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これからの、小売の話をしよう。

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ショップは、ただモノを"売る"だけの場所ではなくて。そしてお客様は"買ってくれる"だけの相手でもなくて。明日がくるのが楽しみになるような、そんなショップがそこら中にある世界につい… もっと読む
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2020年5月の記事一覧

買い物は「誰と付き合いたいか」を選ぶこと

買い物は「誰と付き合いたいか」を選ぶこと

「もし今10万円が手に入ったら、何に使いますか?」

私は消費者インタビューをする際に、必ずといっていいほど使ってきた質問だ。
普段どんな買い物をしているか、何から情報を得ているか。
直接こうした質問を投げかけるよりも、10万円の使い道を聞く方がリアルな話を聞けることが多いからだ。

質問された側は、予想していなかった問いに毎回困惑の表情を浮かべる。
これまで何十人もの人に同じ質問をしてきたけれど

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小さなお店でも使える広報戦略としてのnoteの考え方

小さなお店でも使える広報戦略としてのnoteの考え方

お店がnote活用を検討する際、「そのnoteからどれだけ売上が作れるか」を考えることが多いのではないかと思う。
数多ある投稿の中から見つけてもらい、信頼して買ってもらえるようになるにはそれなりの時間がかかる。

この部分を懸念して一歩踏み出せないお店も多いはずだ。

しかしお店のnote活用は、直接ファンを増やすだけではなく「広報」の役割も担っている。
端的に言えば、noteに書いたことがきっか

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「小売業の繁栄は平和の象徴」

「小売業の繁栄は平和の象徴」

先月の「読んだ本一覧」にも書いたのだけど、最近意識して小売関連の名著を読むようになった。
その中でも感銘を受けたのが、イオン元会長・岡田卓也氏の著書だった。

イオンがもともと「岡田屋」という地方の呉服店からはじまったことを知る人は少ない。
岡田氏は七代目として家業を継ぎ、買収や提携を繰り返して日本トップレベルの小売グループを築いた。

もともと老舗のDNAを持っていることもあって、その家訓からは

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ローソンのPBデザインリニューアルは「これでいい」から「これがいい」への第一歩

ローソンのPBデザインリニューアルは「これでいい」から「これがいい」への第一歩

先月から徐々にローソンのPBパッケージが新デザインに切り替えられ、その変化の大きさにSNSでも賛否両論が飛び交っている。

▼リニューアル後のパッケージ例。ベージュで統一され、ひと目見ただけでは中身がわかりづらい。

若い女性を中心としたデザインに敏感な層からは「かわいい」「そのままでも暮らしに馴染む」と高評価を受ける一方、「視認性が低い」「シズル感が足りない」といった否定的な意見も多い。

ちな

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