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1人の人間がエンジニアとして経験できる範囲・深さには限度があります。今、エンジニアたちはどのような問題を抱え、どのような能力を求められているのでしょうか。 エンジニアとはエンジニアとは、技術者(engineer)のことです。国語辞典では「科学上の専門的な技術をもち、それを役立たせることを職業とする人」とあります。 似た言葉として「技能者」もありますが、技能者とは、機械の組立や加工など、ものづくりの実作業を担当する者です。専門知識を応用して成果を出すことは求められない反面、
契約書の読み方は一通りではありません。 例えばマンションの規約に、 「このマンションでは、犬猫を飼ってはならない」と書いてあった場合、どう解釈すれば良いのでしょうか。鳥は飼って良いのでしょうか。 まず、契約書の文言をそのまま文字通りに読むことを「文理解釈」と言います。あくまでも「犬猫」は飼ってはならない、と示しているため鳥を飼ってはならないことにはなりません。 次に「目的論的解釈」です。 こちらは、その条文が作られた意味、すなわち趣旨から考えたらどうなるかを考えます。 犬
●CAEとは CAE(computer-aided engineering)とは、コンピュータによって支援された、製品の設計・製造や工程設計の事前検討などといったエンジニアリング作業のことです。計算機援用工学とも呼ばれ、適用分野は機械工学、電気工学、電子工学、建築工学、土木工学、化学工学など多岐に渡ります。 ●CAEの流れ CAEの作業は、以下の順番で行います。 1.解析する現象を予測し、解析内容を決定する 2.解析条件の整理 3.必要なデータの収集、CADで作成 4.プリ
前回の続きです。数値解析は、対象とする数学的問題によって分類されます。 ・関数の計算 ・補間、補外、回帰 ・方程式の計算(線型、非線形方程式) ・行列計算(固有値と特異値) ・微分方程式(常微分、偏微分方程式) 関数の計算関数の解を求めることです。最も単純な方法は数式に繰り返し値を代入していくことですが非効率的です。多項式の場合は、ホーナー法を使うことで乗算と加算の回数を減らすことができます。通常n次の多項式を直接計算するには、まず第1項AnX^n を計算し、次に第2項An
ストレスについて「ストレス」という言葉は日常生活で頻繁に使われています。育児ストレス、看護・介護ストレス、テクノストレス、環境ストレス、酸化ストレス、たくさんあります。しかし「ストレス」という言葉は曖昧で明確な定義はありません。 ストレスの良悪ストレスは多くの疾患に結びつき一般的に悪いものと捉えられています。しかし実際のストレスの影響は人それぞれです。人はストレスを受けると、まず初めに機能低下に陥ります(ショック相)。その後、反転して機能を増大させ、ストレスに対処しようと
プラズマとはプラズマとは物質の第4の状態です。 物質には固体・液体・気体の三態があり、温度が上昇すると固体から液体、液体から気体に変化しま す。そこからさらに温度が上昇すると気体の分子は解離して原子となり、さらに原子核のまわりを回っていた電子が原子から離れ、正イオンと電子に分かれます。この現象を電離と呼びます。そして電離によって生じた荷電粒子を含む気体をプラズマと呼びます。 自然界のプラズマ自然界には、太陽や太陽風、地球を取り巻く電離層、オーロラ、真夏の積乱雲から走る稲妻
前回の続きです。 アルゴリズム一般に多面体同士の衝突判定手法では、点と面の判定や線と線の判定といったように、衝突の種類により衝突判定のアルゴリズムが異なります。また、その衝突後の挙動のシミュレーションを行うには衝突の際に生じる力を評価する必要もあり、これも当然衝突の種類により異なります。またアルゴリズムの脆弱性から、しばしば物体が互いに貫通するような現象が生じ、これを防止するためには積分の時間刻みを調整する必要がありますが、時間刻みに関しても明確な指針を示すことは困難です。
衝突判定とは衝突判定とは「物体が別の物体に衝突したか」を判定するプログラム処理のことです。計算科学の問題に属します。ロボット工学、計算物理学、ゲーム、シミュレーションなど様々なコンピューティング分野で応用されています。 衝突判定の難点衝突判定は常に監視する必要があり、負荷の大きい処理となりま。特に3次元形状はポリゴン(三角形、多面体)の集合で表現されるため、その運動解析にはポリゴン同士の衝突を検出し、適当な反発力を定義して干渉を防ぐ必要があります。他にも ■扱う物体が多い
