう
内なるクレームの声が聞こえて来たので
今回はもう少し実践的な訓練方法について書きます。

タイトルにもなっていますが、
「良い企画書」「通る企画書」を作りたければ「議事録」を書け!
というのが僕の考え方です。

ここで言う議事録とは、
何の変哲もない、打ち合わせログのことです。
その打ち合わせで誰がどんなことを話し、何が決まり何が決まっていないかを記したメモです。

大抵の場合、アシスタントやら新人やらがこの任を受けることが多いと思います。
そして多くの場合、後で忘れてしまった時用のメモとしか認識されていないため結構ないがしろにされたりします。

ましてや議事録に対していちいち良い議事録と悪い議事録があると言う指摘を受けることもほとんどないと思います。

しかーし!!!
議事録をないがしろにするのは大間違いです!!
企画書の最初の一歩は議事録から、、、そう僕は考えています。

議事録という「業務」には実は
①インプットする力
②アウトプットする力

の双方を鍛えることができる効果があるのです。

まずインプットする力!!

多くの会議において、その後重要になる話題や意見だけがピンポイントで話されるわけではなく、
時には脱線したり、議題があっちに行ったりこっちに行ったりすることがあります。

そんな会議という密林の中で、
本当に必要な情報だけを要領よくインプットし
それぞれの情報の関連性を踏まえながらメモをとる
という、
非常に高等技術が本来求められているのであります。

会議は刻一刻と進んでいきます。
議事録のために戻ってもらうこともできません。

そんな緊張感の中で、本当に必要な情報を選別し、
前後した情報の関連性を把握し、
正しいつながりを理解できるようにメモに残していく
というのは
突き詰めていくと、もはや匠のみに成せる技なのです。

この作業を繰り返し「高い次元」で行うことで得られるのは
情報の編集能力に他なりません!!
インプットした様々な情報(クライアントオリエンやトレンド情報、消費者インサイト)から必要なものだけを抽出し、その「関連性を掴み取り」、最適な順番に置き換える力が養われます!!


そしてアウトプットする力!!!
会議中にメモした内容を、会議の参加者だけでなく、参加していない人にも
その全容を理解してもらうためのアウトプットの構築です!

これも適当にやってしまえば会議中のメモをそのまま関係者に送ってしまうような単なる作業に受け取られやすいものですが
突き詰めて考えれば、この議事録こそが大規模プロジェクトにおいては
全てのスタッフの情報を並列化するための最も重要なファクトなので、
しっかりと心して最適な形でアウトプットをする癖をつけることをオススメします!

ここで大切なことは会議の内容をシンプルにわかりやすくまとめること!

まず、①何のための会議だったのか?という会議の目的を共有し
その上で②何が話し合われたのかという会議全体のサマリーを記載します。
そして次に③この会議の結果何が決まり、何が決まらなかったのかを簡潔に記します。
そして④今後のアクションプランとスケジュールを記載し、概要は終了です。

その後、その会議自体の流れ、空気を伝えるために会議中にメモをした内容を必要部分だけ抽出し掲載します。
そのような「サマリー」と「詳細」という考え方は企画書にも共通するものだと思います。

上記の通り、議事録のアウトプットで得られるのは
「受け手のわかりやすい形に情報を整理し直す」という「構成力」です。


このように議事録は適当に向き合えば「ただのメモ」
しかし本気で向き合えば「編集力と構成力を養う最強の訓練」になり得るのです。

そして企画を考える上で最も重要なことは
クライアントや世の中、消費者の情報をインプットし、
必要なものを選び、関連性を導き出す「編集力」と、

インプットしたものを相手(クライアントや生活者)が
最も理解しやすい形にトランスフォームさせる「構成力」であると
僕は考えます。

クリエイティビティなんてものは一部の天才にしかないと思います。
僕ら凡庸な人間は必死で情報を集め、悩み苦しみもがきながら集めたものを編集し最適な形に構成し直してクライアントや生活者に届けるだけなのです

現場からは以上です。。。