派手さ足りない、マイ自由が丘
割とご近所の自由が丘は、用事で行く事ばかりで、人が沢山いるエリアや、若者に人気の飲食店などに私は、ほぼ近寄りません。なるべく街の少し静かな外側にいる事が多いです。
自由が丘の街は、ただいま駅の周りを大改装中で、道が細くバスがギリギリの道幅からヌッと出て来たり、踏切りが多くて渋滞する長年の不便を改善させる計画だ。
学校があるせいで、若い女の子が多い。都心から離れていて多少不便な分、治安が良いので、子供の塾などが多く、小綺麗にしたママ達が通りをウロウロしている。パチンコ店も一杯飲み屋だってあるのですが、緑道のお洒落なカフェや流行りのスイーツ、乙女なイメージが勝っている自由が丘です。
☆ 目黒区立 緑が丘図書館
私が頻繁に行く自由が丘は、ダントツここ!地味過ぎ(笑)昨今素敵な図書館が多い中、完全に出遅れてる。昔の公民館風?狭い入口から迷路のように書棚が奥まで続く、薄暗い図書館。入口カウンターのエプロン姿のスタッフ達は、出番待ちの和む介護士にも見える。書棚で視界が遮られ意外と居心地が良いので、いつも賑わってます。
☆ 洋菓子「モンブラン」
自由が丘駅のすぐ、有名ケーキ店で地下がカフェになってる。今はモンブランもオシャレになって色々ありますが、昔からのここの、中にゴロンと1粒栗が入っていて、白ベレー帽をかぶったような大きめモンブランは特別だった。食べた人の記憶に残る逸品だ。店内やパッケージにも使われる東郷青児の絵が、時代を、ムードを感じる。
隣の学芸大学駅の洋菓子「マッターホーン」出身のオーナー、でもマッターホーンと違い、自社ビルではないため(土地価格高騰で)ケーキも喫茶も、好立地のせいもあって価格が高め。モンブラン¥800を買う時「さて幾つに買お?」8の段の掛け算にたじろぐ私(笑)アレンジされたクッキーも美味だ。
モンブラン好きなのに「まだ1度も食べた事がない」と言う人がいる時「ヨシッ!」手土産をこれに奮発します。箱を開けた時の黄色のキュートさに、感激度は、100%!見事です。
☆ 岩立フォークテキスタイルミュージアム
岩立広子の私設美術館。染色家であった彼女が、インド、中東などの地方での生活織物などの研究や蒐集に広がった。かなり奥地まで自ら足を運んで集めた、温かみのある手仕事だ。
どんな場所の生活にも、独自の装飾に喜びがあると思わせてくれる。
繁華街の好立地にある古い建物は「岩立ビル」と記されているので、豊かなバックボーンが彼女の研究を支えたのかなぁと(私が勝手に)思った。
☆ 自由が丘ピーコック(現存せず)
去春、とうとう閉店解体してしまった。とりあえず何でもある?田舎の冴えないデパート風でしたが、場所柄か食品フロアはセレブ風情も多い。私は階下のパン屋に、雨の日の散策にと通っていたピーコック。
◎ 悪いエレベーター
皆さんは経験あるだろうか?私はここしか知らない。とにかくオーバーでなく「人を挟む気まんまん」の油断も隙もない、エレベーターなのだ。開いたと思ったら、すぐ閉まりたがる。またその開閉の勢いがすごい。センサーなどあるわけなく、普通に押さえるくらいじゃ無理。扉の厚みの中の金属部分を力を込めてグイッと押し込まないと、勢いよく閉まる力に負ける。人に、カートやベビーカーに、お構い無しにガッシャンガッシャンぶつかる。
「あ、気をつけてください。このエレベーターは挟む気まんまんなんです」
「ん?」
必ず声をかけ、私も協力しますが、皆、途中で
「あ、ホントだ!」
気づいて、体を盾にし(これでは間に合わない)慢心の肘で応戦、必死になる不意打ちスペクタル。怖っ。
エスカレーターも階段もありますが、私はこの悪いやつに、地下1階から5階まで毎回ヒヤヒヤしながらよく乗りましたっけ。
◎ パーキングの必見おじさん
出会いは突然で衝撃的でした。スロープで2階に上がると、駐車場管理の掘建小屋はあり、普通に最低限の誘導はしてくれていたんですが、そのキビキビ走り回るおじさんの出現でまぁ驚いた。一方的に激しく明るい。満面の笑顔でと腕をグルグル回し、とにかく運転席の窓を(指示が聞こえるように)全開にしろと言う。
「え?」(屋根が斜めのこんな狭いとこはムリ)
断りたいし戸惑っていると、ボンネットを陽気に叩く。
「いいから窓、窓、開けて、ハイ(私に任せて〜)」
「(見て、こっち)目一杯、右に切って〜そう!」
「次は左に、ストップって言うまで。そう!」
ボンネットを合図に笑顔でボンボン叩く。全然頼んでもないのに…断る隙がない(汗)明るいドラ声の誘導は(クレーム出そ)なぜか私のツボに入る?その稀有なくらいお節介なおじさんについ大笑い。毎回おんなじ、結構お気に入りだった。どうしてるだろ?
