見出し画像

知る機会を多くの子どもたちに提供したい!立命館大学学生団体 BohNo の取り組み

こんにちは。食に強いPR会社、株式会社ppcの毛塚です。

弊社では「フードロス削減プロジェクト」を行っています。
フードロスに関連するニュースのピックアップや、フードロス削減を柱として動いている企業・団体、フードバンクの紹介などをnoteで定期的に行っています。
記事を読んだ方が少しでもフードロスを身近に考えていただけると嬉しいです。

本日は学生団体取材第4弾!
立命館大学の学生を中心に『食べ物のもったいないをなくし、子どもたちに笑顔を届ける』をモットーに活動している、学生団体BohNoの学生3名にインタビューを行いました。

――過去の学生団体取材記事はこちら↓――

■第1弾『Liga 食品ロス削減チームの取り組み』

■第2弾『京都大学 エコ~るど京大の取り組み』

■第3弾『高円寺フードロスゼロの取り組み』

「学生団体BohNo」は、京都・滋賀・大阪にキャンパスを構える立命館大学の学生を中心に活動する学生団体です。
発足は2020年で、今年で3年目を迎えました。
団体発足のきっかけは、創設者である樋口陽香さんがフィリピンを訪れた際、ゴミ山で働く子どもたちの存在を知ったこと。衝撃を受けたその出来事とともに、「こういった現状があることをもっと多くの子どもたちにも知ってもらいたい、その機会を作りたい」と思ったそうです。
今回は、代表(※)の池内春香さん、副代表(※)の橋本涼(すずな)さん、食育リーダー(※)の中山澪(みお)さんに、団体入会のきっかけから今後の展望までを、たっぷりとお伺いしました。(※2023年3月時。現在は後輩の方が引き継いでいます)
大変活気のあるお話を聞くことができました!順にご紹介していきます。

(代表 池内春香さん)
(副代表 橋本涼さん)
(食育リーダー 中山澪さん)

「BohNno」に入会しようと思った理由を教えてください。

橋本さん:団体発足のきっかけの話がとても印象に残ったことから、入会を決めました。
昔から食べることが好きだったのですが、余った学校給食が廃棄されてしまうのを見るのがとても嫌でした。
食品ロスという言葉を知ったのは高校生の時です。また、フードロス削減アプリやフードバンクなどの存在も知り、食べる以外にもフードロス削減の方法があることが分かりました。大学でも食品ロスに関することも学べる食マネジメント学部に入っています。私自身「もっと早くに知りたかった」という思いがあるので、子どもたちにもぜひ学んでほしいと思い、入会しました。

中山さん:もともと食育に興味がありました。幼い頃から「ねるねるねるね」などの知育菓子が好きで、食から学べることが多いと気づき、団体の「食を通じて視野や価値観を広げる」という点に共感して入会しました。

「BohNno」では主に、”食品ロス“ “食育イベント” “商品開発” という3つの軸の活動がありますが、それぞれどのような活動を行っているのでしょうか?

■食品ロス の活動について

主に賞味期限が近くて販売できない食品を買い取り、大阪府茨木市のイベント「ガンバる市」で販売をしています。
食品は「NPO法人日本もったいない食品センター」というところから自分たちで仕入れています。賞味期限が切れてしまいそうな食品を販売し直接的にロスを減らすというのはもちろんですが、賞味期限は切れた瞬間食べられなくなるわけでなく『美味しく食べられる目安』であることを伝え、その上で捨てるか捨てないかの選択をしてもらうことで間接的なロスの削減を目標に活動を行っています。
また同時に、『商品を購入することそのものが食品ロス削減への貢献になる』ということも実感していただきたく、お客様に伝えるようにしています。

届く食品は時期によってバラバラ

食品の種類は時期によって異なります。ドリンク系が多い時もあれば、スナック菓子、お土産が多いことも。また業務用トマト缶など、特殊なものがたくさんあります。
活動を始めて1年ほどでこれまで3回イベントに参加し、3回目に実施した際は食品を完売することができました!

