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【必見】経済産業省が打ち出したGXリーグ構想とは!!脱炭素はベンチャー/スタートアップにどのような影響を与えるのか解説します!!

こんにちは!PreVenture編集部です!

脱炭素社会へのシフトが急がれる中、経済産業省は取り組みの一つとしてGXリーグ基本構想を打ち出しました。そこで今回はこのGXリーグ基本構想から、そもそもGXとは何か、ベンチャー/スタートアップにどのような影響を与えるのかについて深ぼりたいと思います!

GXリーグ基本構想について

まずはGXリーグ構想について確認します。GXリーグ基本構想とは、経済産業省が推し進める、脱炭素社会に向けた取り組みの一つです。GXリーグについて経済産業省は

「2050年カーボンニュートラル実 現と社会変革を見据えて、GXへの挑戦を行い現在および未来社会における持続的な成長実現を目指す企業が同様の取組を行う企業群や官・学と共に協働する場」

GXリーグ基本構想
https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/GX-league/gxleague_concept.pdf

と定義しています。

脱炭素に向けた取り組みを通じた、経済競争は世界中で過熱しています。その中で日本が産業競争力で優位に立つには、国際ビジネスで勝てるような企業群を形成し、産業を牽引する必要があります。

GXリーグを通じて脱炭素に取り組む企業群を形成し、社会構造をることを目指しています。

GXリーグに参加するメリット

GXリーグに参加する企業にはいくつかのメリットがあります。

①積極的に投資を受けられる

GXリーグ参加企業には投資・支援を行うことが計画されています。エネルギー関連分野は新興産業のため、投資は慎重になります。そこでGXリーグに参加していることが一つの基準となると考えられます。投資側も企業を見つける手間が省け効率的です。

②技術支援が受けられる

投資だけでなく、技術の支援を行うことも計画されています。技術の提供を受けることで、さらなる研究開発が期待できます。また、技術の進歩も期待できます。

このようにGXリーグへの参加が信用に繋がり、多くのリソースを外部から獲得することができます。GXリーグは企業に支援しやすい環境の整備に貢献しています。

カーボンニュートラルとは


脱炭素に関する記事がこちら!!


カーボンニュートラルとは地球温暖化の原因である二酸化炭素の排出量をゼロにする取り組みのことを指します。
日本のグローバル企業をはじめ世界各国の企業がカーボンニュートラルを表明しています。

カーボンニュートラルを表明している企業や団体はCO2排出量の削減や再生可能エネルギーへの切り替え、廃棄物の削減、森林再生プロジェクトへの資金提供など様々なことを実施しています。

2017年には2050年までのカーボンニュートラルを目指す「カーボンニュートラル連合」も発足され、日本を含む多くの国々が署名しています。

GXとは

ここでGXについて確認します。

GXとは温室効果ガスの排出源となっている化石燃料などの使用を、再生可能エネルギーやグリーンエネルギーに転換することで、社会構造や社会経済を変革し、成長につなげることを指します。

脱炭素社会、カーボンニュートラルの実現に向けた動きが加速する中、日本ではGX(グリーントランスフォーメーション)という言葉が注目されています。GXはあらゆる業種の企業が無視できない経営課題です。2050年までに温室効果ガスの排出をゼロにするためには、全ての企業がCO2排出量を測定する必要があり、企業はこれに積極的に協力することが求められています。

政府は民間企業に対し、これまでのビジネスモデルや戦略を根本的に変えていく必要があるに呼びかけています。

GXのポイント

ここで、「GXが注目され始めた理由」と「ベンチャー/スタートアップとの連携の必要性」について確認します。

【GXが注目されはじめた原因】

GXはなぜ近年、世界的で急速な注目を集めているのでしょうか。これにはいくつかの理由があります。

原因①:気候変動による異常気象

一つ目が「気候変動による異常気象」です。近年、記録的な豪雨や大規模な旱魃など、未曾有の自然災害が世界中で頻発しています。このような現状から、環境問題に関する人々の関心が高まっています。気候変動や異常気象は経済にも大きな影響をもたらします。

経済発展だけではなく、環境保護も視野に入れていなければ持続可能な社会を実現することは不可能であり、そのための投資は惜しむべきでないという意見が広がっています。

原因②:大国の脱炭素社会への取り組み

二つ目は「大国が脱炭素に向けて取り組みを始めたこと」です。

気候変動や異常気象に歯止めをかけるために、各国が脱炭素社会に向けた取り組みを表明しています。

これまで世界のCO2排出量トップ2であるアメリカと中国は脱炭素社会に向けて消極的な態度をとってきました。しかし、近年アメリカは2050年、中国は2060年までに温室効果ガスの排出をゼロにする目標を発表しています。この転換には、両国の経済的な機会損失や国際的な影響力の低下に懸念があると考えられています。アメリカと中国がが環境問題に取り組み始めたのもGXが世界的トレンドになりつつある原因でしょう。

原因③:再生可能エネルギー事業の収益性向上への期待

三つ目は「再生可能エネルギー事業の収益性向上への期待が高まったこと」です。

技術の進歩とともに再生可能エネルギーを導入するコストは低下しています。日本の太陽光発電による産業用電力の発電コストは2012年から2019年にかけておよそ半分になりました。

