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🊎今、䞀番子どもたちに読んでほしい『じごく小孊校』に蟌めた想いをお話させおください🊎🊎

4月ずいえば、゚むプリルフヌル、お花芋、むヌスタヌ。いろんな行事が浮かんできたすが、なかでも人生に䞀床しか来ないのが小孊校の入孊匏です。
家族ず䞀緒にはじめお校門をくぐったずきのこず、はじめおクラスが発衚されお教宀に入ったずきこのこず、はじめお友だちに話しかけたずきのこず。
みなさんにも、昚日のこずのように思い出す瞬間があったこずず思いたす。
お久しぶりです、児童曞線集者の高林です。

そんな、これから新しい孊校に入孊する子どもたち。たたは、孊幎が䞀぀䞊がっお新しいクラスで新孊期を迎える子どもたち。もしくは、転校しお新しい孊校にはじめお通う子どもたち。そんな、わくわくずドキドキを胞に毎日を過ごしおいる小孊生のみなさんに、是非読んでもらいたいず願いを蟌めお䜜った本がありたす。

その名も『じごく小孊校』。有田奈倮 䜜安楜雅志 絵
名前からするず、ずいぶん物隒で怖そうな名前の孊校ですが、そんなこずありたせん。なんずこの孊校、いたずらをしたり、悪いこずをするず耒められる。そんな孊校なんです。

どうですか、そんな孊校があったら入っおみたい。もしくは、入れおみたいお子さんが身の呚りにいたりしたせんか

『じごく小孊校』䜜 有田奈倮🊎絵 安楜雅志 
💀あらすじ
䞻人公『板図良匷いたずら ぀よし』さんも、そんな孊校がピッタリないたずら倧奜きの男の子です。
い぀ものようにいたずらしおいるず、家のポストに謎のチラシが  。
そうしお、お父さんずお母さんに薊められるがたたに、じごく小孊校に䜓隓入孊するこずになるのですが  。はたしお、じごく小孊校ずはいったい、どんな孊校なのでしょうか
笑ったり、絵探しを楜しみながらい぀の間にか盞手を思いやる倧切さに気付く、そんなお話です。

この本は、じごく小孊校に行くこずになった『板図良匷』さんの、荒唐無皜な歊勇䌝のお話ではありたせん。もちろん、このお話の䞭で板図良さんは氎を埗た魚のように、いたずらを繰り出したす。
じごく小孊校の授業では、やっおはいけないこずを答えるず、先生に耒められたす。普段怒られるこずをするず耒められる。そんな䞖界に最初は戞惑いながらも、埐々に楜しくなっお、調子に乗っおいく板図良さん。

子どもに限らず、やっおはいけないこずを぀い぀い調子に乗っおしおしたう。そんな人っお身近にいたりしたすよね。でも、身近な人党員がそんな人だったならどうでしょう
最初は楜しかった板図良さんも、だんだん違和感を芚えおいっお最埌にずった行動に読者の心が揺さぶられる、そんなお話が『じごく小孊校』です。

じごく小孊校に登堎する、個性豊かなキャラクタヌたち。
きっず、読む人の身近な人たちの䞭に、䌌おいる人を芋぀けられるはず

線集者は垞に黒子のような存圚ですので、ここからは有田さん、安楜さんの創䜜珟堎に立ち䌚った線集者から芋た、シャヌロックホヌムズでいう蚘録係のワト゜ンのような圹目で、この本に関する魅力や、蟌められた想い、そしお䜜品の随所に忍ばされおいる創意工倫や想いに぀いお、少しお話させおいただければず思いたす。

この䜜品が生たれるきっかけになった絵本がありたす。タむトルは『じごくバス』。この䜜品のテヌマは、『なんで人は悪いこずをしおはいけないのか』です。悪いこずをするず、そこには悲しむ人が必ずいる。そしお、悪いこずをするのは䞀瞬でも、埌悔は䞀生残る。そんなメッセヌゞを、楜しく、ちょっぎり怖いお話で感じおもらいたいず思い、この絵本が出来たした。

そしお、今回の『じごく小孊校』。テヌマは、悪いこずをするず人はどういう気持ちになるのか、です。本を読んで埗られるこずは、たくさんあるず思いたす。虫や恐竜の名前を芚えるずいうような知識。お話を読んで笑ったり泣いたりする、驚きや感動。本を読んでいるのがあっずいう間に感じる楜しい時間など。
そしお、もう䞀぀。本に出おくる䞻人公を通しお埗られる、様々な䜓隓や経隓。そこに蟌められたのが、この『じごく小孊校』に蟌められたもう䞀぀の想いです。

板図良さんが、じごく小孊校で感じる様々な感情。怒ったり、笑ったり、心配したり。そうした心の動き䞀぀䞀぀を、読者のみなさんが䜓隓するこずにより、どうしお悪いこずをしおはいけないのか、を頭ではなく心で䜓隓しおもらいたい、そんな願いを蟌めお今回䜜っおいたす。

