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セーチェーニ鎖橋に行く前に、ちょっと話を聞いて欲しい


どうも、旅好きのふーくんです。

皆さん、ハンガリーの首都はどこだか分かりますか?

そうです、ブダペストです。

ブダペストと聞いて思い浮かぶ景色は、「ドナウ川の真珠」と呼ばれるこの夜景ですよね。

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自分はブダペストがハンガリーの首都であることは知っていましたが、ブダ王宮があり軍事・政治的拠点であるブダ地区と経済的拠点であるペスト地区が合わさってブダペストと呼ばれていることはハンガリーを訪れることが決まってから知りました。

観光地の歴史や小話などを知って行くのと、何も知らずに行くのとでは旅の面白さが大きく変わってくると思います。

また、事前には知らなくても

旅をして実際にその地に足を運び、これまで自分が知らなかったものに触れて、何か新しいことを学ぶと嬉しくなりますよね笑

僕はそんな小さな幸せを、ブダペストでたくさん感じました。


そこで、今回はブダペストといえばのこの夜景のメインとも言えるセーチェーニ鎖橋について、少しお話をさせてください。

ぜひ、セーチェーニ鎖橋を訪れる前に知っていると、より鎖橋に親しみが持てるのではと思うので、興味があるものだけでも読んでいただければと思います。



1、どうして鎖橋って言うの?

セーチェーニ鎖橋は、ブダ地区とペスト地区の間を流れるドナウ川に架けられている鎖橋です。いくつかドナウ川には橋が架けられていますが。この橋だけが、鎖橋と名付けられ人気なのです。

では、どうして多くの人はこの橋を鎖橋と呼ぶのでしょう。

それは、当時最も強度があると言われたアイバーと呼ばれる両端に穴の開いた鉄板を鎖状につなぎ合わせたアイバーチェーン吊り橋だからなのです。

セーチェーニ鎖橋が改修された際には、より強度のある材料に変更になりましたが、建設された当時の外観を損なわないようにという条件のもとで改修作業が行われたようで、現在も昔のままの様子を見ることができています。

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美しい夜景を作り出している装飾の電飾が鎖状に連なっているように見えるからとどこかで見たのですが、どうやら間違いだったみたいです。


2、名前のセーチェーニって何?

多くの人は、鎖橋(Chain BridgeやLánchíd)と呼ぶのですが、正式名称はセーチェーニ鎖橋(Széchenyi Lánchíd)と言います。セーチェーニって何や?ってなりますよね。実際、自分もその一人でした。

実は、近くにセーチェーニ温泉(Széchenyi gyógyfürdő)というハンガリーで一番有名な温泉があるので、この地域をセーチェーニと呼ぶと思っていたのですが、どうやら違ったのです。

セーチェーニ、実は人物名なんです。

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セーチェーニ・イシュトヴァーン(Széchenyi István)、ブダペストの政治家。(以下、セーチェーニ)

この人の名が冠されているので、セーチェーニ鎖橋と呼ばれるのです。

なぜか。

それは、ドナウ川に恒常的に架けられた橋がなかった頃に遡ります。

実は、この橋が出来る1849年まで

ドナウ川には橋が架けられておらず、船を並べてそこに橋をかけてドナウ川を渡っていたそうな。冬になると流氷が押し寄せるために渡し橋のための船は解体されるも、その代わりに人が歩行出来るほど水面が凍っていたために不便になることはなかったみたい。

しかし、真冬の12月のある日。

セーチェーニは父の訃報を聞き、急いで橋を渡って駆けつけようとするも、船橋は既に解体され、さらにまだ水面が歩けるほど十分に凍結しておらず、氷を避けて向こう岸まで届けてもらう渡し手を手配するのに時間がかかった。この一件があり、恒常的な橋の必要性を感じ、当時橋の建設が進んでいたイギリスに視察に行くなどしてセーチェーニは橋の建設を始めたそうな。

二人のイギリス人技師の手によって完成したこの橋は、単に鎖橋としか呼ばれていなかったようですが、当時のハンガリー革命指導者のコシュート・ラヨシュによってセーチェーニ鎖橋と名付けようと提案され、セーチェーニの名が冠されました。

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ただの橋だと思っていただけに、この橋が架けられるまでのエピソードを知って、こんなにも簡単にドナウ川を渡れることに感謝するとともに、鎖橋の由来であるアイバーチェーンを良く見ながら橋を渡ることが出来ました。

自分は、ペスト地区側からと、地下鉄2番線のBatthyány tér駅で降りて、国会議事堂を左手に見ながらドナウ川沿いを歩き、ブダ地区側からと二回渡る位に気に入りました笑


ぜひ、皆さんもセーチェーニ鎖橋を訪れる際には、セーチェーニに思いを馳せてこの橋を渡ってみてはいかがでしょうか。









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