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43 あの世の存在にしてあげられること

大切な人を亡くすということは、とても悲しく生きる気力さえ奪われる、とてもショックな出来事であることは間違いありません。「どうして死んでしまったの?」とショック状態のまま余生を過ごすことも、その人が望むなら許してあげたいと思うこともあります。でもそんなショック状態をあの世の存在が見たらどう思うだろう。私はその点が気になってしまう人間です。

もちろん大切な人を亡くして日の浅い頃は、故人の気持ちを考える余裕もないかもしれません。葬儀屋さんやお坊様に促されるまま、作法を覚えて、形だけの供養をするのが精一杯かもしれません。その段階の方がもしもお読みくださっているのでしたら、思いっきり泣いて、思いを吐き出してしまうことに専念されることをお勧めします。そして、もし故人の気持ちを考える余裕が少しでもできたら、この先を読んで欲しいと思います。

大切な人を亡くしたらどうしたら良いか。お釈迦様は、子を亡くして嘆く母親に「これからどうやって生きていったらいいでしょう」と聞かれた時に、「これからも愛情を注いでください」とおっしゃったそうです。親でもパートナーでも友人でも同じことだと思います。故人でなくても一番喜ぶことだと思います。

では具体的にそれはどんな愛情表現をすればよいのでしょうか。何を一番喜んでくれるでしょう。心から人を喜ばせるものとは一体何でしょう。自分だったらどうか、考えてみると良いと思います。

例えば、成仏できるかを心配されてたくさんのお布施と豪華な法事をしてもらうと元気がでるでしょうか。それとも、家族が苦しんでいると嬉しいでしょうか。または、家族が罪悪感に苛まれ、幸せを拒んでくれたら密かに喜ぶのでしょうか。

そんなこと、全く嬉しくないですよね。豪華な法事をあげて家族が楽しいなら楽しんでねとは思いますが、成仏できるか心配されているなんて心外です。それに、苦しんでもらうために死ぬなんて、ただの暴力ですし、幸せを拒んで欲しいなんて思うはずがないじゃないですか。そんなこと思われているとしたら、地獄が存在しなくても、地獄を味わいます。

では本当に喜ばしいこととは何でしょう。私なら、家族に幸せそうに笑っていて欲しいと思います。豪華な法事もいらないし、後悔も同情も罪悪感もいりません。私がどんな死に方をしても、私らしいなと笑ってもらえたら嬉しいです。苦しそうにしていたり、不幸そうだと罪悪感感じますから、元気で笑っていてくれたら、それだけで十分嬉しいと思います。

そして、病気でも、事故でも、自殺でも、老衰でも、すべて自分を生きたから起こったことなのだと尊重してもらえたら嬉しいです。あの世でも自分らしくいると信じて心配しないでいてくれるのが、家族や仲間の信頼を感じられ、自分を誇らしく思えると思います。ですから、私が幸せそうに笑っている姿は、娘を最大限に尊重し、彼女を信頼している証です。

そもそも愛する人の幸せそうな姿は見ているだけで幸せな気分になります。実際、お金も時間も必要なく、モノも知識も不要で、食べたり運動したりすることもなくなった存在に与えられるものといったら、エネルギーくらいなものです。そして幸せのエネルギーを出すためには、自分が幸せにならないといけないのです。

さらに、生きていた頃にしてあげていたこと、してあげたかったことができなくなったと嘆くのではなく、なぜそれがしてあげたいことだったのか思い出してみるといいと思います。優しくしたこと、世話を焼いたこと、勉強させたこと、健康を願ったこと、美味しいものを食べさせたこと、やりたいことをやらせてあげたこと・・・それらはすべて、自分がされたらうれしいからやっていたことなのです。

でももしかしたら、それは故人にはそれほど必要なかったかもしれません。でも自分には必要なのだと気づくタイミングだったのだとおもいます。もう世話を焼いてあげられないわけではないのです。今度は自分の番ですよと譲ってくれたのではないでしょうか。

してあげる対象がなくなったと途方に暮れる必要はないのです。一番してあげなくてはいけない人物は自分であり、それを実行したら幸せになることができ、自分が幸せになれば、それを故人んに喜んでもらうことができるのです。

そうやって、自分を幸せにできる自分を手に入れたのが、故人のおかげだと気づき感謝ができたら、あの世の存在は、自分の人生の仕舞い方にも達成感を感じられるのではないでしょうか。それってとても幸せなことだと思うのです。

あの世の存在にしてあげられることは、残された人が、自分で自分を幸せにできるようになることです。あの世の存在を思えば思うほど、私たちは自分たちを幸せにするしかなくなります。それが彼らの愛の表現方法なのです。命をかけた、愛なのです。しっかりと受け止めたいですね。



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ダークな内容が多めですが、
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私の体験した闇があなたの光を見つけるヒントになれば幸いです。


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