数値解析とは数値解析は、数値計算によって解析学の問題を近似的に解く数学の一分野です。自然科学、工学、あらゆる分野に応用されています。この技術が発達したことでコンピュータ上で仮想的な実験を行うことができ、大きな実験装置を動かす手間やコストを省くことができるようになりました。 数値解析の例数値解析の目標は難しい問題への近似解を与えることです。次の例があります。 ・材料力学:自動車の衝突シミュレーション ・流体力学:ロケットの軌道計算、航空機の性能予測 ・電磁気学:電気機器の設計
企業の社会貢献という発想は経営の目的に矛盾するように思われます。ビジネスによって獲得した利益を社会に再分配することは、企業本来の目的と齟齬をきたす感じがします。企業はなぜ利益を社会に還元するのでしょうか。 企業視点の社会貢献それは企業のビジネスに関わる人たちが、社会貢献活動を、その企業への信頼感に結び付ける価値と捉えているためです。あるいは、その企業で働く従業員が、自らの仕事と社会との接点を知り、それを就業意欲や組織としての一体感に結びつけるためです。社会貢献は企業にとって
トラブルシューティング(故障修理)は日常生活のあらゆる場面で広く行われます。トラブルシューティングにはゴールとする状態が不明瞭、解決への手順が不明確などの難しさがあります。それではトラブルシューティングを得意とする熟練者と一般人の違いは何でしょうか。 トラブルシューティングとはトラブルシューティングとは異常を検出し正常状態に修復する作業です。複雑な思考を伴う知的作業とされ、認知科学、人間工学、教育工学等の分野で多くの研究が行われています。 一般に次の4プロセスから構成され
前回の続きです。 異存(いぞん) 他と異なった考え。反対意見や不服な気持ち。 ・誰も異存はない。 ・その処置に異存があります。 ・異存ありません(反対の意見、異議はない) 名実(めいじつ) 名称と実質。評判と実際。 ・その国は名実相伴う経済大国 ・あの人は名実ともに偉大な科学者 ・名実ともに(評判と実際が一致しているさま) 秋口(あきぐち) 秋の初め。秋になったばかりのころ。 ・秋口は、農民にとって忙しい時期 ・秋口の涼しい日 累々(るいるい) 重なり合うさま。 ・戦
前回の続きです。 凡百(ぼんぴゃく、ぼんびゃく) 色々なもの。数々。もろもろ。 ・凡百の人間 ・凡百の中の特別な存在 綿密(めんみつ) 詳しく細やかなこと。手抜かりのないこと。 ・データを綿密に分析した ・綿密な計画が必要です。 ・契約書は綿密に読んだ方がいい 暴利(ぼうり) 不当な利益。法外な利得。 ・10日で3割の利息はは暴利 ・円安の波に乗って暴利を得た。 ・暴利を貪る(不当な利益や法外な利得を際限なく獲得すること) 有終(ゆうしゅう) 終わりを全うすること。
本稿では概要について説明します。具体的な故障検出方法については、また別記事にて解説します。 故障検知とは故障または異常とは、運転中のシステムの特性が予期せざる理由によって変化することです。システムの特性が変化するとシステムの出力(観測値) も変化するため、出力を常時監視することによって故障を検知することができます。つまり故障検知とは正常時と故障時の観測値の差違に基づいています。しかし故障箇所や故障原因、故障のメカニズムによって種々の故障モードがあるため、観測値の中から故障の
前回の続きです 拝察(はいさつ) 推察することをくりくだっていう言葉。 ・皆様の胸中拝察申し上げます。 ・旦那様の悲しみはいかばかりかと拝察いたします。 寄稿(きこう) 原稿を新聞や雑誌に載せるように送ること。またその原稿。 ・新聞に追悼文を寄稿する。 ・論文を学術誌に寄稿した 時節(じせつ) 季節。時期。自然の移り変わりによって感じられる時分。 ・花だよりの届く時節だ。 ・時節柄くれぐれもご自愛ください。 ・時節外れの霜で野菜が被害を受けた。 論旨(ろんし) 議論、
セレンディピティとは研究者が成功を修めるには、論理的な積み重ねだけではなく、偶然からの発見があると言われています。この偶然からの成功をSerendipity(セレンディピティ)と呼びます。 セレンディピティはMOT(Management of Technology:技術経営)において注目されています。研究者がセレンディピティをおこす発生原因やプロセス、発生しやすい環境つくりが分かれば、未だマネジメントが難しいとされる研究開発の組織運営、研究環境に影響を与えると考えられていま