なぜ5までを数えるのは正の字なのか?他の文字ではだめなのか?
5までを数えるのに、我々は沢山正の字を酷使してきた。正の字も使われすぎてキャパオーバーに違いない。そこで、正の字の後を継ぐ者はいないのか、そもそもなぜ正の字で5までを数えるのか、調べることにした。
検証方法
この世界には沢山の5画の文字がある。それを全て分析し検証していくと、生きているうちに書ききれる気がしない。
そこで、個人的によく正の字が使われているであろう場面を想定し、より正の字より適した文字を考えることにした。また、なぜ正の字が就任することになったのかも調べた。
海外編
そもそも正の字は漢字であるため、海外では別物が使われているに違いない。海外ではどうやって5までを数えているのか。もしかしたら、ここに正の字を超える文字がいるかもしれない。
タリー
英語圏(アメリカやオーストラリアなど)はこの、『タリー』と呼ばれる方法で5までを数えていた。
この画像のような数え方である。シンプルで、正の字よりわかりやすい気がする。正の字は書き順がきちんと決まっており、もしかしたら間違えてしまうかもしれないが、これは間違えようがない。まっすぐの棒を使っているので、ガタガタしたところにも書きやすい。
ただ、正の字の後継にはならない気がする。正の字は、正方形の形をかたどっており、連続で書いても、正の字はばらけにくく、整頓されていることが大好きな日本人には持って来いだ。それに比べ『タリー』の文字は、縦棒の隙間がばらけやすい。連続で書くと、ひとつひとつの大きさの違いが出やすいだろう。
書きやすさ見やすさはピカイチだが、整頓されたものが好きな我々日本人には少し合わないかもしれない。きれいに並べて書きやすいのは正の字の方だからだ。
英語圏以外の四角のやつ
だったら正方形ぽければきれいに書けるしいいのでは?なんと英語圏以外のスペイン、チリ、アルゼンチン、ブラジルは四角いやつを使っているのだ。
この画像のように5までを数えているらしい。正方形をかたっどっており、きれいに書きやすい。さらに、ぐるっと囲うように書いて、真ん中に対角線を書く書き方は、とても書きやすい。
ただ、ひとつ問題がある。お気付きの通り、この文字は日本で既に流通済みだ。升の記号である。「お願いし〼。」といったように、『ます』のところをすでにこの記号で表しているのだ。語尾で覇権を取っている〼←これが、数え方も覇権を取れるとは思えない。どっちの意味なんだろう…と混乱してしまう。日本では5までを数えるのに、こいつは使ってあげれない。
海外での5を数える文字たちは、惜しくも日本では活躍できそうにない。もし日本でも使えそう!となると、多重労働になってしまうため、意外とこの結果がよかったかもしれない。2つの文字よ、海外で頑張ってください。
えっち漫画編
えっち漫画でも正の字は使われている。皆さんは、女の子の足に正の字が書かれている所を見たことがあるだろうか。女の子に何回射〇したのか、足に刻んで数えているのである。大変、大変えっちである。
そんなえっち漫画の正の字だが、他の5画のよりえっちな文字があるのではないだろうか。これに関して、実は先行研究がある。『バキ童チャンネル』のなかに、「身体に『正』の字書くアレ、もっと相応しい5画の漢字があるのでは??」という題名の動画があげられているのだ。
この動画では、尻、生、玉、穴、汁、凸、白、母、孕、丼、の5つの字が検証されている。結果は「凸」が代替になるという結論であった。
個人的には、「凸」という字が代替になりえるとは思えない。理由として、
①書き順がわかりにくく、書く側が混乱する
②きれいに書きにくい、バランスが取れにくい
の2つがあげられる。体という平ではない場所かつ、動いているので、サクッとかけるものが好ましいと考えている。その点「凸」は、書き順が非常にわかりにくいため、「3画目ってどれだっけ…?」と迷ってしまう。そのうえバランスが取れにくく、後から見返すときっとぐちゃぐちゃになっているに違いない。そのため、個人的に「凸」は代替になりえないと考える。
そこで、えっち漫画における適した漢字の定義として、
①書き順がわかりやすい
②きれいにかきやすい
③誰でも書くことが出来る
という三つを定める。③においては、書く側の教養が必要になる漢字であったら、誰でも女の子の体に刻むことが出来なくなるため、規定に組み込んだ。修得する範囲としては、小学生で履修する範囲内とする。
この3つの規定に当てはまる文字でかつ、えっちな漢字は「生」であると考える。
まず、直線が多いため土台がなんであろうと書きやすい。さらに、直線が多いがゆえに形も崩れにくい。比較的きれいに書きやすいだろう。そして、この「生」という字は、小学一年生で修得するため、全員が書くことが出来るといっても過言ではない。さらに、この字の素晴らしいところは、4画目で止めると、「牛」という字が出現してくる。一つの漢字で2倍お得である。よりえっちである。