来場者の方に「伝わる・伝える」工夫

販売時に工夫していることは、「賞味期限切れでも食べられる」という事実を伝えることです。来場してくださった方には、よく「賞味期限切れなのに食べられるのか?」と聞かれます。購入する方は不安もあると思うので、丁寧にお伝えするよう心掛けています。
また珍しい商品が多いため、どのようなものか説明できるように事前にメンバーで試食をしたり、ポップを手作りするなどして、来場してくださった方が手に取りやすいような形にしています。

■食育イベント班 の活動について

主に小学生を対象とし、食育活動を行っています。子どもたちには食を通じて新しいことを知ってほしいと思っています。そのため、なるべく子どもたちのみでの参加にしてもらい、「自分たちで考える」という自発性を身に着けてもらえる場にもしています。
テーマは「食と○○」。毎年何を掛け合わせるかは班のメンバーと話し合って決めています。

難しいからこそチャレンジする気持ち、その機会を作りたい

昨年は「食とSDGs」を掛け合わせるイベントを実施しました。
例えばシュークリームを題材に、「なぜ膨らむのか」を一緒に考えます。シュークリームが膨らむには「水」が重要です。そんな「水」と掛け合わせて、世界の水事情を子どもたちに伝えました。
ほかにも規格外野菜を例にとり、「見た目は違っても味は一緒」という点から、人間の多様性についてみんなで考えたりもしました。
少し難しい、固いテーマに感じるかもしれませんが、「小学生にとっては難しい話題だから教えない」ということではなく、「難しいからこそチャレンジしてみよう」という気持ちでイベントを行っています。
参加してくれた子どもたちからは「初めて知ったことがたくさんあったので、自分で調べてみたい!」
「日本は水道から水が出てくるけど、そうではない国もあるので、頑張ってエコをしたい。」
など、参加して良かったという声をたくさんいただいています。

今年のイベント計画も進行中!

今年は定期的に開催しているワークショップ「BohNo Cafe」で、食と四季をテーマにイベントを行う予定です。
キャッチーで耳に残りやすい言葉を使ったり、言葉だけでなく視覚的に見てわかるような工夫をしながら、これからも子どもたちが楽しく学び、考えられる場所になるよう、実施していきたいと思います。

■商品開発班 の活動について

この活動は、食品ロス削減にも近い活動だと思います。
昨年は、農家で余ってしまったメロンを使って商品開発を行いました。
使用したのは、滋賀県草津市で販売されている冷凍のメロンです。「たくさんストックがあるためぜひ何かに使って欲しい」という依頼があったので、メロンのおいしさを活かせるレシピをみんなで考案。レシピ決めから施策まで、約3か月間で行いました。

完成したレシピは、スムージーのような感覚で飲める「メロンスープ」や、メロンをふんだんに使った「メロンチーズケーキ」、みずみずしいメロンと野菜をマリネにして合わせた「メロンパスタ」の3品。草津市の「やまだメロンまつり」というイベントに出店しプレゼントという形で来場された方に食べていただき、多くの好評をいただきました!

食品ロスから地域とのつながりづくりへ

草津の冷凍メロンに限らず、「地域でイベントをやるので出店してほしい」「家庭菜園で余ってしまった野菜などを活用して欲しい」という依頼をいただくこともあります。
このように食品ロス削減の活動を通して、地域の方々ともつながり、地域活性化にも貢献出来ていると感じています。
今年からは商品の販売も視野に入れ、食品ロス×地域活性化をより進めていけたらと考えています。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

さまざまな視点から、食品ロス、食育について伝えている「BohNo」のみなさん。活動のひとつひとつが本格的で、お話を聞きながら「学業とも両立しながら行っているのはすごいな」と感服しました。
活動の中で一貫性があるのはやはり「知らせる・伝える場を提供すること」ではないでしょうか。
『自分たちが幼いころに知りたかったことだから、ぜひ知ってもらい、考えるきっかけにしてほしい』という思いがあることを、活動内容をお聞きして感じました。

次回は、お三方の活動のやりがい、今後今の活動をどうつなげていきたいかを紹介します。お楽しみに!

【学生団体 BohNo】


最後まで読んでくださりありがとうございました。
弊社noteでは他にも、フードロス関連の記事まとめや、ボランティア活動団体、食品ロス企業へのインタビュー記事もあります。
ぜひ、そちらのページものぞいてみてくださいね!


この記事が参加している募集

ご当地グルメ