このようなコストの低下から、太陽光発電事業に新規参入する企業は急激に増加しています。事業としての収益性が高まったことで企業はより一層再生可能エネルギーに注目し始め、同時にGXへの注目も高まったのだと考えられます。

【ベンチャー企業、スタートアップとの連携が必要】

 GXの実践や2050年までのカーボンニュートラルの達成のためには、勢いがあり、かつ急速に成長しているようなベンチャー企業やスタートアップと政府との連携が不可欠です。

クリーンテック企業には
・サスティナブルなフードシステムを作ることにより食料廃棄の問題を解決することを目指すスタートアップ「Imperfect Foods」、

・独自のAIを用いて大規模な商業ビルの電力の効率化を図るサービスを提供しているベンチャー企業「Carbon Lighthouse」、

・独自のソフトウェアによって大気汚染や温室効果ガスの量を測定し、削減することで気候変動の問題に取り組むスタートアップ「Aclima」

など、サプライチェーンの中でピンポイントにGXを実践しようとしているベンチャーやスタートアップが多く存在します。これらと連携することで、ベンチャー/スタートアップ企業は素早く規模を拡大できれば、事業を安定させることができます。政府と民間企業がそれぞれ得意な分野からGXを実践していくことが必要になっています。

【GXベンチャーやGXスタートアップへの投資トレンド】

 今後GXの実践を目指す企業が成長することを見越して様々な企業がGXに関連するベンチャー企業やスタートアップに投資を始めています。

その中でも特に注目を集めるのが、「Breakthrough Energy Ventures」です。

Breakthrough Energy Venturesは2050年までに温室効果ガスの増加を止め、排出量を0にすることをミッションに掲げたベンチャーキャピタルです。Breakthrough Energy Venturesにはビル・ゲイツやジェフ・ベゾスなど世界的な投資家20名が参加しています。現在は45のスタートアップが総額110億円という巨額な投資を受けています。このように、投資家から見てもGXを実践するベンチャー企業やスタートアップは最新のトレンドとなっているのです。

ベンチャー/スタートアップ企業に与える影響

 ビジネストレンドの最先端をいくGXはベンチャー企業やスタートアップにどのような影響を与えるのでしょうか。

「グリーン」と「デジタル」の両輪を動かすスタートアップ企業数の増加

 まず、世界がGXに注目をし始めたおかげで「グリーン」と「デジタル」の両輪を動かすスタートアップ企業が増加するでしょう。環境にまつわるトレンドをビジネスチャンスとの見方が強くなっています。

近年、環境や社会への貢献意識が高い世代の増加していることも、このような企業が増えていくと考えられる原因です。
日本のエネルギー産業はスタートアップ企業と密に連携していくことが求められている中、世界各国のベンチャーやスタートアップと日本のエネルギー業界を繋ぐイベントも多く開かれています。
今後日本にもこのようなスタートアップ企業が増えていくでしょう。

グリーンテックの普及

アメリカのシリコンバレー等、社会環境意識の高い地域ではそのような動向が著しく、脱炭素やデジタル化を目指した技術開発が進んでいます。
このような技術は「グリーンテック」と呼ばれ、今後の市場に大きなインパクトを与えると見られています。日本のグリーンテックのベンチャー企業やスタートアップは欧米と比較してかなり少ないのが現状です。
今後日本のベンチャーやスタートアップもこの領域に進出していくことは間違いないと言えるでしょう。

これからのベンチャー/スタートアップ

 これからのベンチャー企業やスタートアップはどのような方向に向かっていくのでしょうか。現在GXやカーボンニュートラルがビジネスのトレンドを牽引していることはこれまで紹介してきた通りです。

このトレンドに乗りGXに関わるベンチャー企業やスタートアップの数は増えていくと考えられます。また、SDGsへの注目が高まっていることも相まって、ビジネスの内容もGXに関わったものが注目されるでしょう。

投資家も環境への配慮コーポレートガバナンスをより一層重視するようになっています

実際にAmazonやGoogle、Appleなど世界的に影響力のある企業もGXの実践は始めており、更なる展開が期待されています。ベンチャー企業やスタートアップはその勢いに長所があります。GXを実践するスタートアップが増えれば、2050年よりもも早い段階で世界的にカーボンニュートラルが達成される日が来るのも夢ではないのかもしれません。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回はGXリーグ基本構想からベンチャー/スタートアップに与える影響を解説しました。ベンチャー/スタートアップ企業を含むエネルギー関連企業は投資や技術支援を含む、包括的な支援を受けやすくなります。このことが、産業の発展に大きく貢献します。
今後のエネルギー産業に注目です!!

最後に。。。

弊社では、転職前にベンチャー適性がわかる診断サービス「PreVenture」も運営をしています。40問の質問に答えるだけでベンチャー企業への適性診断を無料で受けることができます。ベンチャー/スタートアップ企業で働くことに興味がありましたらぜひ参考にしてみてください!

参考資料

GXリーグ基本構想について

https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/GX-league/gx-league.html

https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/GX-league/gxleague_concept.pdf

https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/GX-league/gxleague_concept_2.pdf

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