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推理小説の作り方(ちょっとだけ)わかります⑤ ハウツー本編

 こんにちは、久住四季(くずみしき)です。

 今回は、これまでに僕が読んで参考にしたことのある、ミステリの書き方に関するハウツー本を紹介します。

 これまでの記事で紹介してきたやり方のいくつかは、以下の本から学んだものです。

 なお、以下の文章では敬称略とさせていだきます。なにとぞご了承ください。

目次
1. 『ミステリーの書き方』(幻冬舎文庫)
2. 『SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術』(フィルムアート社)
3. 『新人賞の獲り方おしえます』 (徳間文庫)


1. 『ミステリーの書き方』(幻冬舎文庫)


 ミステリの書き方のハウツー本と言えば、とにもかくにもまずはこれでしょう!

 幻冬舎から発売されている『ミステリーの書き方』。日本推理作家協会著で、名だたる大勢の作家がミステリーを書く上でのテクニックから心構え、裏話までを、惜しげもなく明かしてくれています。

 何より執筆陣が本当に人気の、まさしく錚々たる顔ぶれなので、自分の好きな作家の方法論を知ることができるかもしれないのが一番のポイント。

 またその方法論も、理路整然としている方もいればすこぶる感覚的な方もいて、十人十色で大変興味深かったです。

 ハウツー本としてタメになるのはもちろん、そもそも読み物としてもおもしろいので、ぜひ。

2. 『SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術』(フィルムアート社)


 フィルムアート社から発売されている『SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術』。こちらは映画の脚本のハウツー本です。僕は友人に薦められて読みました。

 話を本一冊に収めなくてはならない小説同様、映画も一本の尺がおよそ90~150分とボリュームが決まっているので、その作劇上のノウハウには共通点が多いです。

 本書はログライン(=つかみ)や詳細なプロットの作り方、あと「自分の作品がおもしろくない原因は何か?」を分析する方法などが、とても参考になりました。

 ただまあ、クリストファー・ノーランの『メメント』をまったく評価していない点だけは、個人的に全然納得いってないんですが…(苦笑)

 ともあれ、その一点だけを除けば、とてもすばらしい一冊です。はい。

3. 『新人賞の獲り方おしえます』 (徳間文庫)


 最後は徳間書店から発売されている『新人賞の獲り方教えます』。タイトルから察せられるかもしれませんが、こちらは僕がデビューする前に読んだ本です。

 小説家の久美沙織さんが創作講座の生徒さんの原稿を添削し、それを例に文章作法などを解説してくれており、どういった文章がよくないのか、どのように直せばいいのかなど、かなりわかりやすかった記憶があります。

 ただ現在は残念ながら絶版になっているようで、気軽におすすめできないのが辛いところ。電書化されるといいなと思っていますが、はたして。


 紹介は、以上の三冊になります。

 ただ書くべきものが違えば当然そのやり方も違ってくるわけで、結局、方法論というものは各著者ごとに十人十色です。

 なので、いくつかハウツー本を読むと、「あちらの本ではああ言っていたのに、こちらの本ではまったく逆のことが書かれているじゃないか!」ということも往々にしてあります(例えばディーン・R・クーンツは「プロットはすごく重要」と言っているのに、スティーヴン・キングは「プロットなんて必要ない」と言っていたりだとか)。

 だから読んだものすべてをあまり素直に取り入れすぎると、かえって混乱するだけ、ということもあり得ます。

 やはり一番大切なのは、それらを参考にしつつも、自分なりのやり方を見つけることだと思います。


 ……といったところで、今回はここまで。
 あとはこれまでの記事で取りこぼした点などをいくつか補足して、一連のエントリーもいったんシメにしたいと思います。

 というわけで、次回「推理小説の作り方(ちょっとだけ)わかります⑥ あとがき」に続きます。ぜひともこのままお付き合いください。

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小説家。最新刊『異常心理犯罪捜査官・氷膳莉花』(メディアワークス文庫)10/24より発売中。『トリックスターズ』『星読島に星は流れた』ほか全仕事はプロフィールにて。 Twitter→https://twitter.com/quzumi_shiki