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第311号『ゲームソフトのパンツ見える問題①』

とんでもない記事タイトルですが、内容はいたって真面目です。

今回はゲームソフトの中に登場するゲームキャラクターの『パンツが見えてしまう問題』についてお話します。(重ねて言いますが真面目な話です)

美少女が登場するアドベンチャーゲームやRPGなどでも、その特定の女の子のキャラクターの3Dモデルをグルグルと動かして(最近はどのゲームソフトにも搭載されている撮影機能などを使って)お客様がパンツが映っている画像などを動画なり静止画なりでアップされるなんてのはよくある話。

では、実際に制作している側はどれくらい対策をしているのか?

まず大前提として言ってしまうと、現代のほとんどのゲームソフトが開発時に制作者自らが細かくチェックをして“見えないように”調整&修正を施しています。

「え、よけいなコトすんな」って思われる方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、これは実は単純にレーティング(対象年齢)をむやみに上げないための工夫でもあるのです。

逆の言い方をすると、いわゆるパンチラする状態が確認出来てしまった段階でそのゲームソフトの対象年齢は簡単に『CERO区分=C(15歳以上対象)』となってしまうことが多いのです。

これは胸チラや過度な太ももの露出なども含まれます。

基本的にひとりでも多くのお客様にゲームソフトを購入して欲しい!と思っているメーカーからすると、レーティングの段階で小学生から中学2年生までをその対象区分から外すなんてことはビジネスの観点からいっても選びたくはありません。(単純に売上が減ります)

もちろん各ゲームソフトに設定されているレーティングはあくまで『推奨』であって、お客様が購入される際のひとつの目安でしかない……という考え方というか定義であることは大前提なのですが、実態は決してそうではないということです。

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日本国内に限った話をしたとしてもレーティングが『C』のゲームソフトは地方都市のゆめタウンやイオンモールなどのショッピングモールやトイザらスでは取り扱ってくれなくなります。

そりゃそうですよね。こういったショッピングモールのお客様は基本的にファミリー層なのですから。

購入時に判断するのは基本的に親ということになります。(もしくはおじいちゃんやおばあちゃん)

そうなるともう『推奨』とかのタテマエもヘッタクレもありません。

いくら小学生が「これ欲しい!」と言っても「ほら、この対象年齢ってなぁに?あなたにはまだ早いみたいよ?」と親は言って結局買ってくれません。(買わなくていい理由になるということです)

なのでメーカーは不用意に対象年齢を上げることなく、一軒でも多くの売り場に商品を並べていただくために事前の対処と工夫を行っているということです。

(一部の大人のオタク層をターゲットとした美少女ゲームなどは初めから子どもに売る気がないのでほとんど対策をしていないタイトルも存在します)

(また『モンスターハンター』のように売れすぎてしまった有名ゲームソフトはショッピングモールなどでも取り扱っていたりしますが、それはあくまで例外だと思ってくださいね)

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それと忘れてはいけないのが、現在のゲームビジネスはワールドワイドが前提であるということです。

日本で制作されたゲームソフトは世界中のいろんな国々でプロモーションが展開され販売されることになります。

よく格闘ゲームのキャラクターのコスチュームなどが海外版だけ露出面が抑えられた違うデザインで実装されているというケースがありますが、全てがそれぞれの販売国の文化やレーティングにあわせた結果の変更です。

傾向として言っておくと、日本と海外ではエロとバイオレンスに関する認識が極端に異なります。

日本=エロやパンチラには寛容・バイオレンスや欠損表現はNG
海外=バイオレンスには寛容・エロ(特に小児性愛)はNG

で、我々日本のゲームメーカーは基本的にまず日本語版を制作して、それから並行してローカライズ(その国々への文化的最適化)を行いながら同じタイミングで開発を完了させるのですが、やっぱり開発後半になって海外から「今更だけどやっぱりこのキャラヤバいからデザイン修正してください」という連絡が来てしまったりするのです。

「え、いや、デザインがあがったタイミングで見せてるし、その時にはOK!問題ナイヨって言ってたよね!?」

といくら反論しても

「アノ時はそう言ったけど、やっぱり3Dになって仕上がりが具体的に見えるようになってきたこのタイミングで改めて見たらやっぱりアカンわ」

と言われてしまうこともあるのです。(だから一回見せてOKだったからといって安心せずに何度も何度も確認する必要があるという心構えが重要)

いわずもがなですが。海外でも日本と同様にレーティングがあって簡単に対象年齢が上がってしまうのでそうならないための工夫が必要になってきます。(そうでないとやっぱり売り場が減ってしまうのですよ)

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とまぁ、こんな感じで。お客様がなんとなく眺めている美少女たちのパンツの裏側にはこうした開発者(大人)たちの見えない(見せない)工夫がたくさんあるわけなのです。

さて、ここからはもう少し具体的な話を例に挙げつつ『ゲームソフトに登場する3D美少女のパンツ問題とその傾向&対策』について掘り下げていこうと思います。

どうしても業務上知らなきゃいけないという立場の方や、どうしてもそういう好奇心が押さえられないというブレイブ(前に進む勇気)をお持ちの方だけご覧ください。

ゲームソフトに登場する3D美少女のパンツ問題

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