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余談的小売文化論

「知性ある消費」をテーマに、現代の消費行動や理想論と現実的な問題のギャップについて考え、言語化しています。「正解」を語るのではなく、読み手が自分なりの正解を見出すための一助になる… もっと読む
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2019年6月の記事一覧

アイデアマンに必要な気質

アイデアマンに必要な気質

私は仕事の大半が『アイデアを出すこと』なので、よく発想法やインプット手法について質問される。

どうやってnoteのテーマを考えているのかとか、あの企画をどうやって考えたのかとか。

巷にはアイデアを考えるための書籍が溢れかえっているし、私もこれまでその手の本はたくさん読んできたのであれこれ答えるものの、最近はそもそもアイデア発想型の人間はマインドセットが違うんじゃないかと思い始めてきた。

どん

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打席は勝手に回ってきたりしない

打席は勝手に回ってきたりしない

ビジネスの世界では、よく「バッターボックスに立ち続けろ」「まずは打席に立て」という表現に出会う。

それは大抵の場合「何度も挑戦しろ」という意味で使われているのだろうけど、実際の野球の世界では自分が打席に立てるかどうかはコントロールできない。

そもそもスタメンに選ばれなければ出場は難しいし、代打で出場できたとしても1回か多くて2回が関の山だ。もし代走や守備固めでの出場となったら、バッターボックス

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ブランドは「なる」ではなく「ある」もの

ブランドは「なる」ではなく「ある」もの

『なんでうちを選んだんですか?というアンケートをとったら、一番が "雰囲気のよさ"だったんですよ』

とあるブランドの話を聞いたとき、これこそが代替されないもっとも重要なブランド価値だ、と思った。

私たちはつい成功の理由を知りたがるけれど、本当に強いブランドの成功要因を一言で言い表すのは難しい。よしんば説明できたとしても、要因はそれひとつではない。

なぜならば、成功とは多層的なものだからだ。

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いい体験の主役は、いつだって「私」

いい体験の主役は、いつだって「私」

いい体験、記憶に残る体験とは何だろう。

スムーズに決済ができること、欲しいものがすぐに見つかること、最新のテクノロジーを駆使していること。

自分が作る側になると、ついそういった機能ベースで体験を考えてしまう。でも逆に使う側の視点に立ってみれば、記憶に残る体験にはもっと別の要素があることに気づく。

友人や家族と行った思い出の場所や、自分の価値観が変わるほどの感動、好きなアーティストを間近で見た

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今月の #あさみのまなび ベストセレクション

今月の #あさみのまなび ベストセレクション

あっというまに6月も終わりに差し掛かってきましたね…!ということで、今月もSlackコミュニティで日々つぶやいている内容を一部抜粋してご紹介します。

Slack内では私以外のメンバーもそれぞれまなびをSlack内でつぶやいているので、興味がある方はコミュニティマガジンの購読をどうぞ!(ちなみに現在のまなびチャンネル数は18!長い人は半年以上続けてくれています。)

[マガジン限定]今週のおへんじ。

はろー!今週もマガジン限定・おへんじnoteの時間です。

質問や感想、書いてほしいテーマなどは下記のましゅまろからお気軽にどうぞ!

質問を毎回みていて思うのですが、みなさんとても深い問いを長文で投げかけてくださるので私自身いつもまなびが深いです。感謝。
もちろん、全然どうでもいいことでも気軽に聞いていただければと思いますので、ましゅまろへの質問はお気軽にどうぞ〜!

ということで、本日の回答は

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美しくて難しいものを、そのままマス化するということ

美しくて難しいものを、そのままマス化するということ

大半の人は美しくて難しいものに興味はなく、わかりやすい面白さに惹かれるもの。だからマスに届けたいのなら、自分の難しいこだわりなんて捨てなければならない。

何かを創ったことがある人ならば、少なからずこの壁にぶつかったことがあるはずだ。

難しいものを難しいままにしておけば、少数の人にしか広がらない。でもそれをわかりやすくしてしまえば、本来の意図から変質してしまう。売れないままでも自分の信念を貫くか

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私は、何を遺していきたいのだろう

私は、何を遺していきたいのだろう

「生物とは、遺伝子が自らを外敵から守るために築き上げた『生存機械』に他ならない」──。

私たちは遺伝子を受け継ぎ遺していくために作られた機械でしかないと40年以上も前に提唱したのはリチャード・ドーキンスだ。

ずっと読もうと思いながら積読にしていたこの本を手に取ったのは、消費文化総研の課題図書に設定したことがきっかけだった。

あまりの読みづらさに途中挫折しそうになりながらも、11章の『ミーム―

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[マガジン限定]今週のおへんじ。

地球上のみなさんこんにちは!先週もハッピーなウィークを過ごせたかでしょうか!!!
最近kemioのYoutubeにハマっているので冒頭の挨拶までkemio風になりがちな私です。

ただでさえ普段からテンションが高いのに、kemioの影響で口調までテンション高くなりがち。kemioおそるべし。

そんな余談は脇に置いておいて、今週もマガジン限定・おへんじnoteを書き綴ってゆきます!

質問や感想、

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日本でフルタイムで働きながら、1年半留学相当の英語力を9ヶ月で身につけるまでの軌跡

日本でフルタイムで働きながら、1年半留学相当の英語力を9ヶ月で身につけるまでの軌跡

『海外のエキスパートと小売の未来について対等に議論できるようになりたい』
『海外の情報を直で取りに行けるようになりたい』
『自分の考えを世界に向けて発信できるようになりたい』

これまでずっとぼんやりしていた『夢』を『目標』に変えて、本格的に英語学習をはじめたのが昨年の9月のこと。

2、3年後に何か形になればと思ってはじめた英語を、まさか1年足らずで実践の場で生かすことになるとはまったく思ってい

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水先案内人としての「販売員」という仕事

水先案内人としての「販売員」という仕事

最近着付けを習い、やっと自分で着られるようになりました。
そこではたと気づいたのが『着物を1年通して楽しむには最低限何と何を揃えたらいいのかわからない』ということ。

とりあえず自分の着物が1枚と祖母から譲り受けた着物が何枚かあるものの、これから夏に向けてどれなら着れて、冬には何が必要になるのかさっぱりわからなかったのです。

結果的に私の場合は着付けの先生から丁寧に教えてもらったのですが、もしち

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日本の小売に、未来はあるか

日本の小売に、未来はあるか

昨年のちょうど今頃、たまたま手にとって感銘を受けた『小売再生』。

これまで何度もnoteやTwitterで紹介し、日々Pickしている海外ニュースでも彼の記事やブログを紹介してきました。

そこからご縁あって出版社であるプレジデントさんにインタビューいただき、本の感想を交えて店舗のメディア化や小売の未来についてお話したりもしました。

本に書いてあることはもちろん、彼のブログやBusiness

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[マガジン限定]今週のおへんじ。

[マガジン限定]今週のおへんじ。

6月だ!6月ですね!!!月初の今週もマガジン限定・おへんじnoteの時間です!!

質問や感想、書いてほしいテーマなどは下記のましゅまろからお気軽にどうぞ!

今週はこちらの質問に回答してゆきます!

ああ!この投稿ですね!結論から言ってしまうと、このテーマについて私なるの解はまだでていません!が、老舗とか定番とか飽きの話はことあるごとに考え続けているテーマです。

ただ、このテーマを考える上でヒ

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