「最先端なものに翻弄されて」
久しく買い物に行ってなかったので、改装前と改装後で
こんなにも変わったとは、びっくりしてしまった。
ユニクロに、靴下を買いに行った。
レジの窓口が、多様化していた。
ネット受付で、商品受け取り待ち、通常のレジ待ち、
セルフレジの列と分かれていた。
どこにどうやって並べば良いのか、改装前は通常のレジ待ち
しかなかったはず。
改装後に複雑に分かれていて、ベルトパーテーションも最低限
床に貼ってあったテープも無くなり、並ぶ導線がわからなかった。
あたふたしている所に、店員さんが声を掛けてきてくれた。
「どうされましたか」 「商品を買って帰りたいのです」
女神様のような店員さんの声掛けに、心底救われた。
ただ単純に買い物をして、早く家に帰りたいだけだった。
セルフレジに案内されて、穴が空いたスペースに商品を入れて
タブレットの会計ボタンを押すだけで、全てが完了する仕組み。
珍しく無いかも知れないが、種類商品点数まで自動でカウントして
お会計処理が全て完結する。
穴が空いた空間のセンサー精度の高さは、侮れないものがある。
少しずつ、ぽっかりと、
心に穴が空いたのも、センサーが検知してくれるのだろうか。
あの白いつるんとした窪みに、体ごと入ってみたくもなった。
ピピっとエラーで撥ねてくれることを、心なしか期待して。
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