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褒められても自己肯定感は高まらず、自尊心だけ高まる

昔と違って
今はみんな

褒めて育てましょう
とか
私は褒められて伸びるタイプ
とか

いわゆる
キツく言うことを
悪とするような
風潮になってるじゃないですか。


確かに
高圧的な態度や
理不尽な態度は
良くないと私も思いますから

その点良い世界になっているとは
思うんですけど

褒められすぎた結果
みんな自分のことを大事に思いすぎて
かえってメンタル弱くなるよね

という話をします。


◯自己肯定感と自尊心は違う


かなり前に
noteに書いたんですけど

自己肯定感

自尊心
は違います。

自己肯定感は
「まぁ自分ならなんとかなるでしょ」

という感覚だとしたら

自尊心は
「私を傷つけないで!」
「自分は優秀であるべき!」

的なニュアンスに近い。

つまり
プライドなんですよね。

基本的に
メンタルや人生を崩壊させるのは
プライドのせいだと
私は思っていて

どれだけプライドを
捨てられるか?

ということが
楽しく生きられること
に直結すると思ってるんですね。


うまくいかないことや
納得いかないことに対して

そこから
どうやって乗り越えていこうか?
と考えられるようになるには
自己肯定感が必要

うまくいかないことに対して
周りを責めるのが
自尊心
だと思うんです。


つまり
自尊心なんて高めなくてよい。

「どうせ自分なんて…」

と落ち込む人は
意外と自尊心が高くて

周りより劣ってる自分を
受け入れられないのは

「自分には価値があるべきだ!」
「うまくいかないのはおかしい!」

という深層心理が
働いていることがあります。


◯褒められると自尊心が高まる


どんな教育本でも
「褒めるてあげましょう」

的な本が多いと思うし
それも一概に否定はしないんですけど

うまくいった
結果だけを褒めたり
見た目を褒めたり
「頭が良い」と褒めたり
過剰に褒めたり
普段相手に関心を持たないのに褒めたり

そういう良くない褒め方をすると
自尊心が高まって
自己肯定感は高まりにくいと考えます。


有名な実験を1つ紹介します。

1998年、アメリカのコロンビア大学である研究結果が発表されました。この結果を一言でいうと「能力・才能を褒めると、子どもに悪い影響を与えてしまう可能性がある」というものです。

この結果は10歳~12歳の子ども400人ほどを対象にした以下のような実験によって明らかになりました。

1.子どもたちをA・B・Cの3グループに分ける。

2.A・B・Cすべてのグループに簡単な図形のテストを解かせる。簡単なので、みんな成績は良い。

3.Aグループには「頭がいいね」と褒め、Bグループにはないも言わず、Cグループには「頑張って問題を解いたね」と褒めた。

4.次にA・B・Cグループの子どもたちに、「難しいけどやりがいのある問題」と「1回目と同じくらい簡単な問題」を選ばせた。

5.「難しいけどやりがいのある問題」にチャレンジした子どもの割合はA・B・Cグループの順に35%・55%・90%だった。

この実験では、「頭がいい」と褒められた子どもは2回目のテストでチャレンジをあまりしなくってしまうという結果が出ています。

なぜこのような状態になったのでしょうか?

褒められるというのはとても嬉しいことです。一度褒められると、また褒められたいので、同じようなことをしようとしますよね。この心理が逆に悪影響をあたえているのです。

「頭がいい」と言われた子どもは、次のテストでも「頭がいい」と褒められたくなります。すると問題が解けない可能性がある難しい問題を解くよりも、全問正解が狙えるような簡単な問題を受けたくなってしまうのです。

つまり
失敗や
失敗していると思われることを
恐れるようになる。

その要因には
いくつかあると思いますが
褒められ方によって
自尊心が高まっているから
ダメな自分を受け入れられない

という状態に
なっているのだと思います。


◯褒めるより◯◯する


最後に
何の話をしてまとめようかな
と思ったんですけど

今日はアドラー心理学から
1つお伝えをして終わろうと思います。


アドラー心理学的には
褒めちゃダメ!

とすら言われています。

怒ってもダメ
褒めてもダメ

じゃあどうしたらいいの?

と思いますよね。



アドラー心理学においては
褒めるのではなく
感謝を伝える

という方法が推奨されているようです。

厳密に言えば
「他者貢献」を感じることが
大事になる。

褒めていた側の人は
褒めるのではなく

「ありがとう!」
「いつも助かるよ!」
「嬉しい!」

というような
「感謝」に置き換える。


褒められたいと
思っていた人は

褒められることではなく
感謝されるような行動を
取る意識を持つ。

これは
褒める=他人から自分
感謝される=自分から他人

に与える行動なので
ベクトルが逆なんですよね。


感謝を伝えたり
感謝を言われるような
行動をとることで

他者貢献感を
得られることができて

それが社会や
コミュニティに対する
所属感につながる。

するとそこが
自分の居場所になるんですね。

自分はそこにいていいんだ

と思える環境があると
メンタルは安定しやすいもの。

私も患者さんに対して
お手伝いをあえてお願いして
感謝の気持ちを伝えたら
その不安症の患者さんの
初めての笑顔を
見たんですよね。

どれだけ褒めても
受け入れられない人もいるわけで

そういう人にも
感謝の気持ちを伝える方が良いよね

というお話でした😌

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