◎ 現在
ガランと空が見える。青い空が見えるのに寂しい。ピーコック、あれで結構広かったんだなぁ。
工事中、イオンモールって書いてある。次の景色になったら私、すぐ馴染んじゃうんだろうな。ちゃんと思い出すかな?
◎ ピーコックはトモエ学園の跡地
ベストセラー黒柳徹子「窓ぎわのトットちゃん」に出て来るトモエ学園の跡地にピーコックは建てられました。トモエ学園は、自由と創造を掲げていて、当時、東急横浜電鉄の重役の子が通っていた関係で廃車になった電車を譲り受け、電車を教室にしたりしていた。「自由が丘学園」と言う名で中等部の認可が下り、駅名が「自由が丘」に。学園はなくなりましたが、街の名前「自由が丘」はそのまま残り、今も愛されている。
☆ 水景工房
我家に水槽はないので「これ何だろ?」チラチラいつも覗くだけ。いや〜世の中には拘る人は、やっぱりいるんですよね。オシャレな水槽用のプランツの店。
☆ 品々
ミニ盆栽店。
可愛い手頃な盆栽が並ぶ。春になると、もっと種類が出て店前が緑でいっぱいになる。
☆ パテ屋
駅から少し歩く。昔はきっと周りに何にもなかったんだろうな、自由が丘でもかなりの古株、当時は先進的だったはずだ。在住外国人も通う手作りのパテ屋。食品研究の場でもあり、テイクアウトの小さな店は今も愛される。牡蠣やクリームチーズのものをよく購入。辛党には砂肝カレーも良い。
「全種類制覇したーい!」連れて行った友人が気に入ってくれた。なんだか嬉しい。
清水ミチコは岐阜から東京に出て来て、ここで長くバイトしていた。いつも同僚を笑わせて、後にデビューに至った。眺めていた店横の中途半端なスペースを「あくびの出そうな庭」で大好きだったとも言っていた。
☆ えんがわイン(カフェ)
パテ屋の隣(同じ敷地)にある民家を改装したカフェ。私が唯一入る飲食店(笑)友人の別荘にでも遊びに来た感じで、ゆっくり出来るので、友人とのんびり会う時は、こちらを概ね利用します。
◎ お気に入りビュー
パテ屋の帰りに必ず通る、1本隣の道は、私のお気に入り。夕陽に向かって下がって上がるV字坂道を「ゲレンデ」と密かに呼んで、毎回ニヤニヤしてる。
◎ 自由が丘をブランディング
☆ ベイシックandアクセント
唯一立ち寄るオシャレな人気店。食器やキッチン雑貨もあるので、時々覗きに。楽しい。
◎ とにかく踏切が多い
数年以内に目黒区が予算を出して、2線乗り入れている電車の片方の線路を地下に通して、踏切を少なくする計画らしい。始終財政難の目黒区の重い腰が上がりました。
☆ ブリキのジョーロ
駅から歩いて15分。昔からある人気の園芸ショップで、私はよく行く。俳優・勝地涼の実家で、愛想がないが、とても働き者の母と若いスタッフで長く営んでいる。年中無休がまさに驚きで、その上ず〜っと現金のみ。半年前にようやく(今ごろ?)クレジットカードを導入、やった〜嬉しい。
少し前のこと。閉店間近に店内にいると、小さな子供がニコニコ元気に入って来て、途端にカウンターのオーナーが立ち上がり「ああ!」見た事ない嬉しそうな顔で子供を抱きしめていて、もう客なんてどうでもいい?店内はお茶の間のようなハッピーに輝く空気にガラリとなった。外に出ようとした時、出口の外にスラリと姿勢のよい女性が、真直ぐ店の方を向いて立っていた。テレビとは違い、小花柄のトップスにパンツ姿の優しい出立ちだった。我が子が元夫の実家で歓迎されて、嬉しそうにはしゃいでるのを、ただじっと耳を傾け聞いていた。何万人も集めたアイドルなのに、私とすれ違う事など全く気にも留めない、薄暗い外に1人、直立不動。よくはわからないし、私は特にファンでもないが、彼女の、子を見守る佇まいは体育会系のスピリットを持つ人という感じ。幼子のために必死な母に、潔さを見たような気がした。
☆ 大好きスポット
電車が空に上るように交差する。
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