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映画『シュガー・ラッシュ オンライン』感想

予告編
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過去の感想文を投稿する記事【103】

 本日11月23日は「ゲームの日」という記念日なんだとか。

 というわけで、ゲーム世界が舞台の映画『シュガー・ラッシュ』、その続編となる本作の感想文を投稿します。

 公開当時の感想文ですが、よければどうぞー。


「ディズニー、そこまでやる?」の真意


 とどのつまり早い者勝ちなのか、それとも不運でしかないのか。ネットで世界が繋がったことを視覚化し、そのネット世界を体感できるような映像は本当に素晴らしいものだったのですが、如何せん、スピルバーグに先を越されてしまった笑。双方共に4DX対応ではあるものの、正確には多少の差異がある。でもアレが無ければ本作の映像美をより新鮮に味わい驚けていたかもしれないなぁ、なんて思っちゃったりして。キャラクターたちの垣根を超えた共演は前作で既に先手を取っていたけれども、本作より半年ほど早く公開が始まっていた『レディ・プレイヤー1』(感想文リンク)はスケールが違っていました。

 それに対抗した結果そうなったワケじゃないんんでしょうけど、本作でのプリンセス大共演は凄く面白かったです。MCU方面で既にクロスオーバーを続けてきたこともるので、ディズニー的にはお手の物かもしれませんが、それでもやっぱり「ディズニーが?」という驚きは禁じ得ない。メリダとの件の時の「あの子はスタジオが違うのよ」なんてセリフに関しては、劇場に居た子供たちに通じたのかさえ疑わしい。そんなジョークが散見された辺りで「予告編で流れていた言葉——ディズニー、ここまでやる?——の意味はこれか」と一人納得していました。プリンセスに限らずディズニーキャラクターたちの夢の共演というメタ認知的世界観の構築や、子供にはわからないかもしれない類のコメディ要素を織り交ぜることなのかと……。しかし、もしかしたらそれだけではないのかもしれません。

 本作がバッドエンドというわけではありません。でも、ハッピーエンドや大団円といった一言だけで片付けるにはそぐわない後味が確実に在る。そこまでディズニーは詳しくないけれど『トイ・ストーリー3』以来なんじゃないかな? 今回ディズニーが描いたのは、子供たちが成長していく過程で必ず訪れる “別れ”。離れていくその理由は、成長に伴う心や環境の変化だったり、興味のベクトルの変化だったりと種々雑多。ハッピーエンドの中に切なさのエッセンスを加えたこの着地にこそ「ここまでやる?」が適当なのかもしれません。


 一見平和な世界観を描く中で、現実社会と同様に表面化せずに潜在している問題(ネット上で露になる人の醜い・弱い部分など)をも描く辺りも面白い。こういうところは『ズートピア』(感想文リンク)と同じスタッフだと知った際に流石だと納得しました(『ズートピア』でも現実社会に潜在している差別意識などを描いていた印象)。子供だけでなく様々な側面で老若男女問わず楽しめる映画だったと思います。


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