立花

言葉を綴る事が趣味。ライティングの仕事に携わって自分の言葉を広げたい。 名古屋市出身東…

立花

言葉を綴る事が趣味。ライティングの仕事に携わって自分の言葉を広げたい。 名古屋市出身東京都在住22歳 経歴:バレリーナから地下アイドル、ライバー 趣味:バレエ 読書 競馬 ギター 料理 お仕事の依頼などお待ちしております sa.tachibana.0210@gmail.com

最近の記事

人類の課題図書はこれだ!

『愛するということ』(著者:エーリッヒ・フロム 訳者:鈴木昌 2021年 紀伊国屋書店) ≪この本を手に取った理由≫ この本を手に取った時、少しだけ恥ずかしかった。「愛」という言葉はどこが照れくさくて、臭いセリフのように思えるからだ。それは私が単にまだ子供だからかもしれないが。 端的にいうと、ドイツの哲学者フロムの言葉を今の時代にわかりやすく教えてくれる一冊。一回読んだだけでは全てを理解するのは難しいが、「愛」とは何かを考えさせられる。 私は職業柄、応援される立場、

    • 推しに確実に好かれる方法~元アイドルが教える辛口評論~

       大好きな推しに好かれたい。同じ界隈の中でも自分が一番になりたい。アイドルを応援したことある人なら、誰しもが一度は思ったことがあると思います。今回は東京でアイドルを2年経験した私が推しに好かれる方法を様々なタイプに分けて紹介します。たった2年だと思われるかもしれませんが、前回の記事にも書いたように、HSPの性質を持つ私は、人の行動を深く洞察し繊細に読み取る力があります。ぜひ参考にして、大好きな推しを支える、かっこいいヒーローを目指してください。

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      • HSPかもしれない人へ

         幼い頃から誰かが叱られていると私まで泣けてくる事が多々あった。工事の音で眠れなくなったり、友達の溜息一つで不安に駆られる事も。人の気持ちを過敏に読み取ってしまうせいで、物凄く気疲れしてしまう日々。集団行動も苦手、二人以上になると委縮してしまい極端に発言が減る。他人とは良い意味でも悪い意味でも、どこか自分は違うと思っていた。  「HSP」という言葉が最近注目されている。これはうつ病や自閉症などといったハッキリとした症状ではなく、あくまでも人の性質の話だ。例えばADHDな

        • R-小太りのおじさん

           小太りのおじさんとキス距離を二駅分。晴れ晴れしく出かけた日には、そんなバッドエンドが待っていた。電車の揺れが二人の物理的距離感を悪戯にも弄ぶ、不快と緊張が人混みと一緒に押し寄せた。満員電車が好きという人がいるならば是非戦いたい、が、私は平和主義だ。息の吸いづらさ、生活感の匂い、一ミリでも動くと刺さる人の視線。全てが私を窮屈にする。恐ろしくテクノロジーとやらが発展している時代だというのに、なぜこうなるのかとやり場のない怒りに見舞われる。  小太りのおじさんは、ほのかにバニラ

        人類の課題図書はこれだ!

          人生はマリオカート

          堕落した生活を消費していたわけだが、今日はやけに目覚めが良い。颯爽と顔を洗った。気持ちのいい朝に添えて1時間後に出来上がったのは『就活 証明写真 撮り方』『就活 メイク』他人には見られたくない検索履歴。リクルートスーツに締め付けられながら裸足でヒールを履いた。黒髪、薄目メイク、白のシャツ、裸眼。ただでさえ普段の自分を押さえつけられ、ストッキングにも締め付けられるなんてうんざりだった。太ももの稼働領域を狭めるタイトスカート。自分は一番小さいサイズで良いと思っていたが、残念ながら

          人生はマリオカート

          2ch

          全く整備されていない文字の列、醬油皿に乗せるのももったいないくらい浅はかで軽薄な意味を持たない言葉。 指先で撃てる時代に、割りばしで輪ゴムを打ち続けるような。 いくらでも打ち続ければ良い。朝が来ればまたその場所で、割りばしにセットする姿一度鏡で見てみたい。この時代の画質はとても良いらしい。なんとも無様で滑稽な。 その生き方は正しい。僕が肯定してやらなければ誰が肯定してくれようか。誰にも愛されない君を君が大嫌いな僕が肯定する。 嘘か真実かもわからない世界で踊ってる。疲れ