また、この字には、「生まれる事、生命」という意味のほかに、「加熱や冷凍、加工などがされておらず自然な状態のもの。 ありのままであること。」という意味も含まれている。なんだか、意味にもえっち漫画に通ずるものがあるような気がしてままならない。
えっち漫画編では、「生」という字に決定させて頂こう。もしほかにさらに良い字を発見した方は、ぜひ教えてください。
囚人編
皆さんは囚人になったことはあるだろうか。私はなったことがないが、囚人のイメージとして、壁に正の字で出られるまでの日を刻むイメージがある。そこで、囚人になった時、より適した文字はないのか考えていく。
まず、囚人になった時の文字の定義として、
①でこぼこした面に書きやすい
②誰でも書ける
③希望を持てる
を定める。①は、囚人で囚われているとき、壁はでこぼこしたコンクリートであることが考えられるためである。②は、難しい漢字であると、全員が書けないためである。前回と同様、小学生の間に履修するものに限る。③は、囚われの身であるためだ。『犯』という字や『処』という字は、犯罪や処刑とった文字を連想し、絶望してしまうため、すこしでも希望を持てる文字に限定する。
出
真っ先に思い浮かんだのは、「出」という字である。脱出という意味を連想しやすく、希望を持ちやすい。さらに直線で構成されているため書きやすく、小学一年生で習うため、誰でも書くことが出来る。
しかし、一つ問題がある。この字が壁一面に書いていたとする。そこを、見回りの看守に見られたらどうだろうか。脱出を計画していると勘違いされないだろうか。希望を込めて書いていた文字が、あらぬ疑いをかけられ、絶望の文字へ変化してしまうかもしれない。希望の色が濃すぎるあまり、囚人として囚われている間に書くには少し不向きかもしれない。
生
そこで、「生」はどうだろうか。えっち漫画に続き、再びの脚光である。この字が書きやすく、誰でも書けることは前述したので言うまでもない。では、希望の面はどうだろうか。
皆さんは、カイジの映画を見たことがあるだろうか。あの、地下労働させられるやつである。そこでは、地下労働の対価としてものすごく少ない報酬を得られる。そして、皆、労働終わりにビールを買うのである。ビールを飲み終わったら、また次にビールを飲むことを希望にして就労しているのだ。まさに、生を希望にして生きている。
この映画では囚人であってもビールを飲むことが出来た。しかし、現実だと囚人ではビールを飲むことが出来ない。そのため、ここを出ることが出来たらビールを飲むぞ、というように希望を抱くことが出来る。ビールへの思いを「生」という字に託し、日数を数えるのだ。
さらに、この字なら、看守に見つかったとしても、異様にビールが好きな奴なんだなと思われるだけで、特段咎められたりもしないだろう。
ビールが嫌いだったとしても、この字は希望になる。「生」には、生命という意味があるからだ。ここで人生を終わらせない、生きて外に出る…といったように、生命に関する希望にも成りえる。
囚人編でも、またしても「生」が適しているとなった。もし実際に囚人になったことのある人がいたら、どの文字が適していたか教えてください。
そもそもなんで正の字になったのか
そもそもなぜ正の字になったのか。この正の字で物事を数える方法は「画線法」というらしい。そして、最初にこの方法が出現したのは日本最古の和算書『算用記』だ。だいぶ昔から使われているようだ。そして、「正」ではなく「玉」が使われていたのだとか。ここから正の字に代わった理由は、どうやら最後の画が『点』であったのが問題らしい。諸説あるが、わざと墨を落として不正する奴が多くいたと言われている。
そのため、中国の清王朝で、数を数えるために使われていた「正」という字を使うようになったのだ。
正の字の歴史を見ると、この字は文字をカウントするために輸入されたものだとわかった。…だったら文字をカウントする役割を果たしてもらった方が良いのでは?他の文字にその役割を押し付けるなどあってはいけないのではないだろうか。酷使していたと思っていたが、その役割を持ちやってきたのなら、しっかり役目を果たしてもらおう。
結論 役割を果たせ
他の字に変えることは、正の字の役目を取り上げることに繋がる。そんな非道なことは出来ないので、正の字はこれからも数字のカウントのお仕事を頑張っていただこう。
ただ、えっち漫画と囚人になった場合は、申し訳ないが、「生」という字を使わせていただく。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?