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モテる恋愛といいブランディングは、同じ。|ブランディングと商売

Voicy No.275  2023年2月10日放送
本文をVoicyで聴きたい方はこちらからどうぞ!

「恋愛でモテる」ことと「ブランディング」には共通点があるというより、完全一致しています。相手に感情的な結びつきを感じてもらうにはどうしたらいいか例を挙げて深く掘り下げていきます。


ファンづくりがカギ


今日は「モテる恋愛といいブランディングは、同じ」という話です。

Voicyから毎週、配信者にテーマが来ます。
今週は「モテる力」でした。

オレの話の中心がブランディングと商売の話なので、ブランディングと商売とモテる力で、完全一致することを話していきます。

ブランディングというのはファンづくり。
そもそもブランドとは、ファンがいることです。

相対比較を超えて「あなたじゃなきゃダメ」と指名して付いてきてくれる熱狂的なファンの方がいるかが、ブランドか否かの分かれ道。

有名だとか知名度は、ブランドとは全く別の話。
それより、まずブランドはファンがいることです。

「あなたじゃなきゃダメ」と思っていただく関係をつくることがブランディングの目的でありテーマになります。

その手段としてSNSがあるのです。

ただ、手段と目的がごっちゃになっていて、SNS自体を「ブランドだ」と言っている人がいて、はあっとなりますが。


理屈より感情


ブランディングはファンづくり。
好きになってもらって、感情的なつながりをつくることです。

「割引券をくれるから」「内容量が多いから」は購入する理由にはなるけれど、これがブランドとファンの関係かというと、違いますよね。

ジャニーズのファンに
「3代目Jソールブラザーズのほうが平均身長は高い」
「ほかのジャニーズじゃないアイドルグループのほうが、チケットが2割安い」
そう言われても「値段じゃない!」となるのがファンの心理です。

宝塚や劇団四季といった熱狂的ファンがいるものは全部そうです。

どんなに金銭的メリットを掲げられても、矢沢永吉さんのファンは永吉さんのファンだし、長渕剛さんのファンは長渕剛さんのファンなわけで、全て感情的なものです。

恋愛とブランディングは全く同じメカニズム、全く同じ重要要素がいくつもあって、モテる力を得ることとブランディングをするのは、全く同じ勘所になります。


理屈を超えた魅力


良いブランディングや恋愛をしようと思ったら、最も愛されないやり方は「好きにならなければいけないかを理屈と数字で表現すること」です。

これが、どれだけ好かれないかわかりますか。

マーケティングの世界では「数字を出せ」とよくいいます。
しかし「売れてます」「みんな持ってます」「大ヒット商品です」というのは、ブランングとは別の話。

だって嫌じゃないですか。

「中学、高校、社会人になって何十人から告白されたんです。だからオレを好きになるべきだと思いませんか」だったら、死ぬほど嫌ですよね。

好きにならなければいけない理屈でおされて、好きになるわけがない。
好きになるのは、全く逆の行為です。

愛されない理由は2つ
1 なぜ好きになったらいいかを理屈でごり押しして説明する。
2 スタイル・哲学・主義主張がない。

つまり「あなたであるオリジナリティーに欠ける」ことです。
無個性だってこと。

ライススタイルとかさまざまなスタイルを含めてですが、モテる人って、スタイルとかセンスとか、その人なりの哲学がある。

かなり酷な言い方だけど、人畜無害という言葉もあります。

つまり、モテだけに限らず人間関係で、本当に「ただのいい人」で何の刺激もなければメリットもないだと、大人になるとなかなか厳しいですね。

ブランドとブランディング力とモテる力は全く一致していて、その逆が必要ということです。つまり、モテるには理屈を超えて好きになる理由があるかないか。


スタイルと個性があるか


もう一個は、モテようと思ったらスタイル・哲学・主義主張・その人なりのセンスをつくり上げていたり練り込んでいたり揉み込んだりしているかどうかです。

これはブランドも全く同じで、強烈にファンがいるブランド――スタバとドトールとタリーズが並んでいたら、スタバに行くファンにとっては、スタバがブランドです。

場合によっては、「ドトールのコーヒーがいちばん安いからドトールに行く」という人もいると思う。それはそれで構いません。

ただ、その人にとってスタバはブランドじゃない。
高くてもスタバで時間を過ごしたい人にとっては、スタバはブランドです。

でもスタバには、スタイルも哲学もあるわけ。

「これはやらないです」「こういうものです、われわれの考えているお店というのは」「ファストフードみたいな安いイスは使わないです」というのはスタイルです。

ブランディングもモテ力も、全員に愛されるなんて、そもそも無理なこと。

それなのにWebをつくったり商品をアピールしようと思ったら、ほどよくみんながいいと思う「ちょっとシンプルで、ちょっとナチュラル」な写真を使ってみたりするけれど、まあブランドにはなりません。

ブランドは、自分たちのセンスやスタイルに自信があるから、ある人がダサいと言っても、自分たちのファンがかっこいいと言ってくれるなら、それを貫き通します。

だからブランドになっているものは、ある種「くどい」のです。

Aesopとか無印良品はシンプルだけど、自分たちのセンスやテイストがある。
そこには「なぜそのテイストでやっているか」という哲学がある。

やっぱりモテている人って、哲学、センス、主義主張があります。。

だから男から見て「なんでこんな奴を好きになるんだろう?」という人でも、モテる人はモテるから「くどい」となってしまう。
ある種、偏っているというか。


「なんかいいよね」が最強


モテとかブランディングの最強は「なんかいいよね」という状態です。
そうなったら、もうはまっています。

本当のファンって理由を超えて本格的に好きになっているから、モテ力も最初は趣味が合うとかどんな理由でもいい。

でも最後は「なんかいいよね」なのです。

女性の「なんかいいよね」は、「優しい人」という意味になります。

「優しい人の定義は何?」というバカな質問をする男性がいますが、そんなの聞くなっていうの。「なんかいい人」のことを優しいと言っているだけだからね。

男でビジネスをしていて理屈好きな人は「優しいの定義を教えてくれ」と言いますが、それがモテから一番遠くなります。

主義主張があって、スタイルがあって、理屈を超えているものは、長く愛されているのです。

コテツでした。

本文は
コテツがVoicyの「ブランディングと商売の話」で語った内容を
文章化し加筆したものです。
Voicyアプリをダウンロードして『コテツ』で検索、無料で聴けます。
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久々野智小哲津
二十数年にわたり、のべ7社ほど(8社目準備中)会社を経営。ITの会社を大きく成長させた後、新規事業でさまざまな事業を立ち上げ、フランス、イタリアを中心にヨーロッパからブランドを日本に持ってきたことをきっかけに、ブランドづくりができるようになった。
海外ブランドの日本進出や、日本国内の会社、サービス、商品、人(タレントさん、議員さん、スポーツ選手など)のブランドプロデュースにも関わっている。
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