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第265号『ゲームソフトの時限独占の話』

かなりゲーム業界にまつわるデリケートな話でもありますので私自身も書き方を随分と気を付けようとなかなか緊張しながらこの記事を執筆しています。

あえてタイトルについては言及しませんが。

どうやら巷であるゲームソフトが「時限独占だった」ということで話題に上がっている(というか炎上している)ようです。

恐らくゲーム業界に身を置く誰しもがこの『時限独占』の仕組みについてご存知無いのではないでしょうか。

例えばあるタイトルがPlaystation4独占タイトルとして発表して発売された後に、およそ1年後にニンテンドーSwitchで何かしらの追加要素があった上で発売すると多くのお客様が「完全版商法だ!」と騒ぎ立てます。

そして更にその1年後にニンテンドーSwitch版である『完全版』をPlaystation4で普通にパッケージ&ダウンロード販売するということを発表すると今回のように炎上するようです。

確かな実態まではわかりませんが今回のケースはSwitchで発売された『完全版』はどうやら時限独占タイトルであって、メーカーがそのことを一切告げることなく1年後にPlaystation4の完全新作として発売することと、かつてPlaystation4版を最初に購入されたお客様に対して有償なり無償なりのアップデートを行わないことが炎上の理由のようです。

まぁ気持ちはわからないでも無いですが、今回はちょっとその辺の感情の部分は置いておいて(後ほど私の個人的な所感はお伝えします)そもそもこの『時限独占』とはいったいどういう仕組みになっているのでしょう?

弊社では一切こうした『時限独占』タイトルを開発して販売された実績がありませんので、あくまで業界通念上の常識的な観点から憶測も含めて説明していきます。

かなりデリケートな内容を含みますので早々に後半部分に突入しますがどうかご理解いただけますと幸いです。(例によって転載禁止です)

【ゲームソフトの時限独占の話】

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