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自己成長したら幸せになれると思うと精神病む

現代は情報に溢れていて
ひと昔と比べると
成長速度が全然異なり

時代の成長速度は
どんどん速くなっているらしいですね。

一説によると
現代人の1日の情報量は

江戸時代の一年分
平安時代の一生分とも言われています。

そんな中
勉強したり
コミュニティに所属して
人脈を広げたり


挑戦して失敗して
トライアンドエラーを繰り返す



成長することが
段々と当たり前に
なっている時代なのかもしれません。

確かに
人は生まれて

食べることを覚え
立つことを覚え
走ることができるようになり

足し算を身につけて
漢字を習得し

人と協力することや
リーダーを経験して
人をまとめたり
引っ張っていくことを
身につけていく。

次第に結果を出す力を求められ
自分で生活していく力を
培わなければいけない。

人生はできなかったことを
少しずつできるようにしていく
という側面があるのかもしれません。



しかし
できることが増えるにつれ
喜びを感じるハードルも
段々と上がっているという
デメリットもあるわけです。





スマホやYouTube、Wi-Fiが
なかった十数年前
動画が見れなくて
ストレスを感じる

なんてことはなかったわけです。


乾燥機付き洗濯機を
使っていて
乾燥がいまひとつできておらず
半乾きだったとき
ストレスを私は感じてしまうのですが

そもそもちょっと昔は
一般家庭に乾燥機なんて無かったわけで

さらにその昔
手洗いしていた時代もあるわけです。



便利なものや
できることが増えれば増えるほど
それまで感じていた
喜びや有り難みに
鈍くなるというのが
人間の性なのです。


◯現代人は幸せ依存症?


私は精神科病院で
アルコール依存症の治療を
行っているのですが

アルコール依存症になる人って
最初は美味しいと感じていたお酒も
大量に摂取することで

それまで感じていた快感を
感じるために必要な飲酒量が
どんどん増えていくわけです。

気がつけば飲酒量が増えるだけでなく
飲酒しない時間は
イライラしたり
不安になったりするのです。

これは人間の脳に原因があって
脳内報酬系といって
いわゆる同じご褒美を
何度も感じていると
快感を感じなくなるように
なっているのです。



子供の頃って
ちょっとしたことでゲラゲラ笑えて
特に何も起きなくても
刺激的な毎日ではありませんでしたか?

あの頃の友達も
みんな子供の頃って
テンション高めだったのに
大人になるにつれて
凄い落ち着いてくるじゃないですか。

地元の友達とも
ゲラゲラ笑うというより
落ち着いて語り合う時間の方が
増えてきた気がするんです。



入院される依存症の方も
アルコールや薬物、ギャンブルによる
快感を大量に浴びた影響か

怒っている人はいても
基本的に感情が平板化しているというか
感情表現が乏しくなったり
意欲が低下したりしている人
ばかりなんですね。


入院してお酒が抜けて
治療が進むにつれて


「桜ってこんなに綺麗だったんですね」
「白ご飯ってこんなに味するんですね」


と何気ない幸せに
どんどん気がつくようになります。



これって人間が幸せになる上で
とても大事な考え方だと思っていて

たくさんの喜びを感じたり
成長するにつれて
それまで感じていた喜びを
感じにくくなるから

努力して自己成長した先に
幸せな生活が待っていると思っていると
実はささやかな幸せを
感じられない人になることもある
わけです。


学生時代
アルバイトして5万円稼いだら
大金を手にしたと喜んでましたけど

今、手取り5万円では
満足できない人が多いのではないでしょうか。



幸せになるためには
成長しなきゃいけないわけではない。

成長してできることを増やす目的は
多くの人を救うためであり

凄い人になろうとしたり
凄い人だと思われることが
目的ではないのです。

お金を稼いで
浪費するためでもありません。



成長した先に
どんな幸せがあるのか。

落とし穴にハマらないように
気をつけて成長していきましょう😌

サポートしていただけると相当喜びます😭