海外生活振り返り日記-ニュージーランド前編-#11
水曜日
毎週水曜日はバーが学割になるというのでこの学校の人達で賑わうバーがある。授業でもその話が出たので学校帰りにクラスメイトと行ってみることにした。
私はお酒は好きじゃないのでジンジャービールというジンジャエールの様なソフトドリンクを飲み、韓国人とブラジル人の友達と飲んでいると、日本人の男の子が声を掛けてきた。彼は大学生で経済を学んでいるらしく、自分の会社を持つために英語も勉強しているそうだ。英語は既に一番上のレベルのアドバンスコースで私から見たらネイティブの様にペラペラだ。アドバイスレベルの人達はそれ以上何を学ぶことがあるのだろうとポカーンとしながら思った。英語の他にも中国語も話せるらしい20歳前後の若者だった。
日本で過ごしていたら絶対に話す機会もなさそうな人でも海外だと同じ日本人だというだけで自分と全く異なる生き方をする人と話す機会が自然とできて不思議である。
ところでこのバーうるさ過ぎる。ダンスミュージックが入店した時既に流れていたが夜になるとその音が何倍にも大きくなり隣同士でも叫ぶように話さないと全く聞こえないほどの爆音だ。
話は戻り、どうやったらそんなに英語が話せるようになったのと誰かが聞くと、アメリカ人と付き合ってた時に自分の英語がめちゃくちゃ伸びたと言っていた。その頃は片言の英語を話せる程度でメッセージを送りながら分からない単語があると必死で調べて返信していたとのこと。
それはそうだろうなと皆同感。午前の授業でも教科書に、「どうしたら早く英語が身につくと思いますか?」という質問の回答例に、ネイティブスピーカーの恋人を作る、英語の映画やテレビを観る、英語の本を読む、英語で話せる友達を作る、等があったが先生を含め皆、ネイティブスピーカーの恋人を作るのが一番上達は早いでしょと話していた。
私もニュージーランド人の恋人を作りこのままニュージーランドに住みたいなーと思っていたが、実際はニュージーランド人と接する機会は学校の先生と店員さん、ホストファミリー位で、バーに出かけたとしてもネイティブと話せる程の英語スキルには達していないので友達を作る事すら難しい。きっとこの問題は語学留学経験者はそうそう!と言ってくれるんじゃないだろうか?
でも学校生活では色々な国の人と友達になれるし、英語初心者同士での会話はお互いに何を言おうとしているのか想像してあげたり、翻訳機を使って調べたりする時間もおおらかに待ち合えるから戦友のように仲良くなれる。
と、ここで思い出した。そういえば一度だけバスを待ってる時に話しかけられフェイスブックを交換したニュージーランド人がいた。
バスの待ち時間の暇つぶし会話だったが、私のつたない英語を上手だとお世辞を言ってくれたり、母が日本に旅行に行ったことがあるんだ!とか話してた。数分後私の乗るバスが来たのでまた連絡するねーと言ってその場を後にした。
数日後連絡が来たが誘い文句が「今度ダンスしに行こう!君と踊りたい」だ。ダンス…はしないなぁ…。いきなりダンスかぁ…。ダンスは…陽気な気分な時でさえ人前で踊りたくないなぁ…と思いやんわり断り続け、次第に連絡は途絶えた。
もしかしたらニュージーランド人にとって「ダンスしよう」は友達と遊ぶ時のカジュアルな誘い方なのかもしれない。別に気分を聞いているわけではなく挨拶の意味で How are you ? と聞くのと同じく、真実の意味でダンスをしたくて言っていたわけではなかったかもしれないが。まぁ真相は分からない。
それはさて置き、水曜日はお酒もダンスも好きじゃないけど他のクラスの人と話すいい機会だったので時々友達と通った。ニュージーランドはコーヒーが有名らしくオークランドには素敵なカフェが沢山あったので本当はバーよりカフェで交流したかったが残念ながらでそんなノリの人は周りにはいなかったのだった。
つづく
おまけ-日々の生活で学んだ英語-
cuppa
カッパーと発音するが、これはニュージーランド人オリジナルの言葉で、cup of tea または cup of coffee の事だという。学校の先生はcuppa と言ったらtea のことと言っていた。そしてこの言葉は紅茶を一日に何杯も飲むkiwi らしい言葉だとも教えてくれた。
Miles away !
それどこで売ってる?と聞かれて近所の〇〇スーパーだよ、と答えると "Miles away!!" と半ば冗談ぽく大げさ言われた。遠いよ!!という感じで使っていた。(全然遠くなかったけど)
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