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「誰にも愛されない」という前にすべき事

「自分は誰にも愛されないんだ」と信じ込んでいる人が一定数いる。

恐らく原因は子供の頃の育った環境やトラウマにある。母親の愛情を受けずに育ったり母親の愛情を感じずに育つとそういった思考に至りやすい。

生まれたての頃、赤ちゃんは何も分からずすべてを親に頼りっぱなしになる。

食べる事から寝る事からトイレから、全てにおいて母親を頼らなければならない。

そして、母親に自分の思いや感情や欲求を伝える方法は泣く事しかない。

なので、エリク・エリクソンによると赤ちゃんは母親との関係を通してまず信頼を覚える。

母親がきちんと赤ちゃんのニーズに答え子育てをすれば信頼を築き、そうじゃなければその子は人を信頼できなくなる。

これは大人になっても続いていき、人の事を信用できない、人の愛情を素直に受け止める事の出来ない大人になっていく。

このように人は子供の頃に親との関係を通して様々な事を学ぶ。母親が自分の事を愛してくれていないと感じると一生「誰にも愛されない」と感じながら生きる事になる。

あくまでそれは思い込みの領域を超えないが、本人はそう信じている。しかし、彼らはその検証をしようとはしない。

何故なら自分がそうだと信じている事が現実となって突き付けられるのが怖いからである。

つまり、誰にも愛されなかったという検証を繰り返したうえでそう言っているわけではなく、拒絶される事を恐れ自ら他人と距離を取ろうとする。

自らが他人を避け自らが他人を愛する事を放棄し、その自分の行動を他人に投影し「誰も自分の事を愛さない」と言うのである。

つまり、「誰も自分の事を愛さない」わけではなく「自分が誰も愛していない」のである。

なので、「誰からも愛されない」と言う前にまず自分が人を愛さないといけない。

しかし、これは決して簡単な事だとは言わない。

子供の頃に養われた拒絶に対する恐怖は一種のトラウマであり、克服するのは非常に困難である。

ましてや自らが拒絶され得る状況に身を投じようなんて思う人はまぁいないだろう。

しかし、この拒絶への恐怖を克服できなければ一生誰からも愛されない。何故なら誰も愛せないからである。

最近はマッチングアプリなんかも普及し、普通に生きていたら出会わないような人たちと出会えるようになった。

その相手があなたの事を愛してくれるか拒絶されるかは正直分からない。確率は50/50である。

絶対大丈夫なんて無責任な事は言わない。

ただ、一つ確実に言える事は誰からも拒絶される人間なんてこの世にいない。

歴史上の大悪党でさえ、信者がいて慕う人がいた。

誰にだって愛される権利はあり、誰かから愛される。そういう相手を見つけられれば「誰からも愛されない」なんて思わなくなる。

しかし、その為には拒絶への恐怖心を乗り越えなければならない。

「誰にも愛されない」という前にすべき事。


最後まで読んで頂きありがとうございました。




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