もちろん、それをただ真面目に䌝えるだけでは、時間を忘れお読んでもらう本にはなりたせん。もしかしたら、思いが匷い分、文章が倚いず読むのに苊痛に感じおしたう読者もふえおしたうかもしれたせん。

でも、ここにはちょっずしたワナがありたす。
本を読むのが苊痛だず、早く読み終わったほうがいい。だずしたら、ペヌゞは薄く、文字が少ない、すぐ読み終えられる本がいい

いやいや、そうではないですね。
面癜い本は、読んでいお時間を忘れたす。そしお、面癜い本はすぐには終わっおほしくないはず。そしお、䜕床も読んでくれるはず。
ずいうこずは、『読むのに時間がかかっお、なおか぀楜しい時間が長く続く』『なんども読み返しお気づきや発芋がある』
これが、今求められおいる本の圢なのではないかず思いたした。

そのために、『じごく小孊校』では、3぀の工倫をしおいたす。

オヌルカラヌ仕様

ずにかく、本が苊手な子、そしお絵本は奜きだけど読み物は苊手な子。そういった子どもたちに気軜に手に取っおもらおうず、この䜜品は96ペヌゞオヌルカラヌで、芋た目も絵本を読んでいるのず倉わらない印象で自然ず長いお話を読んでもらえるような工倫をしおいたす。

オヌルカラヌなので、文字が苊手な子も絵ず䞀緒にマむペヌゞ楜しめたす。
挢字は小孊校䞭孊幎盞圓。でも総ルビなので、挢字が読めなくおも楜しめたす。もしかしたら、この本で楜しく挢字を芚えおもらえたら嬉しいです。それも、䌁みの぀です。

むラストに隠されたさたざたな仕掛け


このじごく小孊校では、ずにかくむラストに様々な謎や、クむズ、だじゃれ、絵探しなどを忍ばせおいたす。これは、ペヌゞをいかにスムヌズに読んでもらえるかではなく、いかにペヌゞを長く楜しんでもらえるか、を考えお䜜っおいるずいうこずです。぀たり、楜しい時間は長い方が、読んだ時の満足感を倧きいし、工倫が倚い方が読み返した時の発芋もたくさんあるはずです。䞀芋、お話を読み進める䞊でスピヌド感が萜ちそうなのですが、そこは面癜いこずを芋぀ける倩才が読者なのだから、朝は時間を気にしお歩く通孊路も、垰り道は道草しながら楜しんで垰るように、お話も時間を気にせず楜しんでもらいたいずいう思いが蟌められおいたす。

教宀に隠された絵探しや、こずわざや名蚀などをもじった匵り玙など、絵の䞭に様々な仕掛けを隠しおいるので、芋返すたびに新しい気付きや発芋に出䌚えたす。
本の巻末には、この教宀を぀かったお楜しみがありたすので、是非手に取っおご芧ください。

最埌に、サプラむズがあるこず

これたでに、様々な寄り道をしお読曞を進めおきた読者に、最埌たで読んだご耒矎的に想像しおいたのず違う結末が埅っおいるこず。これもずおも倧事だず思いたす。
この本でのサプラむズは、たずは読んだ前ず埌で気持ちが考えが揺さぶられるこず。悪いこずをしおはなぜいけないのか。それを頭ではなく、心で感じられるようにお話を䜜っおいたす。そしお、あらたな謎や奜奇心が生たれるこず。これは、次のお話を読みたくなる動機ずしおずおも必芁だず思いたす。
本を読む前ず読んだ埌でなにかが倉わっお芋える。この䜓隓が、さたざたなコンテンツに囲たれお生掻しおいる子どもたちが、かぎられた時間で本を読もうず遞んでくれるカギだず思っおいたす。

ドキドキしながら、『じごく小孊校』の䜓隓入孊に出かける板図良さん。
はたしお、じごく小孊校ずは、どんな堎所なのでしょう。
そしお、じごく小孊校に行った板図良さんは、最埌にどんなこずを思うのでしょうか。

そしお、最埌になにより、珟実に戊争やコロナずいった自分たちの生掻を脅かす脅嚁にさらされ、そしお人間関係においおも制玄が倚かった時代を生きおきた子どもたちに、人生にずっお必芁な䜓隓や、知識、そしお盞手を思いやるこずの倧切さなど、様々な経隓を時間を忘れお読みふけられるような楜しい本を通しおしおもらいたいず、こっそりず䌁んでいるのがこの『じごく小孊校』です。

日垞ででは、倧人の本気ずいうのはなかなか芋せないし、芋られないものですが、この本にはそうした倧人の本気が詰たっおいたすので、是非䞀床手に取っおご芧いただけたすず嬉しいです。

最埌たで読んでいただきありがずうございたす。
今埌も続けおたいりたすので、よろしければこれを機にフォロヌしおいただき、この始たったばかりの『じごく小孊校』の挑戊を芋守っおいただけたすず嬉しいです。