          2ch

          ワケ

          天気を無視して汚れた洋服を両手に抱えて歩く。コインランドリーにつくまでは恋愛ソングのヒロインにでもなったかののようだ。皆が羨ましがるような、いいねがたくさんつくような映えた恋愛をしたいわけではない。ただ普通の日々を昨日よりもどうにか楽しく過ごしていたいだけ。 好きだとか愛してるとか誰かが用意した言葉を投げられても、ちっとも嬉しくなかった。そんなありきたりな言葉で表せられるような気持ちならいらないと思った。興味のない人に追いかけられるのは気持ち悪いし、追いかけるのも疲れる。人

          職業地下アイドルでした

          母が電話越しに泣いていた。匿名の掲示板で娘が晒上げられ、そして無抵抗のまま侮辱されるざまを見れば誰だってそうなるに違いない。「可愛がって育てた娘が知らない人に悪く言われるのに耐えられない」 母を叱った。夢があるから私は耐えていたのだから。母が泣いた数よりも多く私は泣いていた。悲しかった。輝けば輝くほど打たれるのだから馬鹿馬鹿しい。強くなれる言葉を探しては幼い頃に聞かされた子守歌なんかよりも耳に入れてた。 ステージに立つのが怖かった。最後の方には信じられないミスを繰り返した

          職業地下アイドルでした

          クズ男だなんてダサい名称で片づけるな

          玄関までしか見送らないから、絶対にお前のものになってたまるか。その先の言葉も指先の動きも手に取るようにわかってしまうからつまらない。細い針を刺して振り回されてるのは君の方なのに。昔よりも綺麗な円が描けるようになったね、青色のコンパスがよくお似合いだ 至って単純明快な話。寂しくて死んじゃうだなんて、今時うさぎが聞いたって鼻で笑われる。ごまかしきれない弱さがどれだけの人に見透かされているのか君は考えたことがない。高く重ねたピンクの積み木は赤ん坊が歩くだけで崩れてしまうのに、自慢

          クズ男だなんてダサい名称で片づけるな

          指輪は右手の薬指

          翌朝の浮腫みすら自分ではわからないから、右手の薬指にはめられた指輪が嫌味なくらい教えてくれる。昨晩口にしたものを恨んだり、分厚くなった指にこれでもかというほど押し付けられた跡が愛おしくもなる。いつもよりきつくなったスニーカーが馴染むころに、気付けば薬指をスルスルと指輪が通る。あんなにも焼き付いていた跡が寂しくも当然のように消えた。 生きる実感といえばそんな事でしか感じられなくなった。たった一本の指が浮かんだり沈んだりするざまを眺め生きてる事を思い出す奴が、翌朝の浮腫み以外に

          指輪は右手の薬指

          左側の迷信

          目が覚めたら少し汗ばむようになってきた。それは季節のせいだけではないと気づいた。左側の背中が妙に痛むから、左側の腰がずっと痛むから私は寝れない。ひょっとして悩みでもあるから汗ばむように、はたまた寝れないよになったとでも言いたいのか。そういえば悩みとか葛藤とか生きている実感を得られる物体はいつのまにか消えていた。つまらない。何かが軌道に乗っている時高揚感とか幸福感とかよりも、いつ不幸になるのか、いつ転覆するのか怖いのだ。「仕事をする上でそういうの面倒だから自分から堕ちようとする

          左側の迷信

          本能はたぶん働かない

          自分でも何がしたいのかわからない。趣味という趣味もなくなりただ毎日を消化していく。無駄だと思った日は一日もない。『人生が長いから』 長いってどのくらい?目が覚めた時には冷や汗をかいていた。巨大なマンションがゆっくりと倒れた。中にいた私達は、本能だねといいながら頭を必死に守り笑っていた。ゆっくりと傾いた時、恐怖や絶望ではないもっともっと不確かなものが押し寄せてきたのは確かだった。今日も何でもない一日が始まる。そう思うと再び押し寄せてきそうなそんなものだ。でも、それにつぶされる

          本能はたぶん働かない